LoveTech Media編集部コメント
2019年7月3日、Binance Charity Foundation(暗号通貨取引所Binanceの公式慈善団体。以下:BCF)は、合計46の企業および組織との、“Pink Care Token”(以下、ピンク・ケア・トークン)推進に向けた戦略的提携を発表した。
Binanceとは、2017年7月に中国で誕生した仮想通貨取引所。
歴史自体は比較的新しいものの、その規模や取引高は世界最大規模となっている。
Binance Charity Foundation(以下、BCF)とは、そんなBinanceが運営する、ブロックチェーンベースの慈善事業プラットフォームである。
今回発表されたピンク・ケア・トークンが解決したい課題は、発展途上国における女性の「月経貧困」。
途上国では、女性の月経における適切な製品や設備がないため、快適に処理することが困難となっている現状がある。
例えばウガンダでは、生理用ナプキンとしてキャッサバの葉を使用する女性がおり、それが原因で感染症に繋がるケースがあるという。
またネパールでは、多くの女性がチャウパディ(月経不浄視)(※)に苦しんでいるという。
※チャウパディ:月経中の女性は不浄とし、小屋などに隔離して軟禁する慣習のこと。ネパールで古くから伝わるヒンズー教の慣習であり、2005年からネパール政府によって禁止されているものの、実際には現在でも行われている。
非営利の保健研究機関「PSI」によると、世界で実に250万人の女性が、適切な健康と衛生にアクセスできていないとのことだ。
これまで多くの財団、NGO、そして企業が長年にわたって期間貧困問題に取り組んできたが、伝統的な慈善寄付の方法では、非常に非効率的で透明性に欠け、それが信頼の喪失と高い中間コストの原因となっていた。
ピンク・ケア・トークンは、ブロックチェーンのもつ「透明性」と「分散化」という特徴を駆使し、これまでの寄付とは違う形で100%の透明性、汚職ゼロ、最小限の取引費用による支援を可能にしている。
具体的には、Binanceチェーンが発行する償還型トークンで、お金として流通する“通貨”ではなく、一年分の生理用ナプキンの“現物”として支給され、その最初の支給は、ウガンダで7月中旬を予定しているという。
1ピンク・ケア・トークン=1人の女性のための生理用ナプキン1年分
これは、ウガンダ政府からの応援も受けているとのこと。
ステップとしてはこうだ。
寄付者が、寄付をすることでBinanceチェーン上で同量のピンク・ケア・トークンが発行され、若い女性(最終受益者)は、各トークンをBCFの地元サプライヤーからの年間の女性用ケア製品へと交換できる。
サプライヤーはその後、プロジェクト期間中にBinance Uganda Exchange(Binanceのウガンダ取引所)でピンク・ケア・トークンをウガンダ・シリング(UGX:ウガンダの法定通貨)に変換する。
これにより、地元サプライヤーはピンク・ケア・トークンを現金化することができる。
最後に、最終受益者である女性が、商品を受け取った証拠にTwitterなどのソーシャルメディアで定期的にフィードバックをアップする。
大きな流れとしては、このような仕組みで動いていく。
プロジェクト期間中、プロジェクト同盟は途上国の100万人の女性の総合的な健康および福祉を改善し、生活全体を向上させることを目指していくとのこと。
Binanceチェーンが発行する初の社会的インパクトを持つステーブルコインであり、全世界で46もの企業および組織が参画している。
仮想通貨取引を実施したことのある方ならば、見たことのある通貨プロジェクトも多いことだろう。
我が国からも、ミス・ビットコインの愛称で親しまれる藤本真衣(ふじもと まい)氏がファウンダーを務めるビットコイン寄付プラットフォーム「KIZUNA」が、プロジェクト参画している。
Binanceは今回のプロジェクト以前にも、2018年7月に発生した西日本豪雨被害への寄付を実施しており、富の循環を積極展開している。
仮想通貨取引所というと、多くの方は「投機一辺倒」というイメージだろうが、このようなソーシャルグッドな思想に基づいた活動を積極展開している事実も知るべきだ。
本プロジェクトに興味のある方は、ぜひ、こちらのページの「Donate」ボタンより寄付へと進んでみてはいかがでしょう。
以下、リリース元および参照元メディアとなります。