超超高齢社会に向け「銀行口座の見守りサービス」が誕生。エクサウィザーズと福岡銀行が共同開発

金融/規制

記事の要点

・株式会社エクサウィザーズが、AIが詐欺や払い過ぎを検知する口座見守りサービスを株式会社福岡銀行と共同開発し、7月13日より同行口座所有者を対象に、一部の口座保有者に限定してテスト版提供を開始。

 

・口座の支払い状況の「異常検知」をすることで詐欺や払いすぎなどを早期発見できるほか、AIによる口座分析を通じて「傾向変化」を捉えることで、認知機能低下の兆候発見にも役立てることができ、変化の兆候についてアプリを通じて親子で共有することが可能となっている。

 

2020年度中に同行口座所有者向けの本格的なサービス提供を予定。またその先には、他銀行との連携を進め、日本全国で口座見守りサービスの展開を予定している。

LoveTechポイント

エクサウィザーズは、超高齢社会およびその先にある超超高齢社会を迎えつつある我が国において、各領域の現場ニーズと課題を徹底的に理解したうえで「第一原理思考」的にプロダクト開発をしている数少ない日本企業という印象です。

既存銀行が持つリソースをうまく活用し、新しい形の「見守り」を実現させようとしている点が、LoveTechだと感じます。

編集部コメント

2007年に高齢化率(人口に占める65歳以上の比率)が21%を超えて超高齢社会に突入し、ここからさらにその比率が上昇していく、言うなれば“超超高齢社会”を迎えつつある日本。

 

デジタルテクノロジーが発達し、第三者とのコミュニケーションコストが劇的に下がるという“便利な側面”に付随して、詐欺被害等へのリスクが増大しており、また物忘れや買い込み、家族との音信不通、認知症など、高齢者を取り巻く不安は歳を重ねるごとに増えている状況だ。

 

ここで注目されているのが、「見守り関連サービス」。

 

離れて暮らす家族の状況を確認し、必要に応じてサポートするための確認用ツールとして、家具設置型のIoT機器や持ち運び専用の通信デバイスなど、今日に至るまで実に様々なサービスが発表・提供されている。

 

その多くは「高齢者の居場所や物理的な身体動作」をチェックするものであるが、今回、“銀行口座の動き”を見守るサービスが発表された。

 

開発したのは、AIベンチャーのエクサウィザーズと福岡銀行。独自のAIシステムが、詐欺や払い過ぎといった状況を検知してくれるという。

 

具体的には、銀行口座とアプリを接続することでATMや公共料金の支払いデータをAIが分析し、変化の兆候について親子で共有することができるものとなっている。

 

口座の支払い状況の「異常検知」をすることで詐欺や払いすぎなどを早期発見できるほか、AIによる口座分析を通じて「傾向変化」を捉えることで、認知機能低下の兆候発見にも役立てることができ、変化の兆候についてアプリを通じて親子で共有することが可能となっているという。

 

特に後者について、家族の行動の変化はお金の使い方に影響することが多く、特に認知症による行動変化は「口座の支払い状況」によく現れると言われていることから、実際のデータに即した傾向変化を捉えることで、認知症にかかる兆候発見にも繋げることができるというわけだ。

 

今回発表されたサービスは、まずは7月13日より福岡銀行口座所有者を対象に、一部の口座保有者に限定してテスト版提供を開始し、2020年度中に同行口座所有者向けの本格的なサービス提供を予定している。

 

もちろんエクサウィザーズとしては、その先には他銀行との連携を進め、日本全国で口座見守りサービスの展開を予定しているという。

 

同社は介護やHRなど、今回のFinTech領域とは異なる事業も多数手がけているが、その根源にあるのは、超高齢社会およびその先にある超超高齢社会に伴う人口構成の変化に寄り添うサービス開発だ。

 

両親の銀行口座見守りという“文化”定着も、そう遠くないかもしれない。

 

以下、リリース内容となります。

LoveTechMedia編集部

「”愛”に寄りテクノロジー」という切り口で、社会課題を中心に、人々をエンパワメントするようなサービスやプロダクトを発信しています。

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