リリース概要
日本発のIoT胎児モニターを開発・販売するメロディ・インターナショナル株式会社(⾹川県⾼松市:代表取締役尾形優⼦)は、JDWNR病院(第3代国王の名を冠するブータン最大の王立病院)及び保健省と連携し、第一段階として国内20地区への遠隔胎児モニタリングシステムの導入を開始する
BBSブータン国営放送の記事によると、ブータン政府は2020年6月4日、ペマ王妃30歳の誕生日に合わせて、政府の三大プロジェクトを発表。
そのひとつとして、メロディ・インターナショナル製のIoT胎児モニター(国内販売名「分娩監視装置iCTG」)と同社が提供する周産期遠隔医療プラットフォームMelodyiを使った、母子保健環境の向上プロジェクトが述べられた。
ロテ・ツェリン首相は「ブータン国王と王妃はiCTGを使用してみて大変有用と感じ、国中の妊婦がすべて利用できるようにしたい」という国王の想いを語った。
▶ブータン国営放送による記事
http://www.bbs.bt/news/?p=133050
メロディ・インターナショナルは、ブータン保健省と協働し、ブータン国内に周産期サーバーを設置。先ずは20病院から始まり、国土全体をカバーする世界有数の周産期リファラルネットワークを構築する予定。
「幸せの国ブータン」にて「安心安全な出産の国ブータン」の実現を全力でサポートする。
既に同社が運用しているタイ、チェンマイ全域でのSNS周産期を活用した周産期リファラルネットワークと共に、発展途上国や新興国への普及に向けて、大きな実績となる。
【発表詳細】
▶ブータン国営放送にて、20地域へのiCTGの導入が発表されました(メロディ社サイト)
https://melody.international/news/pr/entry-386.html
▶ブータン王国の王妃誕生日に合わせて、iCTGの導入が発表されました(メロディ社サイト)
https://melody.international/news/pr/entry-385.html
▶首相演説抜粋
『政府はまた、妊娠中の胎児をモニターするために、妊婦にとって大変大きなメリットなる20台の胎児モニター(iCTG)装置を導入した。
“超音波をつかった胎児モニターは妊娠の最終月に行われるものです。 それはほとんどの病院で利用できます。 そして今後はiCTGテクノロジーを使い、CTG検査中にインターネットで産科医にCTGデータを送ることができます。 両陛下はこの機器を使用して、非常に有用であることがわかりました。 したがって、両陛下はこの機械をすべての人が利用できるようにしたいと思いました。」とツェリン首相は付け加えた。
首相は、またそれらの機器が先ずは20 の地区で購入され配られ、徐々に全国でも利用できるようになるだろう、と述べた。』(メロディ訳)
▶ブータン首相官邸Facebookページより抜粋
https://www.facebook.com/PMOBhutan/posts/2962243727221644
「ロテ・ツェリン首相はおめでたいこの日の皆さんへの挨拶にて、陛下の情熱と博愛から生まれた政府の3つのプログラムを知らせました。彼は、いまCOVID-19病院として使用されている迎賓館を寄贈された国王陛下の命により、モンガーにあるGyaltsuen Jetsun Pema母子病院の開設を発表しました。
『この崇高なイニシアチブは、特に東部地域においてタイムリーな医療を求めて苦しんだり、命を失ったりしている母子の命を救うだろう 』と彼は言った。
陛下の想いにより、政府はワイヤレスにて妊娠中の赤ちゃんの健康を見守るiCTGマシンを導入するだろう。
陛下は、その利点と有効性をから私たちの母子の健康に大きな影響を与えるこの機器の導入を命じた。」ブータン首相官邸FBページより抜粋(メロディ訳)
▶ブータン保健省Facebookページより抜粋
https://www.facebook.com/MoHBhutan/posts/3187932921268302
「保健大臣は、王妃の誕生日に合わせて開始されている重要なふたつの取り組みとして、…ブータンの最も辺境の地で、母子保健サービスの提供に重要な役割を果たす、遠隔医療のためのデバイスとして、iCTGモニターの導入を強調しました。」(メロディ訳)
背景
ブータン王国は、東にヒマラヤ山脈、南にインド、北に広大なチベット自治区と隣接し、大きく3地域20県に分かれた、九州ほどの面積の山岳国家。
出産設備の整ったレファラル病院は、各地域に一施設しかなく、搬送には険しい山道など多くの困難を伴う。
母子保健の指標は、新生児死亡率(千出生あたり)17.1人、母体死亡率(10万出生あたり)183人 [※World Development Indicators (WDI) 2017]と近年改善しているものの、日本などの先進国と比べると数十倍の開きがある。一方日本は、出生時における母子死亡率は世界でも群を抜いて好成績であり、その高い周産期管理技術が注目されている。
今回、ブータン王立のJDWNR病院にて2011年より小児科医として9年間尽力してきた西澤和子医師が、同病院の産婦人科医と協力しブータンの母子保健向上のため、導入に貢献した。西澤和子医師は、当初ブータン王国にひとりしかいなかった新生児専門のブータン人医師と共に、長らく医療水準の向上に尽力してきた功績が認められ、2017年にブータン国王陛下より、National Order of Merit 国家功労勲章を受章した。
日本における遠隔胎児モニタリングの歴史として、皇室出産における活用があげられる。皇后陛下雅子様や秋篠宮妃殿下紀子様が悠仁様ご出産の際に「モバイルCTG(トーイツ)」が胎児管理に活用され、当時の雑誌やテレビなどのメディアでも注目された。
今回の導入では、昨年8月に秋篠宮両殿下並びに悠仁様がブータンを訪れブータン国王夫妻と親交を深められたことと、日本における遠隔胎児モニターの皇室出産での活用の歴史とが結びつく結果となった。
メロディ・インターナショナル株式会社のサービスについて
▶IoT型胎児モニター「分娩監視装置iCTG」
国内初のIoT型胎児モニター「分娩監視装置iCTG」は、胎児の⼼拍数と妊婦さんのお腹の張りを、病院や⾃宅などで測ることが出来るデバイスです。妊婦さんのお腹にセンサーをあて計測すると、Bluetooth接続でスマートフォンやタブレット のアプリケーション内に結果が表⽰され、医師が診断に活⽤することが出来ます。
2018年5⽉にクラス2医療機器の認証を取得した医科向けの医療機器で、医師により診断に使⽤することが可能です。
▶周産期遠隔医療プラットフォーム「Melody i」
「Melody i」は、妊婦さんが計測した結果を医師に送信でき、遠隔で医師から受診推奨などアドバイスを得ることができるコミュニケーションプラットフォームです。妊婦さんと医師との連携(DtoP)だけでなく、医療機関から医療機関(DtoD)のデータ連携も⾏うことも可能となっています。
これらの「分娩監視装置iCTG」&「Melodyi」の活⽤により、遠隔で胎児の健康状態をモニター出来て、分娩のタイミングなどを予測することが可能となり、国内外の妊婦さんがより安⼼・安全に出産できる環境を提供できます。
Melodyi – 周産期遠隔医療プラットフォーム