高齢者の財産をクラウド上で管理・共有できる「スマート家族信託」が誕生。組成コストも大幅削減

金融/規制

記事の要点

・トリニティ・テクノロジーが、「家族信託」のさらなる普及を目指して、高齢者の財産管理を安心・便利に守る「スマート家族信託」をローンチ。

 

・信託契約書の作成など家族信託の組成にかかる従来のコスト・手間を大幅に削減し、また従来の家族信託組成サービスには無い、託組成後の信託財産の管理・運用についてもサポートが受けられる点が特徴。

 

・専用アプリは2021年7月1日に利用開始予定。

LoveTechポイント

資産の所有権を受託者と受益者に分ける家族信託は、高齢化が進む日本社会にとって、ますます必要となるサービスだと言えます。

認知が広がって普及するには、利用者にとっての分かりやすさと利便性がキモとなるからこそ、今回ローンチされたスマート家族信託への期待値は大きいと感じます。

編集部コメント

トリニティ・テクノロジー株式会社が、「家族信託」のさらなる普及を目指して、高齢者の財産管理を安心・便利に守る「スマート家族信託」をローンチした。

 

 

 

そもそも「家族信託」とは、高齢者が自身の財産管理を家族などの信頼できる第三者に委託することだ。

 

例えば高齢者が認知症に罹患して意思表示が難しくなると、銀行預金の引出しや株式等有価証券・不動産の売却等ができなくなる。これは、本人とその家族の生活はもとより、日本経済全体にとっても大きな打撃となってしまう。

 

現在日本は、世界でも類を見ない超高齢社会に突入しており、日本の総人口が減少する中で、高齢者人口は3,617万人と過去最多になり、高齢者が総人口に占める割合は世界で最も高い28.7%となった。

 

高齢化の進展に伴い、認知症患者数および認知症患者が保有する金融資産も急増

 

しており、2030年度にはその金額が現在の1.5倍である215兆円になることが予測されている。これは、家計金融資産全体のおよそ1割を超える数値だ。この規模の金融資産の流動性が棄損されることは、非常に大きなリスクなのである。

 

これに対して、家族信託の仕組みを活用すると、例え認知症で本人の意思表示が難しくなった後であっても、上述したような財産の凍結を防ぎ、本人とその家族のための財産の利活用を担保できる。

 

信託という法的機能を使うことで、従来からある成年後見制度のような裁判所からの監督を受けずに、家族の中で財産管理をする仕組みをつくれるというわけだ。

 

 

だが一方で、組成には信託契約書の作成や信託口口座の開設、不動産登記などといった複雑な手続きが必要で、また専門家に支払う報酬も高額になることがハードルとなって、十分に普及していないのが現状である。

 

そこで開発されたのが「スマート家族信託」。専用アプリを使うことで、信託財産をクラウド上で管理・報告・共有できる、日本初のシステムである。

 

特徴としてまず挙げられるのが、家族信託の組成にかかる手間及びコストの大幅削減だ。信託の組成に必要な信託契約書の作成など、各種手続きをシステム上でサポートしてくれるようになっている。またコストについては、初期費用5万円(税込別)(※1)~、月額料金400円(税別)~(※2)で、初回相談も無料となっている。

※1. 財産額の0.5%とし最低料金5万円〜、相談・信託スキームの設計・コンサルティング報酬含。登記費用・公正証書費用等の実費は別途。

※2. 信託財産の0.004%が月額システム利用料(最低料金400円〜)、希望により信託監督人業務、顧問契約等も別途締結可能

画像データ:スマート家族信託Webページより

 

 

また、家族信託の組成にあたっては、同社の経験豊富な専門の司法書士等が相談対応・サポートをしてくれ、また従来の家族信託組成サービスにはない、家族信託組成後の資産管理についてもサポートを受けることができる。

 

さらに、利用者はスマート家族信託のアプリ(7月1日利用開始予定)を利用することで、他の家族にも共有と報告をすることができ、合わせて司法書士・税理士等の専門家に相談することも可能となっている。

 

 

資産の所有権を受託者と受益者に分ける家族信託は、高齢化が進む日本社会にとって、ますます必要となるサービスであろう。

 

認知が広がって普及するには、利用者にとっての分かりやすさと利便性がキモとなるからこそ、今回ローンチされたスマート家族信託への期待値は大きいと感じる。

 

LoveTechMedia編集部

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