2018年11月15日・16日と2日間に渡って開催された、日本最大級のスタートアップの祭典「TechCrunch Tokyo 2018」。毎年開催される本イベントは今年でなんと8年目。海外・国内の豪華ゲストスピーカーが登壇するほか、会場展示などコンテンツ盛りだくさんだ。
特に今回も注目されたのが「Startup Battle」。書類審査によって選出されたスタートアップ企業が、自身のプロダクトをプレゼンテーションし、優秀な企業を選出するプログラムだ。今年は100社以上となった応募の中から、20社のスタートアップが選出、15日に決勝大会ファーストラウンドが開催された。さらにその中から、審査員および会場投票で選ばれた6社が、16日にファイナルラウンドに進出した。
今年の最優秀企業に選出されたのは、ハエの幼虫を使って有機廃棄物を1週間で全て飼料と肥料に変える昆虫テクノロジー企業、ムスカ。これまでもLove Tech Mediaで何度も取り上げさせていただいた会社だ(過去記事はこちら)。
LoveTechな事業が溢れた今年のStartupBattle。本記事では2日間に渡るプログラムについて、ファイナル進出企業、スポンサー各賞受賞企業、そしてLove Tech Mediaとして注目した企業について、それぞれご紹介していく。
株式会社ムスカ:最優秀賞&PRTIMES賞
株式会社ムスカチームの皆様
45年1,100世代に及ぶ選別交配を重ねたサラブレッドなイエバエの幼虫によって、生ゴミや畜産糞尿などの有機廃棄物を1週間で全て肥料と飼料に変える昆虫テクノロジーを提供する株式会社ムスカ。
旧ソ連が1960年から1970年にかけて米国と宇宙開発競争を繰り広げる中、宇宙船内で完結するバイオマス・リサイクルに適した生物技術として、イエバエを採用した。その種を、ソ連崩壊後に日本人が買い付け、宮崎のラボで地道に選別交配を続けていったというわけだ。
有機廃棄物の処理には通常、コストがかかるが、ムスカの場合は逆に有料で引き取ることになる。故に一般的なコストセンターが、ムスカだとプロフィットセンターになるという画期的なビジネスモデルになっている。
また、この一連の工場をフランチャイズとしてサブスクリプション展開し、ゆくゆくは国内で3,000箇所以上、全世界で200,000箇所以上での展開を目指す。
株式会社ムスカ 暫定CEO 流郷綾乃氏
タンパク質の供給が需要に追いつかなくなる、地球規模の「タンパク質危機」の解決を目指すスタートアップとして、見事、TechCrunch Tokyo 2018 Startup Battle最優秀賞に選出、スポンサー賞としてPRTIMES賞をダブル受賞した。
流郷綾乃氏(株式会社ムスカ 暫定CEO)受賞時コメント:今年の夏に暫定CEOとして就任するまで、色々な思いをもって就任を決意したのですが、株式会社ムスカは私のような未熟なものには手に負えないくらいポテンシャルのある企業だと思っています。本当にそこの部分には、すごく自信があります。私は暫定なので、この会社を海外にしっかりと伝え、国内にもしっかり広げていき、いち早くCEOを降りることが、私の一つのミッションだと思っております。この会場でムスカの話を聞いていただいた皆さんに、ハエを好きになっていただきたいです!なかなか嫌われ者のハエだと思いますが、私たちが生きる4億年ほど前から自然界の生態系に組み込まれている生物ですので、彼らがやることが悪いことのワケがないと思っています。今のゴミ問題含め、地球にある様々な問題を解決して、ムスカが昆虫産業No1になれるよう、私は次へとバトンを繋いでいきたいと考えています。本当にみなさま、ありがとうございました!
