約62億円のシリーズC資金調達を発表した「スニダン」運営のSODA。グローバル展開を加速へ

文化/芸術/心

記事の要点

・スニーカーフリマ「スニーカーダンク」を運営する株式会社SODA が、約62億円の第三者割当増資(シリーズC)を実施。これまでの累計調達額は約87億円、評価額は約240億円へ。

 

・同時に、競合サービスである「モノカブ」を運営する株式会社モノカブの買収を完了。2社の統合・連携により、真贋鑑定、ロジスティクス、カスタマーサポートなど両社の知見を掛け合わせることで、より安心・安全なサービスの提供を目指す。

 

・今回調達した資金により、国内事業の拡大および強化に加え、インドネシア、フィリピンなどアジア市場獲得のために積極投資を行っていく予定。

LoveTechポイント

ある市場が成熟していくにあたって不可欠なものが、良質なメディアだと言えます。

ポップカルチャーのアイコンであるスニーカーの市場も驚くほど巨大なものになってきたからこそ、その役割を担う存在が必要となっており、スニーカーダンクへの期待値が高いと言えるのではないでしょうか。

編集部コメント

スニーカーのフリマ「スニーカーダンク」を運営する株式会社SODAが、KREAM Corporation(NAVER子会社)をリード投資家に、Altos Ventures、SoftBank Ventures Asia、JAFCO Group、既存全投資家からの追加出資により約62億円の第三者割当増資(シリーズC)を実施。これまでの累計調達額は約87億円、評価額は約240億円となった。

 

 

近年、若者を中心にストリートファッションは大きな盛り上がりをみせており、毎週のように注目の新商品がリリースされ、買い求める人で取扱店前には数千人規模の列ができることもあるという。

 

また、スニーカーを買うために指定されたスニーカーを履いてこなければ抽選に参加できないドレスコード制度や、定価2万円のスニーカーが二次流通市場では10万で取引される、など独特な文化も形成されている。

 

ただ、このように日々溢れる新商品に関する情報や、各取扱店がそれぞれのブログやSNS等で行う販売告知について、買いたい人は独自に情報収集する必要があり、かなりの手間となっている。

 

 

そこでスニーカーダンクでは、こうした情報を集約することで「何が、いつ、どこで」販売するのかを分かりやすくまとめ、プッシュ通知で新聞のように「昼刊/夕刊」といった形で提供している。

 

 

またスニーカーを中心としたコーディネート写真やリストック情報など毎月数万件以上が投稿されるコミュニティ機能もある。利用者が購入したアイテムのレビューや自慢のスニーカー写真、コーデ写真を投稿するなどコミュニケーションが可能なのだ。

 

さらに2019年8月には、スニーカーダンク内でスニーカーの売買ができるCtoCマーケットプレイス機能もリリースしている。

 

 

二次流通市場にて定価の数倍で取引されるスニーカーには、多くの偽造品が流通しており、素材や刺繍、カラーはもちろんニオイまでも完全に再現した偽造品も多く、消費者はもちろんスニーカー特化型売買サービスの真贋鑑定をもすり抜けてしまうことがあるという。

 

 

それに対して同社では、業界随一の鑑定技術を持ち鑑定のプロフェッショナル陣を擁する「フェイクバスターズ」と業務提携を行い、高度な鑑定知識を持った鑑定士が1つのスニーカーに対し複数人で鑑定を行うことで、見落としなどのヒューマンエラーはもちろん、両者が独自に保持する鑑定データベースとの照らし合わせを行うことで、これまでにない高次元な真贋鑑定を実現している。

 

今回調達した資金は、国内事業の拡大および強化に加え、インドネシア、フィリピンなどアジア市場獲得のために積極投資を行っていくという。

 

 

また、同時に、競合サービスである「モノカブ」を運営する株式会社モノカブの買収を完了しており、2社との統合・連携により、真贋鑑定、ロジスティクス、カスタマーサポートなど両社の知見を掛け合わせることで、より安心・安全なサービスへと成長させていくとのこと。

 

■ 投資家の一覧

・SoftBank Ventures Asia

・JAFCO Group

・KREAM Corporation

・Altos Ventures

・basepartners

・株式会社コロプラネクスト

・株式会社THE GUILD

・その他

 

モノ、お金、情報などの価値が、従来の流通網によらず行き交う事が様々な業界で加速するなか、安心・安全に正規品を取引できるマーケットプレイス”を目指し、日本のC2Cプレイヤーの中から突き抜けてきたSODA社。

 

日本のスニーカーカルチャーの主役とも言える同社の動向に、今後も注視していきたい。

 

LoveTechMedia編集部

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