LoveTech Media編集部コメント
分身ロボット「Orihime」を開発するオリィ研究所が、今度は簡単な肉体労働を可能にする全長約120cmの新型分身ロボット「OriHime -D」を発表した。
「Orihime」は、約60台を導入している東日本電信電話株式会社をはじめ、現在70社ほどの企業が導入し、とても簡単かつ”本当に出社しているように勤務できるテレワークツール”として利用が広まっている。
「病気、育児や介護などの様々な理由で職場に行けずこれまで労働力とみなされなかった人達の円滑な社会参加が可能になる。将来は自分で自分の介護をできるようになるかもしれない。」と開発者の吉藤氏がおっしゃるように、働きたいけれど働く方法がない、という方にとっての糸口になるかもしれない。非常に、愛に寄り添った(Love Techな)プロダクトである。
「OriHime -D」はあくまで現状は研究用モデルではあるが、オリィ研究所は従来のテレワークでは実現できなかった「テレワークでの肉体労働の可能性」を探るため、共同での事業開発・研究等が可能な企業・研究機関を広く募集している。
用途例として、在宅者がチームと一緒に展示会で説明員をしてパンフレットを手渡したり、店頭販売を行ったり、オフィスや飲食店などで配膳を行ったり、演劇や舞台などへの参加などを想定しているが、広くアイディアを募集し多様な可能性を模索していくとのこと。
興味のある企業様、団体様は、ぜひご連絡してみていただきたい。
以下、リリース内容となります。
オリィ研究所ではOriHimeを利用したテレワーカー向けサービスを展開しており、同社内にも育児・難病により一度も生身で出社すること無く、OriHimeでテレワークを行っている従業員が3名いる。約60台を導入している東日本電信電話株式会社をはじめ、現在70社ほどの企業がOriHimeを導入し、とても簡単かつ”本当に出社しているように勤務できるテレワークツール”として利用が広まっている。
(参考:http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1707/25/news075.html)
OriHimeは簡単なジェスチャーにより現場に指示を出したり、オフィスの仲間らとのコミュニケーションをとることはできたが、その一方で移動などはできず、サイズも小さかったため会議やオフィスの参加といった利用シーン意外でのテレワークで従事できる業務内容に制限があった。
そこで、オリィ研究所は新たな研究用モデルとして、移動が可能な全長約120cmの新型の分身ロボット「OriHime -D」を開発した。
「OriHime-D」は上半身に14の関節用モータを内蔵し、前進後退、旋回の移動能力をもつ。500gのペットボトルを片手をまっすぐ伸ばした状態で保持する事も可能で、簡単なものをつかみ、運ぶ事ができるほか、自由なモーションを作成し、記録してボタンにより再生する事ができる。スピーカーも大型のものを内蔵し、周囲に人の多い空間でも操作者の声を伝え、会話が可能となっている。
動画は同社で研究、製品化されている意思伝達用の視線入力装置「OriHime eye」の技術を応用した世界初となる、ALS患者が眼だけでOriHime-Dを遠隔操作し周囲に居る人に飲み物を配る実験中の様子。代表の吉藤がTwitterに投稿すると数日で50万再生される反響があった。
「病気、育児や介護などの様々な理由で職場に行けずこれまで労働力とみなされなかった人達の円滑な社会参加が可能になる。将来は自分で自分の介護をできるようになるかもしれない。」と吉藤は言う。
現在、「OriHime -D」は研究用モデルとして2台が完成し、年度内に5台の製造を予定している。
この研究用モデルを用いて、オリィ研究所は従来のテレワークでは実現できなかった「テレワークでの肉体労働の可能性」を探るため、共同での事業開発・研究等が可能な企業・研究機関を広く募集する。
用途例として、在宅者がチームと一緒に展示会で説明員をしてパンフレットを手渡したり、店頭販売を行ったり、オフィスや飲食店などで配膳を行ったり、演劇や舞台などへの参加などを想定しているが、広くアイディアを募集し多様な可能性を模索したい。
お問合せ方法:
(http://orylab.com/contact/ 「OriHime-Dについて」お書き添えのうえお問合せください。)