24時間いつでも作品を持ち帰れる「盗めるアート展」、ノーセキュリティで7/10真夜中にオープン

文化/芸術/心

記事の要点

・2020年7月10日(金)AM0:00 〜7月19日(日)18:00、「盗めるアート展(Stealable Art Exhibition)」が武蔵小山のSameギャラリー(@same_gallery)で開催。

 

・会期中、会場はノーセキュリティで無人状態のまま24時間営業され、その間に来場された方は、展示されているアーティストの作品を「自由に」持ち帰ってよい。盗める作品は一組につき一点限りで、全作品が盗まれ次第、展示は終了する。既定路線の「アート作品鑑賞」からの脱皮とそれによる鑑賞者の態度の変容観察が、今回の「盗めるアート展」に期待できる。

 

・オープン前日夜(2020年7月09日(木)18:00〜21:00)にはレセプションパーティーも開催。

LoveTechポイント

既定路線の「アート作品鑑賞」からの脱皮を試み、それによって鑑賞者との新たなリレーションを模索している点が、なんともLoveTechな取り組みだと感じます。

ディスプレイ越しのバーチャル展示技術が飛躍的に向上し続けているデジタル社会だからこそ、アート作品に対する「触り心地」や「物理的な私的所有化」というのは、リアル空間だからこその大きなアドバンテージだと感じます。

編集部コメント

2020年7月10日(金)AM0:00 〜7月19日(日)18:00、「盗めるアート展(Stealable Art Exhibition)」という奇妙な名前の展示会が、武蔵小山のSameギャラリー(@same_gallery)で開催される。

 

会期中、会場はノーセキュリティで無人状態のまま24時間営業され、その間に来場された方は、展示されているアーティストの作品を「自由に」持ち帰ってよいのだという。

 

一般的に展示会の作品は、持ち帰るのはおろか、手に触れることさえ禁止されているものがほとんど。何故ならば、アート作品は我々一般人の想定以上にデリケートなものなのでその「保管性」を担保する必要がある上に、来場者の来場タイミングを問わずに同一の状態を担保する「公平性」も保たねばならないからだろう。極端な例だが、微笑しているモナリザが、タイミングによって油性マーカーによってニンマリと笑う表情に描き換えられてしまったとしたら、もうそれは人々が期待するモナリザという作品物ではなくなってしまうわけだ。

 

だが今回の場合はどうだろう。あらかじめ「盗んで良い」というルールが決まっているのだ。

 

盗んで良いということは、当然ながら触っても良いということ。触っても盗んでもよいものとして作品を展示するとなった時、アーティストはどのような作品を用意して展示するのか。そして、鑑賞者と作品の関係性はどうなるのか。

 

そんな、既定路線の「アート作品鑑賞」からの脱皮とそれによる鑑賞者の態度の変容観察が、今回の「盗めるアート展」に期待できるところだろう。まさに、展示会そのものが実験的なアートというわけだ。

 

元々は4月11日から開催を予定していたものだが、新型コロナウイルスの感染拡大状況に鑑み、今回の展示日程へとリスケジュールされたこちらの展示会。参加するアーティストは以下の通りとなっている。

Artists

 

また会場となるSameギャラリーは、2020年3月に武蔵小山でオープンしたばかりの、まるでエアポケットのような展示スペース。3月7日にはオープニングイベント「Bring Your Own Art Party」が開催され、自分の持ってるアートを持参しギャラリーの壁に飾って、そのアートについて話したりしながら楽しむという時間が設けられた。

Bring Your Own Art Partyの様子(画像出典:Sameギャラリーホームページより)

 

今回の盗める作品は一組につき一点限り。全作品が盗まれ次第、展示は終了するという。

 

アート作品の新しい鑑賞スタイルを体験したみたいかたは、ぜひ早めに会期中に来場されてみてはいかがでしょう。

Schedule

7/09(木)18:00〜21:00 オープニングレセプション

7/10(金)午前0:00 ~ 泥棒タイムスタート 

7/19(日)18:00 閉展

 

Sameギャラリー アクセス

東京都品川区荏原4-6-7

 

オープン前日夜にはレセプションパーティーもあるとのことで、LoveTech Mediaもお邪魔したいと思う。こちらも宜しければ、ご一緒しようではないか。

 

以下、「盗めるアート展」の公式ページとなります。

 

LoveTechMedia編集部

「”愛”に寄りテクノロジー」という切り口で、社会課題を中心に、人々をエンパワメントするようなサービスやプロダクトを発信しています。

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