記事の要点
・長野県伊那市にある「やまとわ」が展開する地域材家具ブランド「pioneer plants(パイオニアプランツ)」に、新たにテーブル(Ivy’s Tray&Leg Large)とスツール(Lottie’s Stool)がラインナップに追加。
・家具づくりを通してサスティナブルな社会づくりへアプローチをしていきたいという想いから生まれたpioneer plantsでは、“家の中でも、森の中でも”というコンセプトのもと、信州伊那谷のアカマツで作った軽くて折りたためる無垢の家具ポータブルファニチャーを販売。
・pioneer plantsは、地域の木に「利用の選択肢」を作っていくことで、森を豊かにすることを目指し、持続可能な森づくりのためトレーサビリティを徹底している。
LoveTechポイント
地域の木を地域で使う。簡単なように聞こえますが、経済的な付加価値をつけて、持続性をもって流通させるのは非常に大変なことだと推察します。
地域の木に「利用の選択肢」を作っていく、そしてそのことが豊かな森につながるというコンセプトが、LoveTechだと感じます。
編集部コメント
日本は、国土の約7割が森林という、世界有数の森林国である。
だが、国内で生産される木製家具に着目すると、その大半は輸入材で作られている。そのため豊富にある森林の価値はどんどん下がり、手入れが行き届かずに荒れている森林もあるという。
このような現状から、持続可能な森づくりをしていくために、木一本にしっかりと価値をつけて森の循環を促していく家具をつくることをミッションに立ち上がったのが、家具ブランド「pioneer plants(パイオニアプランツ)」である。
運営するのは、長野県伊那市にある株式会社やまとわ。「森をつくる暮らしをつくる」を理念に掲げ、家具づくりや農林業、森のプランニング、住宅、リノベーション、エネルギーといった幅広い分野で事業を展開している地場に根ざした企業だ。
同社が2020年2月に立ち上げた「pioneer plants」ブランドでは、「家の中でも、森の中でも」というコンセプトのもと、信州伊那谷のアカマツで作った軽くて折りたためる無垢の家具を販売している。
同社のこだわりは、地域の森の木を地域で使うということ。持続可能な森づくりのために、木材の地産地消をしているというわけだ。一般的に家具では広葉樹が使われるものだが、pioneer plantsでは針葉樹であるアカマツを使っている。
アカマツは伊那谷の気候風土にあったパイオニアプランツ(場所が裸地になったときに最初に芽を出して育つ植物)だが、全国で「マツ枯れ」の被害にあっており、その流れは信州にもひろがりつつある。
そこでpioneer plantsでは、残された元気なアカマツを使い、地域の木に「利用の選択肢」を作っていくことで、森を豊かにすることを目指している。また、サスティナブルな社会をつくるためにはトレーサビリティが大切だと考え、森づくりから家具作りまで、一貫して信州伊那谷のチームと連携した家具作りを行っている。
このようにこだわりを持って作られるpioneer plantsの家具に、今回、どこへでも持ち運びができるポータブルファニチャー「Ivy’s Tray&Leg Large」と「Lottie’s Stool」が新しく加わった。
こちらはシーンに合わせて高さを変えられるデスクで、2つを組み合わせて、ダイニングやテレワークで使用することもできる。
在宅ワークで長時間パソコンを使用されている方も多いはず。
作業中、ふと木のぬくもりや自然を感じることができるpioneer plantsのデスクやスツールを、ぜひ試してみてはいかがだろう。
信州伊那谷の地域資源の循環からできた、唯一無二の家具である。