記事の要点
・音楽プロダクション「United Code Limited」が、音楽家の声を集めサポートする企画『#STAYMUSIC』を発表。
・音楽家が直面している問題を吸い上げ、#STAYMUSIC特設ページ、ENHANCE JPでの情報提供、ライブ配信等のノウハウ・インフラの整備、また必要な場合、署名活動の上、政府へ嘆願書の提出を行う。
・「#STAYMUSIC特設ページ」では、音楽家が現在困っている事や、具体的な進め方が分からない事を応募フォームで募集。同社が代わりに調査を行い、問題解決を支援してくれる。
LoveTechポイント
音楽シーンでこのような観点で構造的な支援に取り組んでいるところはまだ無いと思うので、とても意義のある活動だと感じます。
このような状況であっても、生活に彩りを与えてくれるエンタメコンテンツを生み出す音楽家の「持続性」を支援する点が、非常にLoveTechですね。
編集部コメント
新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)の感染拡大に伴い、国家レベルの大規模な外出自粛が世界中で展開されており、多くの業界とその関係者が経済的な危機に瀕している。
エンタメ業界もその一つ。
特に、上映やライブ等の興行事業が貴重な収益源となる映画産業や音楽産業の被害は、甚大と言えるだろう。
そんな状況の中、自粛を求められている音楽活動に何か出来ることはないかとの考えから、音楽家の声を集めサポートする企画『#STAYMUSIC』がスタートした。
仕掛けたのは、United Code Limited。
映画『真田十勇士』、総合格闘技『RIZIN』、Hitoshi Matsumoto『ドキュメンタル』、アジア最大のファッションショー『Tmall Collection』など数々の音楽を担当した作曲家の佐伯栄一氏が香港に設立した音楽プロダクションである。
同社ではこれまでも、大規模音楽プロジェクト『ENHANCE』を推進。中でも運営する音楽情報総合サイト「ENHANCE JP」では、一般的なミュージックメディアと異なり、IT技術や医学知識、ビジネスなどサステナブルな業界活性化に向けた情報を発信し続けており、非常にLoveTechだと感じる。
今回発表された『#STAYMUSIC』では、音楽家が直面している問題を吸い上げ、#STAYMUSIC特設ページ、ENHANCE JPでの情報提供、ライブ配信等のノウハウ・インフラの整備、また必要な場合、署名活動の上、政府へ嘆願書の提出を行うとしている。
例えば、音楽家を含めたフリーランスへの助成施策として「持続化給付金」がある。
これは、COVID-19感染拡大によって特に大きな影響を受ける事業者に対して、事業の継続を下支えし再起の糧とするため、事業全般に広く使える給付金を支給するという目的で、2020年4月13日に経済産業省が発表したもの。
昨年1年間の売上からの減少分を上限として、法人は200万円、個人事業者は100万円が最大で給付されるという非常にありがたい緊急施策で、今月末に施行予定となっている。
だが往々にして、このような緊急施策はその申請手続きが煩雑であり、複雑なプロセスを経る必要がある。クリエイティブな活動を進める音楽家にとって、その手順は決して楽なものではないことが想定される。
『#STAYMUSIC』では、このような面倒なプロセスや申請手順など手続きの流れなど支援し、個別相談や対応支援を実施していくという。
もちろんこれに限らず、COVID-19による影響で所得が低く緊急かつ一時的に困窮している音楽家の為の『小口資金等の特例』へのサポートや、その他国内外の企業や公益社団法人などの様々な音楽家支援、基金援助に関しての情報、助成金手続き支援等も、各機関や専門家等と連携をもってサポートを行っていく予定だ。
さらにもう一つ。
本取り組みでは「#STAYMUSIC特設ページ」が設けられており、そこで音楽家が現在困っている事や、具体的な進め方が分からない事を応募フォームで募集。同社が代わりに調査を行い、問題解決を支援してくれることになっている。
例えば、ライブのオンライン配信。
適切なプラットフォームを選択することでスマホでも簡単に始めることができるが、その演出面や必要機材、マネタイズ方法などが分からないため、せっかくのチャンスを活かせないケースも多いと聞く。そのような、ある程度パッケージ化できるノウハウを提供し、またドネーションを募ることで必要機材の無料貸出し支援などを行い、音楽活動のインフラ整備を行なっていくとしている。
COVID-19関連の支援策が各所で勃興しており非常にありがたいが、一方で情報量が多く粒度もバラバラなので、その使い方や選択そのものに悩む方はとても多いだろう。
このような状況であっても、生活に彩りを与えてくれるエンタメコンテンツを生み出す音楽家の方々を支援する本取り組みは非常にLoveTechであり、ぜひ一人でも多くの方々に知っていただきたく、当メディアも本取り組みに賛同させていただいた次第だ。
また、支援が必要な音楽家の方は、ぜひ「#STAYMUSIC特設ページ」より問い合わせをしてみてはいかがでしょう。善は急げだ。
以下、リリース内容となります。