温泉資源を液体肥料に。TeaRoom × クラフト温泉による日本茶生産実験がスタート

文化/芸術/心

記事の要点

・お茶スタートアップのTeaRoomが、クラフト温泉®の製造・販売を手掛ける株式会社Le Furoとの業務連携を発表。

 

・2021年秋より、TeaRoom関連会社であり農地所有適格法人の株式会社THE CRAFT FARMと共に、ルフロ開発の温泉液肥を用いた生産実証実験を開始し、環境に配慮した「循環型農業」の実現を目指す。

 

・実証実験では、TeaRoom及びTHE CRAFT FARMが管理する茶畑の一部で、従来の化成肥料から、使用後のクラフト温泉から作られるる風呂温泉液肥へと変更。日本茶の経過観測を行う。

編集部コメント

お茶スタートアップである株式会社TeaRoomが、「クラフト温泉®」の製造・販売を手掛ける株式会社Le Furo(以下、ルフロ)との業務連携を発表した。

 

TeaRoomと言えば、三重県津市・四天王寺やバイオテクノロジー企業の株式会社ムスカとの協業など、お茶の新たな可能性と需要の創造に注力しているベンチャーである。

 

同社は、創業より静岡県静岡市にある茶畑/日本茶工場を事業承継しており、衰退が続く日本茶の産業課題に向き合って、持続可能な生産モデル作りに励んできた。

 

また、日本茶産業の大きな課題となっている生産部門に着目し、その未来のビジネスモデルを早期に構築すべく、2020年春には農地所有適格法人 株式会社THE CRAFT FARMを設立。「世界の知恵を集約し、クラフトの未踏を登る」をミッションに、日本茶の生産/企画/開発を行っている。

 

一方で2013年創業のルフロは、温泉資源の活用における特殊技術のR&Dを強みとしている企業だ。早期より日本国内の温泉資源に着目し、長年に及ぶ技術開発によって、天然温泉の成分濃度を増強する「クラフト温泉®」を開発した。

 

クラフト温泉とは、たとえるなら温泉のエスプレッソ。クラフト温泉工房に運ばれた天然温泉に温泉鉱石を”ドリップ”することで、天然温泉の成分濃度を増強したもので、天然温泉比で最大約1万倍という超高濃度の温泉となる。

 

また、使用後のクラフト温泉から作られた「ルフロ温泉液肥」の提供も特徴的だ。これは、温泉の主要成分であるミネラルの栄養を農業生産部門へ転用したもので、農水省からの液肥認定も取得済みだ。

 

そんな両社は、高品質且つ高付加価値の日本茶作りのためには、マーケットインでの製品開発や、飲用以外の用途での茶の活用を模索するR&D、茶畑自体のR&Dを深化させていくことが未来を創造するソリューションであるとの考えから、今回の協業へと至った。

 

 

まずはルフロ温泉液肥を用いた生産実証実験を実施し、環境に配慮した「循環型農業」の実現を目指しいていくという。具体的には、TeaRoom及びTHE CRAFT FARMが管理する茶畑の一部にて、元々使用していた化成肥料をルフロ温泉液肥へと変更し、日本茶の経過観測を行うとうもの。多年樹である日本茶は即時の変化が観測しづらいため、毎年肥料の投入を続け、日本茶の生育比較・収穫量・食味値の比較調査を行うという。

 

温泉の主要成分である水溶化ミネラルは、発根を促進し肥料吸いが改善するため、結果として茶葉の成長を促進し、旨味を引き出せるものと期待されている。

 

温泉と湯治、日本茶と茶の湯。

 

プロダクト価値や精神性の意味で共通項が多いこの2分野から、今後、日本ならではのウェルネスソリューションが生まれることを期待する。

 

LoveTechMedia編集部

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