最優秀賞審査員コメント:我々は次世代に向けて地球環境を守っていかねばならない立場の中、リアルな社会課題をバイオテクノロジーで解決する会社として非常に面白く、可能性を感じました。将来的に成功する時は世界の課題を解決してくれているはずですし、投資家から見てビジネスとしても十分に可能性を感じました。
(Drone Fund 創業者/代表パートナー 千葉功太郎氏より審査員を代表して)
PRTIMES賞スポンサーコメント:弊社は「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」というミッションを掲げているが、おそらく最もハエに心を揺さぶられたんじゃないかと思う。まだまだ聞き足りないと感じ、そのような魅力的な情報、心を引きつけ動かす情報をどんどん発信していただきたい。
(株式会社PR TIMESご担当者より)
ファイナルラウンド進出企業5社
株式会社POL:さくらインターネット賞&バンダイナムコ賞
株式会社POL 代表取締役CEO 加茂倫明氏
従来のナビ媒体ではリーチできない理系学生をダイレクトリクルーティングする研究者版LinkedInの「LabBase」や、共同研究先の候補となるような研究者のデータを大学を横断して検索・コンタクトできる研究者DB「LabBase R&D」を提供する株式会社POL。
日本の論文数ランキングは1995年の4位から比べて2015年には11位に低下。我が国の科学は停滞傾向にあり、ヒト・モノ・カネ・情報それぞれにおいて課題が山積している状況だ。
その中でもまずヒトに関する課題を解決すべく、現役の東大工学部3年生(休学中)と元ガリバー専務取締役の吉田氏により創業された同社。研究関連市場を革新して科学と社会の発展を加速すべく事業を展開している。
さくらインターネット賞スポンサーコメント:経産省と衛星データのオープン&フリー化に向けてプラットフォームをやらせていただいている中で、研究者の方々を大企業の中に閉じ込めておくのはイノベーションの阻害要因になっていると日々感じる。今後、研究者の方々に弊社のクラウドサービスを無償提供することも考えたいと考えている。
(さくらインターネット株式会社ご担当者より)
バンダイナムコ賞スポンサーコメント:弊社は世界中から最も期待されるエンタテインメントを提供することを目指す上で、過去の実績だけでなく、未来への熱意が出発点と考えています。POLさんがプレゼンタイムでおっしゃっていた「我々のサービスは未来に向かっていくモノだ」という考え・熱意に非常に共感し、ぜひ未来に向けて日本中の研究者の熱い想いを応援したい。
(バンダイナムコグループご担当者より)
株式会社KURASERU:FUJITSU AWARD
株式会社KURASERU CEO Co-Founder 川原大樹氏
要介護者を受け入れる介護施設と、退院後に要介護者を送り出す病院とのマッチングサービス「KURASERU」を提供する、神戸発のスタートアップ・株式会社KURASERU。
退院と言われると嬉しいだけではなく、各レイヤーにとっては悩ましい現実がある。在宅で介護が難しい方にとっては次の行き先を自力で探さねばならず、医療ソーシャルワーカーは莫大な時間をかけて患者に最適な施設を探さねばならず、介護施設は見えない顧客に向けてFAXやチラシなど非効率でレガシーな施設営業をしなければならない。
そんな現状に対し、医療ソーシャルワーカーの工数を劇的に削減し、病院/介護施設双方の情報格差をなくす仕組みがKURASERUだ。
プレゼンターである同社CEO川原大樹氏自身、もともと医療ソーシャルワーカーであり、その時のアナログな業務工程や情報の非対称性に悩んだ経緯から生まれたサービスだ。
すでに本社のある神戸市での実績が着実に積み上がっているKURASERU。テクノロジーで医療介護の情報格差をなくし、誰もが暮らしたい場所で「クラセル」世の中を作ることを目指している。
FUJITSU AWARDスポンサーコメント:クラセルさんがターゲットとされる病院・介護事業者は弊社が得意とするお客様層であり、そのような事業者様と困っている患者とをマッチングさせるという社会的課題を一緒にITの力で解決できると感じた。
(富士通株式会社ご担当者より)
株式会社JobRainbow:東急賞
株式会社JobRainbow 取締役COO 星真梨子氏
「すべてのLGBTが自分らしく働ける社会の創造」を目指すソーシャルベンチャーとして、月間11万人以上が利用するLGBT求人情報サイト「JOBRAINBOW For LGBTQ+」や、企業・行政機関向けのLGBT研修・コンサルティングを提供する株式会社JobRainbow。
現在日本の人口のうち7.6%はLGBTと言われており(※2015年電通ダイバーシティ・ラボ調べ)、現在の転職活動者845万人に当てはめれば、LGBT転職活動者数は64万人にものぼる。しかし多くの日本企業ではLGBTに配慮した採用活動や職場環境が整えられているとはいえない現状だ。例えば求職時に困難を感じるLGBTの割合は、LGBが44%、Tが70%にものぼっている。
このような現状に対しJobRainbowは、性別関係なく働くことができ、かつ「服装髪型が自由」「トイレや更衣室に配慮」など、自分に適した求人に応募できるようなプラットフォームを整えている。
