リリース概要
環境移送技術(※1)を活用する東大発ベンチャー企業の株式会社イノカ(本社 : 東京都港区、代表取締役CEO : ⾼倉葉太)はこの度、株式会社商船三井(本社:東京都港区、代表取締役社長:池田潤一郎)と共同で、モーリシャスの環境回復・地域貢献のための取り組みを実施することをお知らせします。
連携の背景
商船三井がOKIYO MARITIME社(長鋪汽船株式会社 [代表取締役社長:長鋪慶明、本社:岡山県笠岡市]の子会社)から傭船していた、ばら積み貨物船WAKASHIO(読み方:わかしお)が、中国からシンガポール経由でブラジル方面に向かう途中の日本時間7月26日(日)にモーリシャス島沖で座礁により船体が損傷し、救助作業中の日本時間8月6日(木)に燃料油が流出しました。
これにより現場海域・地域に甚大な影響を及ぼしていることから、早期の事態解決に向けての取り組みが求められています。そこで、多くの企業、大学、研究機関等との提携が推進される中、イノカもその1社として連携に至りました。
連携の目的
イノカはサンゴ礁をはじめとした水生生態系を、AIやIoT技術を駆使して都市部に人工的に再現する「環境移送技術」の研究開発を行う東京大学発のスタートアップ企業です。「人工生態系」を活用した環境教育事業を展開するほか、民間企業には環境保全と経済成長を両立させるビジネスの立案や支援、CSRの推進を担っています。同時に、研究フィールドとして生態系を研究者に提供することで、生態系の健康診断技術の開発をリードしながら地球の医療技術の確立を目指しています。
今回の連携では、モーリシャスの環境回復を目的としており、世界的に減少を続けているサンゴを保護し残していくことで地域への貢献を目指しています。具体的には、イノカが持つサンゴ礁への知見を活かし、アドバイザリーとして協力・支援を行うことで環境回復への取り組んでまいります。
今後の展開
イノカは商船三井が主導で実施する「自然環境保護・回復プロジェクト」に参画します。本プロジェクトは、モーリシャスへ環境省が中長期の環境モニタリングや環境再生のために専門家を派遣し援助活動を行っていることから、弊社メンバーも現地視察も行う予定です。
また、プロジェクトの一環として実施される「サンゴ礁回復プロジェクト」ではアドバイザリーとして協力、支援をいたします。プロジェクト推進のため、大学や研究機関等とも連携しながら現地NGOと共同での環境回復を検討しています。
- 研究者と商船三井のサイエンスブリッジコミュニケーション
- 研究者と協議のうえ方針を決め、現地調査のうえ、現地実装を検討
イノカは今後も、地球温暖化や環境汚染などの危機に対し、生態系の価値を「のこす」ための取り組みを進めてまいります。同時に、海洋汚染防止や自然環境保護に対する啓蒙活動を行い、環境回復と社会への貢献に努めてまいります。
株式会社イノカとは
「自然の価値を、人々に届ける」をミッションに2019年に創業し、国内最高峰の『生態系エンジニア』とAI・IoTエンジニアを中心に、生態系の理解と再現(=『人工生態系』技術)の研究開発および社会実装を推進する東京大学発スタートアップ企業です。社内外の先端プロダクト開発を積極的に手掛けながら、生態系の価値を「ひろめる」「いかす」「のこす」という3つの事業領域を拡大しています。
「環境移送技術」を含む、生態系の価値を「ひろめる」事業としては、AIやICT技術を活用して都会で本物の自然を観察できる環境教育プログラムのほか、イノカラボ(港区虎ノ門)のサンゴ礁水槽を教材にした「本物のサンゴ礁に触れる」ワークショップ、生態系の価値を五感で味わう「食べリウム」、サンゴの蛍光タンパクを利用した光るカクテルイベント、ライブ配信を活用したオンライン授業など、ユニークな環境教育を展開しています。
詳しくはこちらのリリースをご覧ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000047217.html
株式会社商船三井 会社概要
社名:株式会社商船三井
設立 :1964年4月1日
所在地:東京都港区虎ノ門2丁目1番1号
代表取締役社長:池田潤一郎
ホームページ:https://www.mol.co.jp/
株式会社イノカ 会社概要
社名:株式会社イノカ
代表者:代表取締役CEO 高倉葉太
所在地:東京都港区虎ノ門1-4-7 GLOCAL GATE (第一誠ビル) 4F
設立: 2019年4月
資本金:425万円
URL:https://corp.innoqua.jp
MAIL:info@innoqua.jp
※1 環境移送技術とは、水質(30以上の微量元素の溶存濃度)をはじめ、水温・水流・照明環境・微生物を含んだ様々な生物の関係など、多岐に渡るパラメータのバランスを取りながら、自社で開発したIoTデバイスを用いて実際の自然環境と同期させ、特定地域の生態系を自然に限りなく近い状態で水槽内に再現するイノカ独自の技術のこと。