LoveTech Media編集部コメント
7月27日、埼玉県深谷市が「DEEP VALLEY アグリテック集積宣言」(以下、DEEP VALLEY宣言)を発表し、関東の台所である同市が、いよいよアグリテック集積都市へと本格的に歩んでいくということで、当メディアでもその発表内容と背景についてお伝えした。
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深谷市といえば、野菜が有名である。
深谷ねぎをはじめとした深谷市の野菜産出額は、埼玉県1位、全国6位(※1)となっており、平成29年度の深谷市農業産出額347億8,000万円(※2)のうち、実に60%以上を野菜が占めている。
※1 出典:e-Stat 平成29年 全国の市町村別農業産出額(推計) 統計表より
※2 出典:農林水産省HP 平成29年 埼玉県の市町村別農業産出額(推計)より
同市では、この“野菜”を中心とするブランディング施策として、農業を核とした「儲かる農業都市ふかや」の実現に向け、3つの領域における取組を実施していくことが明示している。
先日取材した「DEEP VALLEY アグリテック集積宣言」は、この中でも「新たな企業を誘致するための取組」として、IT、食品、農業関連企業の集積を図ることで、深谷市における産業の強みを伸ばしていくことを想定したものだ。
あれから約 1ヶ月。
今度はヤサイ(831)の日の前日である8月30日に、深谷市は「野菜を楽しめるまちづくり戦略」を発表した。
深谷市全体を“テーマパーク”と見立て、農業と観光を柱に、野菜を楽しむ4要素(知る・味わう・験(ため)す・買う)を取り入れた観光コンテンツの開発や、生産者と観光客の交流・体験イベントの提供を行うという。
出典:深谷市 産業振興部産業 ブランド推進室「野菜を楽しめるまちづくり戦略」冊子
まち全体で「野菜をどこよりも楽しめる場所」への持続可能な取組みとして、“ベジタブルテーマパーク フカヤ”と命名している。
第一弾では8月30日〜9月1日までの3日間で、市内の飲食店で深谷市産野菜を使った特別メニューの提供や、“道の駅はなぞの”での野菜にまつわるワークショップなどの産官コラボコンテンツが展開された。
このような活動を通じて、深谷市の野菜・農産物の価値向上や、地域に利益貢献するプロジェクトが自発的に行われ、活動が地域全体に根ざすことを目ざしているという。
さらに、将来的には観光にとどまらず、教育や医療、福祉など、これからのまちづくりの中で野菜を中心とした多様な取り組みを行っていくことも想定しているとのこと。
アグリテック集積宣言による企業誘致、および地域トークン等を活用した地域内経済循環施策と合わせる形で、観光資源としての野菜ブランディングを地域住民と一緒に策定→実行→自走させるという構造設計が、この取り組みをサステナブルなものにしていくだろうと、当メディアでも感じる。
フカヤに行かれた際は、ぜひご当地“野菜”を食されてみてはいかがでしょう。
以下、リリース内容となります。