日本のLGBT市場は6兆円、世界のLGBT4億5千人市場は実に100兆円。世界で最も大きいLGBTアプリTOP2を中国企業が保有している中、中国一強を打破し、日本から世界No1のLBGTフレンドリーなサービス展開を目指している。
東急賞スポンサーコメント:弊社は、渋谷のスクランブル交差点のように様々な人が交流・交差して新しいビジネス・サービスが起きる仕掛けを作っていきたいと考えている。来年には渋谷スクランブルスクエアというイノベーティブな施設も開業予定。LGBTは社会的で大事なテーマであり、それぞれの企業様がどのように活動していくか模索される中で、JobRainbowさんは素晴らしいサービスを展開されていると感じます。
(東京急行電鉄株式会社ご担当者より)
株式会社エアロネクスト
従来ドローンの常識を覆し、ドローン機体の重心を最適化する重心制御技術「4D Gravity™」を提供。
かつてないレベルでの機体バランスの安定と、従来にない動きを可能にし、小型で高品質な360°VR撮影の「Next VR™」、荷物を傾けない水平輸送による物流や宅配の「Next DELIVERY™」、点検・測量・警備・農業など従来のドローンでは難しかった対象物への接近や狭い空間への侵入か可能な「Next INDUSTRY™」などを展開している。
なお、今回新たな製品「Next VTOL™」を開発。マルチコプターと飛行機を融合した機体で、これまでなし得なかった長距離移動とピンポイントでのフラグインが可能になる。
株式会社Eco-Pork
株式会社Eco-Pork 代表取締役 神林隆氏
世界で最も消費されている食肉である豚肉の生産性を高めることを目指し、農家の経営改善を支援する養豚経営支援システム「Porker」などを提供する株式会社Eco-Pork。
世界の肉類の需要と供給バランスについて、2021年に供給限界量を迎え、一人当たりの配分量は減少し、豚肉の価格は上昇すると言われている。そんな中、養豚農家の生産性カイゼンを可能にする必要性からPorkerは生まれた。
豚1頭あたり年額60円で管理でき、農場全データの簡単記録・管理、それによる農場成績の見える化、農場課題の抽出、そしてカイゼン計画の策定と課題解決というPDCAサイクルを回せる仕組みだ。
人口増加と中間層拡大による「世界タンパク質危機」が叫ばれる中、養豚×最新テクノロジーにて豚肉の生産性を高め、世界人類の持続可能性に貢献することを目的としている。
そのほかスポンサー賞受賞3社
inaho株式会社:PwC Japan Group AWARD&IBM blue hub賞
inaho株式会社 Co-Founder&CEO 菱木豊氏
「画像処理×ロボットアーム」の技術をベースに、農家が目視で判断する必要がある、人手でしか収穫できない野菜類を自動収穫できるロボットを開発・提供するinaho株式会社。
農業の収穫作業は大変だ。収穫期間は毎日収穫せねばならないので休みがなく、腰をかがめての作業となるため腰が痛い。inahoではロボットを無料で貸し出し、従量課金で利用料を徴収するRaaS(Robot as a Service)モデルで提供する。メーカーではなく、サービス事業者の立ち位置ということだ。
今後5年で、合計5,000台の運用を目指している。
なお、同社はStartupBattleファイナリストには選出されなかったものの、スポンサー賞を2つ受賞した。TechCrunch史上でも珍しいということであり、非常に期待値の高いサービスであることが伺えた。
PwC Japan Group AWARDスポンサーコメント:弊社母体は会計事務所でグローバル展開しているが、今後AIにより我々の仕事がなくなる前提で動いている。その中で、現在フォーカスしているテーマの一つが農業であり、一緒に取り組める会社にまさに今日出会えた。特にグローバルで回っていると、移民に頼ってきた農作業部分を解決するスタートアップが多く、inahoさんはかなりポテンシャルがあると感じた。
(PwCコンサルティング合同会社ご担当者より)
IBM blue hub賞スポンサーコメント:IBM blue hubは、スタートアップと日本IBMのコ・クリエーション共創を推進するプログラム。エッジ側の処理に強みのあるinahoさんと、人工知能Watsonなど様々なAPIをクラウドから提供する弊社とで、より良いコ・クリエーションが生まれると期待している。
(IBM blue hubご担当者より)
GVA TECH株式会社:Microsoft Award
GVA TECH株式会社 代表取締役 山本俊氏
人工知能とクラウド型ソフトによって契約書レビューをより正確に早く安価で行う「AI-CONレビュー」や、仕事で使える書式や契約書のドラフトを無料でダウンロードして利用できる「AI-CONドラフト」など、リーガルテックサービスを開発・提供するGVA TECH株式会社(ジーヴァテックと読む)。
契約書には様々なリスクが潜んでいる可能性があるが、すべての管理業務担当者が法律のスペシャリストというわけではないので、思わぬ契約トラブルに発展し得る。
1,000社を超える企業へのリーガルサポート実績から組まれた分析ロジックが、契約リスク判定のほぼ自動化を実現し、コスト・専門知識・時間に関する課題を解決する。
本格的な法律業務をテクノロジーで効率化することで、ビジネスにおける法務格差解消を目指している。
