記事の要点
・2019年より試行展開されてきた、助産師による24時間オンライン相談サービス「じょさんしonline」が、2020年1月10日より正式にサービス開始。
・Web会議システム「ZOOM」を活用したもので、国内での日中相談はもちろん、時差のある海外在住の人や夜間の相談にも対応できるよう、海外在住日本人助産師も所属している。
・相談サービスのみならず、同じくZOOMを使用したオンラインセミナー、育児講座、助産師による育児技術や母乳育児指導などのセミナーも開催。また、相談内容に応じて、直接的なケアが必要な場合は近くの助産院の紹介や自宅までの出張訪問、行政サービスや病院への連携も図っていく。
LoveTechポイント
助産師という、女性の人生に寄り添う存在へのより気軽な相談手段を提供し、妊産婦のペインポイントを解決しようとしている点がLoveTechだと感じます。
特別なアプリやシステムを使わず、ZOOMという知名度の高いビデオ会議システムを使っている点も、利用ハードルを下げていると感じます。
編集部コメント
2019年より試行展開されてきた、助産師による24時間オンライン相談サービス「じょさんしonline」が、2020年1月10日より正式にサービス開始した。
これはWeb会議システム「ZOOM」を活用したもので、国内での日中相談はもちろん、時差のある海外在住の人や夜間の相談にも対応できるよう、海外在住日本人助産師も所属しているという。
背景にあるのは、じょさんしonline代表の杉浦氏の、海外生活での原体験。
旦那さんの転勤先であるオランダで、杉浦氏は知り合いもいない中、妊娠・出産・育児を経験し、その際に感じた不安や孤独感から「世界中のどこにいても安心して命を宿し育んでいけるよう、いつどこにいても助産師のサポートが受けられる社会を創りたい」「人生の一大イベントである命の誕生を家族で、笑顔で迎えることができる社会を創りたい」と考えたという。
帰国後、杉浦氏はじょさんしonlineを設立し、2019年に試行期間としてオンラインサービスを開始。今回のリリースまでに、1年間で102件の相談を受けてきたという。
じょさんしonlineは相談サービスのみならず、同じくZOOMを使用したオンラインセミナー、育児講座、助産師による育児技術や母乳育児指導などのセミナーも開催。また、相談内容に応じて、直接的なケアが必要な場合は近くの助産院の紹介や自宅までの出張訪問、行政サービスや病院への連携も図っていくという。
日本の妊産婦死亡原因の1位は自殺。
国立成育医療研究センターの研究班調査によると、2015年から2016年の間に、妊娠中から産後1年未満の女性の357人が死亡しており、その内の102人が自殺であることが判明している。
※出典:https://www.ncchd.go.jp/press/2018/maternal-deaths.html
これには、子育てへの不安やストレスによって起きる“産後うつ”が指摘されており、今回の「じょさんしonline」は、子育てで感じる不安や孤独を少しでも緩和する存在として期待される。
「子育てに自信が持てない」
「待ち望んでいた赤ちゃんのお世話なのに、つい面倒に思えてしまう」
「赤ちゃんが可愛く思えない」
こんな思いが止まらなくなる方は、まずは「人に相談してみる」もしくは「ただ単に言葉をぶつけてみる」だけでも良いのではないだろうか。
その際の選択肢の一つが、この「じょさんしonline」になるだろう。
以下、リリース内容となります。