ギター流しが生歌披露。平成流し組合が「流しのいるオンライン横丁」を開店、水木金土日の週5営業

文化/芸術/心

記事の要点

・ギター流しプロダクション「平成流し組合」が、オンライン上で流しが生歌を披露する「流しのいるオンライン横丁」を5月10日よりスタート。

 

・水木金土日の週5日、20時より営業開始。公式TwitterよりZoomの参加URLにアクセスするだけで、誰でも無料で来店が可能。メイ流しは、ギター流しであり流し歌手でもあるパリなかやま氏と、演歌歌手で流し見習いでもある飛鳥とも美氏。

 

・ただ参加者への場を提供するだけでなく、流しがこれまで活動してきた店舗の紹介CMコーナーも設ける予定。緊急事態宣言後でも集客に貢献できるよう、テイクアウトを開始したなどといったニュースや、お店や料理の魅力など、流し自身が心を込めて店舗をアピールする。

LoveTechポイント

昨今のコロナ禍の影響で、日常生活をアップデートせざるを得ないストレスフルな環境だからこそ、こういったノスタルジックな場は、心の安定を保つ上でとても重要だと感じます。

また流しの“文化”という観点では、そのあり方を保全しつつも新しい環境にフィットさせているという点で、とてもLoveTechだと感じます。

編集部コメント

あなたは「流し」という存在をご存知だろうか?

 

ギターなどの楽器を片手に酒場を渡り歩き、お客さんのリクエストに応えながら一曲を披露してくれるという、なんとも“昭和なイメージ”を回顧させてくれるような存在である。おおよそ戦後から1970年代頃まで、流しは夜のエンタテインメントとして隆盛を極めており、歌手への一種の登竜門としての役割も担うなど、音楽業界のエコシステムの一部でもあった。流しから北島三郎や五木ひろし、渥美二郎などが誕生したのは有名な話である。

 

「今じゃ“流し”なんていないでしょ」

 

そんな声が聞こえてきそうなものだが、現在でも流しの文化は脈々と続いている。

 

推進しているのは「平成流し組合」。流しの復活と発展を目指すギター流しプロダクションである。

https://www.nagashi-group.com/

 

20代から60代の男女が50名ほど所属しており、上野・新橋・有楽町・日比谷・溝の口・恵比寿・吉祥寺など、エリアを分けて流しの活動を提供している。新橋であれば「ガード下横丁」、吉祥寺であれば「ハモニカ横丁」といった具合だ。

ギター流し/流し歌手のパリなかやま氏

 

そんな平成流し組合が、昨今のコロナ禍の状況に鑑み、オンライン上で流しが生歌を披露す る「流しのいるオンライン横丁」を、5月10日よりスタートした。

 

水木金土日の週5日、20時よりZoom上で営業を開始。昭和歌謡曲から演歌、j-popなどレパートリー豊かなプロの流しが常に駐在し、その時の気分に合わせて好きな曲をリクエストすることで、生歌を披露してもらえるという。

 

メイ流しは、ギター流しであり流し歌手でもあるパリなかやま氏と、演歌歌手で流し見習いでもある飛鳥とも美氏。

 

参加者は、公式TwitterからZoomの参加用URLにアクセスするだけ。ビデオとマイクをOFFにして、ただ歌に聴き入るだけでいい。

ふらっと街へ一杯飲みに行ったら、流しが店で歌っていた。そんな店舗体験を追想させてくれるような取り組みである。もちろん、同じ店舗(ミーティングルーム)に入室しているメンバーとの会話を楽しんだっていいわけだ。

 

以下のダイジェストで、実際の雰囲気を感じることができる。

 

今回の「流しのいるオンライン横丁」プロジェクトでは、ただ参加者への場を提供するだけでなく、流しがこれまで活動してきた店舗の紹介CMコーナーも設ける予定だ。緊急事態宣言後でも集客に貢献できるよう、テイクアウトを開始したなどといったニュースや、お店や料理の魅力など、流し自身が心を込めて店舗をアピールするという。

 

また、持続的な活動のために、オンライン横丁のアーカイブをnoteにて有料で楽しめるようにもなっている。

 

新型コロナウイルス感染症の影響で、多くの人々は対面での社会活動を制限されており、日常生活のアップデートを強いられている。急に生活を変えろと言われても、一部のイノベーターを除いて、多くの方々にとっては大きな負担とストレスで悩まれていることだろう。

 

だからこそ、こういったニュースに触れた際の「ノスタルジー感」は、心の安定を保つ上で重要だとLoveTech Mediaとしては感じている。変わらなければならない状況下だからこそ、変わらなくとも良いノスタルジーな場があることで、バランスが保てるわけだ

 

直近の演奏テーマは以下の通り。

  • 5/13(水)#12[サザンオールスターズ]
  • 5/14(木)#13[1980年発売の名曲特集]
  • 5/15(金)#14[お酒]にまつわる歌
  • 5/16(土)#15 オールリクエスト
  • 5/17(日)#16[歌で紡ぐ流しの生い立ち(仮)]

 

外出自粛要請下において不安や孤独感を感じている方は、まずは“ながら視聴”でも良いので、20時から「流しのいるオンライン横丁」をBGMとして流してみてはいかがでしょう。

 

人情味あふれる歌声に、きっと癒されるに違いない。

 

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以下、「流しのいるオンライン横丁」公式Twitterです。

 

LoveTechMedia編集部

「”愛”に寄りテクノロジー」という切り口で、社会課題を中心に、人々をエンパワメントするようなサービスやプロダクトを発信しています。

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