Microsoft Awardスポンサーコメント:リーガル領域のAI適用は、中小企業のデジタルトランスフォーメーションを進める上で重要であり、GVA TECHさんは非常に大きくなるポテンシャルがあると感じる。弊社との事業シナジーも含めて、今後色々とご協力できると判断した。
(日本マイクロソフト株式会社ご担当者より)
株式会社タイミー:ぐるなび賞
株式会社タイミー CEO 小川嶺氏
今すぐ働けて今すぐお金がもらえる単発バイトアプリ「Taimee.」を提供する株式会社タイミー。
深刻な人手不足の波が日本だけでなく世界中に押し寄せている中、隙間時間と人手の足りない時間のマッチングを行っている。
ユーザーは応募も面接もなく働くことができ、マッチング率は平均97%、マッチングまでの時間が平均4時間、リリース2ヶ月で100社以上に導入されるという、圧倒的な実績を誇る。
長期的には、信用経済による自由な働きのインフラを創ることを目的としている。
ぐるなび賞スポンサーコメント:弊社は「日本の食文化を守り育てる」を企業理念に、「ぐるなび」メディアの他に、飲食店さんをサポートすることを大事なミッションとして活動している。具体的には、資金繰りや不動産探し、内装など様々なサポートをしている中で、飲食店さんの大きな課題の一つが「求人」である。Taimee.は、より大胆で即効性のあるサービスとして、非常に素敵だと感じた。
(株式会社ぐるなびご担当者より)
その他Love Tech Media注目のスタートアップ3社
株式会社BrainCat
株式会社BrainCat 代表取締役/最高技術責任者 中村貴一氏
特定の組織に属する人だけに限らず、共通の目的や問題をもった不特定多数の人々を対象にした”互助会”を簡単に設立するためのサービス「Gojo(ゴジョ)」を提供する株式会社BrainCat。
共通の目的や問題を持った方々が集まり相互扶助できるコミュニティーサービスである。共同財布付きのコミュニティを作り、お金をプールすることができ、外部からの支援金を獲得できる。
また、皆でお金の使途を決めることができ、SNSコミュニケーションをすることも可能。
家族、町内会などの自治体、サークル、有志団体、勉強会の他に、例えば起業やフリーランスを目指す若者を対象にした互助会の設立も可能という。
同社は個人が負に思うことを解決しやりたいことを実現できる社会を目指しており、メルカリやGMOベンチャーパートナーズ、セレス、CAMPFIREの家入氏などからの出資を受けている、期待値の高い企業だ。
Yper株式会社
Yper株式会社 代表取締役 内山智晴氏
玄関口に吊り下げるだけで宅配物が受け取れる置き配バッグ「OKIPPA」と、連動する専用アプリを開発・提供するYper株式会社。
昨今問題となっている宅配クライシスは深刻だ。運送業界の労働人口が不足してにも関わらず、宅配便再配達率は20%と計上されており、1日約200万個が再配達されることで約4億円/日の労働力が無駄になっている。また、代替となるコンビニ受け取りや公共宅配ロッカーの利用も、ほとんど進んでいない。
スペース不要、簡単設置、低価格の専用置き配バッグ「OKIPPA」を使うことで、これらの再配達問題を解決できる。OKIPPAユーザーの64%は通販ヘビーユーザーであり、現に2018年7月に実施した実証実験では、実に45%の再配達を削減できたとのこと。
再配達問題の解決と、ラストワンマイルの物流効率化に挑戦し、再配達ゼロのストレスフリーな生活の実現を目指している。
株式会社アートローグ
株式会社アートローグ 代表取締役CEO 鈴木大輔氏
アートメディア「ARTLOGUE」の運営やeコマース、シンクタンク事業を提供するアーツテック・カンパニーの株式会社アートローグ。
実は国内だけで年間5,500万人の美術館入場者がいるという(ちなみにプロ野球入場者数は2,500万人)。しかし現在、アート業界にはマニアックなアート情報しかなく、周辺サービスがほとんどない。氷山の一角をせめぎあっている状況と言える。
ARTLOGUEはいわば「アート版食べログ」として、最適なアートエクスペリエンスを提供し、同時にユーザーの好みを学習しての美術館やギャラリーへデータサイエンスに基づいた経営企画コンサルティングを提供するという。
「文化芸術を守るためにも、活かし、誰もが、いつでも、どこからでもアートを楽しめる世界へ」をビジョンにサービス提供している。
TechCrunch Tokyo 2018 概要
日時:平成30年11月15日、16日
会場:渋谷ヒカリエ 9FホールA・B(東京都渋谷区渋谷2-21-1)
URL:https://jp.techcrunch.com/event-info/techcrunch-tokyo-2018/
編集後記
スタートアップの祭典ということだけあり、登壇される会社はどこも素晴らしい事業を展開されているところばかりでした。
ファイナルラウンドに進出した企業の事業テーマは、LGBT、介護施設、ドローン、研究者、豚、ハエ。非常にユニークでダイバーシティに飛んだキーワードでした。そしてどれも、これからの日本そして世界の社会課題を解決する内容でした。非常に愛溢れるLove Techなプログラムとなりました。
また来年も、Love Tech Mediaとして会場にお邪魔したいと思います。