授乳の多様性考えるおっぱいフラッシュモブ、母乳テック企業主催「おっぱいの日」《前編》

イベントレポート

 8月1日、授乳の多様性について考えるイベントが開催された。

 その名も「おっぱいの日」。

 催しはお昼と夜の2部制に分かれており、第1部ではJR渋谷駅前にある広場で一斉に授乳をするという「みんなで授乳!」イベントが、第2部では母乳や育児に関わるトークセッションやBabyTech(※)スタートアップピッチが行われる「おっぱいカンファレンス」が、それぞれ開催された。

※BabyTech:Baby × テクノロジーの造語。テクノロジーにより出産や育児をエンパワーするようなプロダクトや取り組みを示す。

 なぜ8月1日なのかというと、この日が「世界母乳の日」なのである。

 1990年8月1日に、WHO(世界保険機関)とユニセフ(国連児童基金)が母乳育児の保護・促進・支援の必要性を「イノチェンティ宣言」として発表。これを記念して、毎年8月1日から7日が「世界母乳育児週間」と定められるようになり、それに付随して、120カ国以上の国で、母乳育児を奨励するさまざまな催しが行われているのだ。

 日本で、このような世界母乳の日と連動した大規模イベントが開催されるのはおそらく初めてであり、当日の会場には育児アンテナの高いパパ・ママおよび業界関係者が集結した。

 主催は、あの手この手子育て実行委員会。母乳の栄養状態を検査できる「BONYU.CHECK(ぼにゅうちぇっく)」提供の株式会社Bonyu.labを中心に、母乳フローラ(細菌叢)チェックの株式会社こそらぼ、そして電通ビジネスデザインスクエアの3者が集まって結成された任意団体だ。

 BONYU.CHECKサービスについては、昨年11月にリリース発表されたこちらの記事もご参照いただきたい。

 世界でも珍しい母乳テック企業による「おっぱい」フォーカスのイベント内容について、それぞれ前後編に分けてレポートする。

 まず前編では、第1部の「みんなで授乳!」イベントについてお伝えする。

※本記事ではイベント名に即す形で、女性の乳房のことを「おっぱい」と表記いたします。

おっぱいフラッシュモブ

 会場に到着すると、30名ほどのママ、パパ、そして子供たちが一堂に会し、一斉に授乳するという見慣れない光景が広がっていた。各自、各々の方法でミルクをあげている。

 ある者はおっぱいから直接母乳を与え、またある者は事前に搾乳した母乳を哺乳瓶に入れて飲ませている。また、母乳だけではなく粉ミルクや液体ミルクのご家庭もいらっしゃるようだ。

 場所はJR渋谷駅のホームの目の前。数分おきに電車が走り抜ける目の前で、40名のママとパパ達が授乳をする光景は、なんとも言えず圧巻である。

 11:20から一斉に授乳がスタートし、11:40までの20分間が授乳タイム。その後、助産師による母乳や育児関連のQ&Aが行われ、12:00からは全員でランチタイムという流れで進行された。

 ふと会場脇に設置されたテントを見ると、「経管栄養」についての解説パネルが展示されている。

 そもそも「経管栄養」という言葉ご存知だろうか。

 生まれてすぐに自分の口でおっぱいやミルクを飲むことが難しい赤ちゃんがおり、そんな赤ちゃんの鼻から胃まで細いチューブを入れ、搾乳した母乳やミルクを注入する方法を示す。

 また用語そのものとしては、このような生まれたての赤ちゃんに対しての用途のみならず、チューブやカテーテルなどを使って胃や腸に必要な栄養を直接注入すること全般を示している。食事の際の誤嚥(ごえん)の危険性が高まったり、口から物を食べられなくなったりしたときに挙げられる選択肢である。

「授乳の多様性のひとつとして、こうやって大きくなる赤ちゃん達がいることも知ってもらいたいのです。」

パネルにはこのような記載がなされている。

“授乳の多様性”

これが本イベント最大のテーマと言えるだろう。

次ページ:授乳って色々な手段があり、まずはそこを受け止めるべき

長岡武司

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LoveTech Media編集長。映像制作会社・国産ERPパッケージのコンサルタント・婚活コンサルタント/澤口珠子のマネジメント責任者を経て、2018年1...

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