記事の要点
・新富町出資の地域商社「こゆ財団」が、笑顔づくりと社会課題解決の両立をめざすマイネム株式会社と連携し、笑顔を計測すると除菌液を出すスマートディスペンサー『エミーウォッシュ』の社会実験を、宮崎県新富町で2019年10月19日よりスタート。
・社会実験としての初エミーウォッシュは、新富町商店街の飲食店「こゆ野菜カフェ」に設置されており、同店店長の永住美香氏が、全国で初めてのアンバサダーに任命された。
・2020年1月末まで本社会実験を継続し、町内小中学校を対象に、期間限定でのエミーウォッシュ設置や子どもたち向け感染症予防教室、笑顔の数に合わせて花の種を贈り合う「エミーシードプロジェクト」等の展開を予定。
LoveTechポイント
“笑顔”は誰もが提供できる無償のギフトであり、それを見える化してお金とともに流通させようという発想そのものが、LoveTechで素敵だなと感じます。
このような先進的な取り組みをスピーディーに仕掛ける宮崎県児湯郡新富町は、間違いなく、今最も“熱い”国内地域のひとつと言えるでしょう。
編集部コメント
「笑顔」になると、除菌液を出して感染症予防をしてくれる。
そんなユニークな社会装置『エミーウォッシュ』を活用した面白い取り組みが、宮崎県児湯郡 新富町で展開されている。
計測される笑顔の数に合わせて除菌液を購入し、地域の小中学校に寄付するなどして、地域に「笑顔(エミー)」と「お金(ゼニー)」を流通させるというのだ。
沢山の笑顔を生み出しながら感染症を予防し、経済も動かしてみるというこの“社会実験”は、今年10月19日よりスタートしており、当メディアでも注目している取り組みである。
エミーウォッシュについては、以下の記事も併せてご覧いただきたい。
[clink url=”https://lovetech-media.com/news/social/20190628_03/”]
この社会実験を牽引するのは、新富町の「スピードまち経営」を目的に、旧観光協会を法人化して設立された地域商社「こゆ財団」(正式名称は“一般財団法人こゆ地域づくり推進機構”)。
「世界一チャレンジしやすいまち」というビジョンのもと、1粒1,000円のライチに代表される農産物のブランディングを通じて『特産品販売』を行い、得られた利益で『人財育成』に投資するなど、新事業や教育に再投資される循環を創出するLoveTechな団体である。
こゆ財団では、現実世界に流通する「お金(ゼニー)」だけではなく、感謝をつなげていくことで価値が生まれる「笑顔(エミー)」とのバランスのとれた新しい経済をつくることが、持続可能な地域の実現には必要と考えており、そのような背景から、エミーウォッシュの開発元であるマイネム株式会社との連携に至ったという。
社会実験としての初エミーウォッシュは、新富町商店街の飲食店「こゆ野菜カフェ」に設置されており、同店店長の永住美香氏が、全国で初めてのアンバサダーに任命されている。
「こゆ野菜カフェ」店長の永住氏とマイネム末吉氏
実際に現地に行ってみると、お店に入ってすぐのところに、エミーウォッシュが設置されている。
モニターに向かって笑顔を向けると、しっかりと除菌液が放出された。
装置が設置された翌日の10月20日(日)には、新富町商店街で開催されたイベント「こゆ夕市」に合わせて、来場者に社会実験PRが行われ、ハロウィン仮装した子どもたちをはじめ、来場者は興味津々だったという。
本社会実験は2020年1月末まで継続し、町内小中学校を対象に以下のような取り組みを実施予定だという。
・エミーウォッシュ の小中学校での期間限定設置
・子どもたち向け感染症予防教室(保健所などとタイアップ)
・笑顔の数に合わせて花の種を贈り合う「エミーシードプロジェクト」
・町内の全小中学生と保護者を集め、一度に笑った笑顔の数でギネス入りを目指す
モノ消費からコト消費へと価値観の変遷が進む現代社会において、笑顔は誰もが提供できる無償のギフトである。
そんな笑顔の総量を見える化し、資本主義社会にフィットする形でお金と共に流通させる取り組みを仕掛ける「こゆ財団」から、ますます目が離せない。
以下、リリース内容となります。