記事の要点
・ヘリコプターなどの航空機を活用し、医師などの医療従事者や災害救助犬などの救助チームが被災地にいち早く駆けつけ、一人でも多く一秒でも早く命を救うことを目的にしたプロジェクト「ARROWS(アローズ)」が結成。
・認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン、公益社団法人Civic Force、NPO法人アジアパシフィックアライアンス・ジャパンを中心として、現場で自治体、病院、消防、NPO、DMAT(災害医療支援チーム)さらには米軍等といった外部パートナーとの連携を図り、医療・レスキューから物資配布や避難所運営まで必要な支援を最適な形で届ける。
・災害時の緊急支援だけでなく、平時の防災・減災の活動にも力を入れ、医師や災害支援経験豊富なスタッフが企業や団体、子どもたちに向けて、災害時の初期対応や自分で命を守る方法などを伝えていく予定。
LoveTechポイント
今後30年以内にほぼ確実に起きると言われる首都直下型地震では、最大7.2万人、南海トラフ地震では最大27.8万人の要救助者が出ると試算されており、首都圏での生活は大きなリスクと隣り合わせだと言えます。
ビルの倒壊等が想定される環境の中、ヘリ等による空路支援をベースにした本プロジェクトは、非常にLoveTechで必要な体制だと感じます。
編集部コメント
ヘリコプターなどの航空機を活用し、医師などの医療従事者や災害救助犬などの救助チームが被災地にいち早く駆けつけ、一人でも多く一秒でも早く命を救うことを目的にしたプロジェクト「ARROWS(アローズ)」が結成された。
ARROWSとは、「Airborne Rescue & Relief Operations With Search」の頭文字を取って名付けられたもの。その名の通り、ヘリの機動力を生かして、道路や橋が寸断された状況でも迅速に被災地へ入れることを可能にする点が最大の特徴となっている。まさに「空飛ぶ捜索医療団」というわけだ。
また、ARROWSは体制面においても、いざという時のスムーズな支援体制を構築。
国内外で豊富な災害支援の実績を持つ認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン(以下、PWJ)を中核として、官民連携のプラットフォーム機能をもつ公益社団法人Civic Force、佐賀に事務所を有するNPO法人アジアパシフィックアライアンス・ジャパンが共同となって、情勢に応じた様々な組織とも力を合わせながら活動していく組織体になっている。
具体的には、現場で自治体、病院、消防、NPO、DMAT(災害医療支援チーム)さらには米軍等といった外部パートナーとの連携を図り、医療・レスキューから物資配布や避難所運営まで必要な支援を最適な形で届ける。
大規模災害発生時に、まず第一陣として医療+レスキューチームがヘリや固定翼機でいち早く現地に入り、並行して中長期の活動に備えて船舶を含む本体が派遣されるという流れだ。
例えば2018年の西日本豪雨で、PWJは水没した岡山県倉敷市真備町の病院から、ヘリを使って入院患者を別の病院へ緊急搬送しており、また約3週間にわたって避難所で医師が巡回診療をしたという。
また災害時の緊急支援だけでなく、平時の防災・減災の活動にも力を入れ、医師や災害支援経験豊富なスタッフが企業や団体、子どもたちに向けて、災害時の初期対応や自分で命を守る方法などを伝えていく予定だ。
今後30年以内にほぼ確実に起きると言われる首都直下型地震では、最大7.2万人、南海トラフ地震では最大27.8万人の要救助者が出ると試算されている中、このような動きは非常に頼もしい存在である。
PWJへの寄付という形で支援が可能となっている他、連携先自治体におけるガバメント・クラウドファンディングも実施中である(広島県神石高原町)。
興味のある方は、ぜひ内容をチェックされてみてはいかがでしょう。
以下、リリース内容となります。