記事の要点
・企業のDXを支援するスパイスファクトリーが、2021年7月1日付けで流郷綾乃氏の取締役CSO(最高サステナビリティ責任者)就任を、取締役会で承認したことを発表。
・同社は、システム開発・運用に留まらず、UIUX、アート、マーケティングなどあらゆる技術・メソッドを用いてクライアント企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を包括的に支援する創業6年目となるDXスタートアップ。
・創業6年目の会社としては珍しく社内の有志メンバーを中心にSDGs委員会を設置・運営し、中期的には、クライアントやパートナーへ同社の知見を提供する教育・研修の実施も考案している。
LoveTechポイント
DXとサステナビリティは、いずれもが一種のバズワードではあるものの、重ねて語られることはまだ多くない印象です。
本来的には両輪で進めるべきテーマであるからこそ、同社の姿勢表明は素敵でLoveTechだと感じます。
編集部コメント
DXスタートアップのスパイスファクトリー株式会社が、2021年7月1日付けで流郷綾乃氏の取締役CSO(最高サステナビリティ責任者)就任を取締役会で承認したことを発表。サステナビリティへ本気で取り組んでいくことを意思表明した。
スパイスファクトリーとは、世界がより良い方向に向かうべく、変化を加速させる “触媒”(スパイス)としての役割を全うすることをミッションとしたDXエージェンシー。
同社は自身の事業を「360°デジタル・インテグレーション事業」と定め、2014年にエンジニア4名により創業されて以来、システム開発・運用に留まらず、UIUX、アート、マーケティングなどあらゆる技術・メソッドを用いて、クライアント企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を包括的に支援している。
そんなスパイスファクトリーは、創業6年ながら積極的に、ESG課題を含むサステナビリティ(持続可能性)にも取り組んでいるという。
同社のクライアント企業は、農業、漁業、エネルギー、流通、商社、通信キャリア、製造業、小売業社会と多岐にわたっており、各企業は大小様々な形で、持続性ある社会に向けた取り組みを行っている。ビジネスを構造的に変革するDXとサステナビリティは不可分な関係であるからこそ、そこを支援する同社としても、SDGsおよびESGを強烈に意識したアクションが必要となるというわけだ。
また、SDGSに関連するプロジェクトは問題背景の複雑さや因果関係の推察など、複雑性が高いものが多いが、そうした難問に挑み四苦八苦していく過程が、メンバーの成長と幸せもにつながり、SDGSに対して「楽しく、かっこ良く、セクシー」に取り組むことで前例を提示し、日本の世の中のトレンドを変えていきたいという想いも込められているという。
このような社会への姿勢を推進する中で、組織の成長に伴い、このサステナビリティに対する価値観の明文化と、徹底した行動の必要性を強く感じるようになったことから、今回、サステナビリティ全般に対する取り組みを牽引していく存在として、流郷綾乃氏に白羽の矢が立ったというわけだ。
流郷氏といえば、昆虫テクノロジー企業・ムスカの前代表取締役CEO(2020年11月退任)。当メディアでも何度かお話を伺っている存在だ(参考記事はこちら)。
今回のCSO就任に関しては、以下のようにコメントを発表しており、これに併せて、サスティナビリティへの様々な取り組みも強化していく。
日本としても大きく転換しようとしている時期に、創業6年のDXスタートアップ ”スパイスファクトリー” が、持続可能な社会の実現のために大きく動き出そうとしていることにとてもワクワクしました。
持続可能な社会や社会的責任のあり方については、学びの最中です。共に学び、社会と共に発展していきたいと思っております。
まずは、同社の様々なアクションに関する意思決定の判断基準や行動指針を策定し、価値観を明文化。その上で、定期的な行動評価を行い、その結果を基に次の行動へとつなげていく予定とのことだ。
また、創業6年目の会社としては珍しく社内の有志メンバーを中心にSDGs委員会を設置・運営し、中期的には、クライアントやパートナーへ同社の知見を提供する教育・研修の実施も考案しているという。
DXとサステナビリティ。まだ並行したテーマとして語られることの少ない2領域を牽引するスタートアップとして、引き続き同社を注視して参りたい。