記事の要点
・株式会社カラダノートが発起人となり、2018年5月に発足した「子育Tech委員会」が、子育てにまつわるサービスをまとめた「子育Techサービスカオスマップ(2020年版)」を公開。
・核家族化や共働き世帯の増加などに伴い新しい子育ての在り方が問われるなか、テクノロジーを用いた子育てサービスが様々な分野で誕生している。
・「子育てTechカオスマップ」では、合計57サービスを6つのカテゴリーに分類し掲載。
LoveTechポイント
コロナ禍において様々な業界がオンラインサービスの拡充を進めており、この流れは子育て世帯向けサービスも例外ではありません。
需要が高まっているタイミングで分野別に各種サービスを見える化している点が、LoveTechだと感じます。
編集部コメント
共働き世帯の増加、核家族化、それによる身近な相互扶助の希薄化なども伴い、新しい子育ての在り方が問われている。そのような社会を背景に、テクノロジーを用いた子育てサービスが様々な分野で誕生している。
そんな中、妊娠・子育て支援のアプリ等開発を手がける株式会社カラダノートを発起人とした「子育Tech委員会」(2018年5月発足)が、家庭の子育てをエンパワーするサービスをまとめた「子育Techサービスカオスマップ2020年版」を公開した。
合計57サービスを6つのカテゴリーに分類し掲載されている。
- [アルバム・写真関連] 家族や子どもの写真関連サービス
- [医療・サービス] 家族や子どもの心身の健康をサポートするサービス
- [IoT/AI] インターネット・AIを用いた育児関連サービス
- [メディア] 育児に役立つコンテンツ配信メディアサービス
- [SNS/コミュニケーション] ママ同士のコミュニケーションサービス
- [ツール(記録管理・サービス)] 赤ちゃんのお世話や子供の教育に関するサービス
子育Tech委員会といえば、発足直後に当メディアでも取材した有志団体。親子対象イベントや調査リリースを通して、子育Tech(※)を文化として浸透させていくことを目的としている。
※子育Tech:昨今米国を中心に広がりを見せているBabyTech(Baby × Technology)とほぼ同義語であり、「ITやテクノロジーを用い、心身ともにゆとりある子育てをする」という考え方に立脚した概念
そんな同団体では、今年の3月に「子育てとテクノロジーに関する意識調査2020」を実施。例えば子育てアプリなどのツール類に対する満足度調査では、母親の年齢が低いほど満足度が高い傾向にあり、柔軟に新しいツールやサービスを取り入れて、便利に使いこなしていることがわかる結果となっていた。
また、子育てにITツールを使用する中で周囲から注意を受けるかという問いに対しては、半数以上にあたる約59.8%が、何かしらの注意をうけているという結果になったという。母親の年齢と、注意を受ける相手の相関を調べると、20代の母親に対し、50代が最も注意をし、30代の母親に対し60代が最も注意をするということがわかったというから、母親の親の世代にあたる“孫育て”の世代が多く注意をする傾向が読み取れる結果である。
子育てにITやテクノロジーを活用するというアプローチに対する懸念は、まだまだ根強いようだ。
しかしこのような傾向も、コロナ禍で3密を避けるライフスタイルが定着しつつある今、急速に変化しているように感じる。おじいちゃん、おばあちゃんにも孫の顔を直接見せないことが思いやりになるような時代。そんな時に、例えば写真共有アプリで孫の写真を日常的に共有すれば、たまに会っていた「非日常」には見えなかった「日常」の温度感が伝わり、子育てにITの力を借りるのも案外悪くないと感じる孫育て世代、親世代も増えるかもしれない。
今回のカオスマップで子育てに関連するITサービスが見える化されたので、見たことのないロゴがあれば、まずはサービスページをご覧になってみてはいかがでしょうか。
以下、リリース内容となります。