記事の要点
・株式会社トラストバンクが、新たなPubliTechサービスとして、セキュアな行政専用回線の総合行政ネットワーク(LGWAN)上で、アンケートや申し込みフォームを簡単に作成・集計できる自治体専用WEBフォーム作成ツール『LoGoフォーム(ロゴフォーム)』を提供開始。
・低価格帯の“年間定額制”クラウドサービスとなので、コストを抑えた固定費用で回数無制限のアンケート調査等を実施することができる。また、全国自治体に共通するフォームのテンプレートがあらかじめ30種類ほど用意されており、自治体間で作成したフォームを共有したり、広域連携として複数自治体が一斉に同じ調査を実施したりすることもできる。
・令和2年9月末まで全国自治体を対象に、半年間の無料トライアルを受付中。
LoveTechポイント
紙で回収したアンケートを手入力でデータ化する。こんな旧態依然とした運用が、Society5.0を掲げる時代でも平気で行われています。
現場のペインポイントを解消し、地域住民にとっての利便性が圧倒的に向上し、結果として自治体が行政施策に住民の声を活かす機会の充実化を促進できる点が、LoveTechだと感じます。
編集部コメント
ふるさと納税総合サイト『ふるさとチョイス』等を企画・運営する株式会社トラストバンクが、新たなPubliTechサービスとして、自治体専用Webフォーム作成ツール『LoGoフォーム(ロゴフォーム)』の提供を開始した。
PubliTechとは「公共×テクノロジー」を示す造語。テクノロジーを活用して行政の業務改善を支援し、付加価値の高い行政サービスにつなげることを目的に、昨年度より同社がスタートしている事業領域だ。
昨年11月に発表されたPubliTech事業第一弾の「LoGoチャット」は、その名の通り、自治体専用のチャットツール。
職員同士による情報のやり取りを円滑にしてコミュニケーションコストを軽減させることで、行政が本来的に注力すべき事象により多くの時間を割けるようにするプロダクトである。
※LoGoとは“Local Government”の略
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今回発表された、LoGoシリーズ第2弾リリースとなる「LoGoフォーム」では、住民アンケートや地域イベント申込フォームといった“住民向けフォーム”や、職員研修アンケートや法令審議会申込フォームなどの“自治体職員向けフォーム”など、官民双方のネット環境に対応できるプロダクトだという。
「Webフォーム作成サービスなんて、それこそ山のようにあるじゃない」
こう思う人も多いかもしれないが、その最大の特徴は、行政専用回線の総合行政ネットワーク(LGWAN)を介して業務アプリケーションを共同利用できる「LGWAN-ASP」を活用している点。
これによりLGWANとインターネットの双方から接続することができるので、LGWAN経由で庁内・他自治体の行政職員が、またインターネット経由で住民や事業者が、それぞれフォーム入力を利用することができるのだ。
要するに、セキュアな環境を維持したまま、Webフォームを通じたデータのインプット処理を官民問わずに促すことができるわけである。
これまで民間で使われている多くのWebフォーム作成ツールは、インターネット経由のみでの活用が前提だった。つまりLGWANに未対応だったので、セキュリティー上の観点から、自治体職員サイドから直接入力データにアクセスすることが憚れていた。
結果として申込フォームやアンケートの類は、「紙」で運用されて最終的に職員が直接データ入力するか、民間事業者に委託されて納品されるかのいずれかの対応がなされることとなる。
データが重要となるSociety5.0時代において、実にコストのかさむ選択肢しかなかったわけだ。
人口約3万人のモデル自治体でトラストバンクが調査したところによると、自治体が紙アンケート3,000部の業務を外部発注した場合、1回あたり計200~300万円の費用が見込まれるという。
それに対してLoGoフォームは、クラウド型サービスで低価格帯の“年間定額制”となっているので、コストを抑えた固定費用で回数無制限のアンケート調査を実施することができる。もちろん外部発注に必要な書類の作成や、契約手続きにかかる労力も省ける。
集計データの画面イメージ(PC画面)
さらにパッケージならではのメリットとして、全国自治体に共通するフォームのテンプレート(※)があらかじめ30種類ほど用意されており、自治体間で作成したフォームを共有したり、広域連携として複数自治体が一斉に同じ調査を実施したりすることもできるという。
※窓口サービスアンケート、子育て相談申し込み、災害時の現地調査票、ボランティア受け付け票、移住定住イベント申し込み、空き家バンク登録、返礼品事業者申請書、パブリックコメント、道路パトロール日報など
フォームイメージ(「防災関連―現地調査票」PC画面)
また自治体職員のみならず住民にとっても、これまで紙と鉛筆で記入していた内容をスマホから日時を問わず入力することができるので、利便性が圧倒的に向上する。
フォームイメージ(「防災関連―現地調査票」モバイル端末画面)
よって住民アンケートの回答率や頻度が高まり、自治体が行政施策に住民の声を活かす機会の充実化も期待できるので、ポジティブな循環創出を期待することができるわけだ。
昨今の新型コロナウイルス対策でも、住民の相談窓口や地元企業の対策実施調査、テレワーク希望調査などで活用されることが期待できるだろう。
令和2年9月末まで全国自治体を対象に、半年間の無料トライアルを受け付けているとのことで、フォーム作成業務の効率化とコスト削減、住民サービスの向上に課題を感じている職員の方は、一度相談してみてはいかがでしょう。
以下、リリース内容となります。