記事の要点
・株式会社Allesgoodが、社会課題に取り組む企業と学生がつながるSNS型プラットフォーム「エシカル就活ーETHICAL SHUKATSUー」を開設。
・エシカル就活では、学生は社会課題カテゴリーから企業を検索でき、企業は社会課題への取り組みの最新ニュースを投稿できる。また、その記事に対して学生は「いいね」やコメントを記載でき、企業はその学生のプロフィールを閲覧し、ダイレクトスカウトを行うことも可能。
・リリース時点(2021.5.18)では、丸井グループ、メンバーズ、Yanekara、4Nature、レコテック、ボーダレス・ジャパンの6社が登録。
LoveTechポイント
Clarityのような働き方から企業を検索できるサービスが注目されている中、ソーシャルグッドな取り組みから検索できる「エシカル就活」への期待が高まります。
一方で、コロナ禍に見られるような不安定な世の中においては、改めて、大企業への就職へのニーズの揺り戻しも起こっているように見受けられ、そのような時勢の中で、エシカル就活がどこまで学生の選択肢として認知されるか。今後の動きに注目したいと思います。
編集部コメント
社会課題に取り組む企業と学生がつながるSNS型プラットフォーム「エシカル就活ーETHICAL SHUKATSUー」がリリースされた。
立ち上げたのは、社会課題解決のために、企業と将来世代が共創できる環境をつくるをミッションとする株式会社Allesgood。現在大学生でもある勝見仁泰 氏が代表を務めている。
同社は、人・自然環境・社会に配慮した企業を選ぶ就職活動「エシカル就活」という概念を考案し、社会課題に対して実践的に活動している学生と、社会課題に取り組む企業が出会う企業合同イベントを2020年より開催している。
過去のイベントでは、気候変動に取り組む企業として大川印刷やユーグレナ、自然電力など、ダイバーシティ経営に取り組む企業としてサン樹脂やPwCコンサルティングなどと共に、企業と学生とのトークセッションなどを行った。
また直近では、5月25日に学生限定のイベント「社会に出てからもワクワクしながら社会課題に取り組むには?」を開催予定だ。
イベントにはこれまで学生総勢300名・企業6社が参加し、双方の満足度が非常に高かったこと、またSDGsやESG投資の普及に伴い、今後も社会課題を軸とした就職活動のニーズが高まると予想されることを受けて、今回「社会課題からつながる」ことに特化した就活プラットフォーム「エシカル就活」の立ち上げに至ったという。
既存の就活サイトが「業界・職種・地域」といった就業条件での検索がメインであるのに対して、エシカル就活では「取り組んでいる社会課題」のカテゴリーから企業の検索ができることが、特徴の一つとなっている。
企業は、社会課題への取り組み内容をニュース記事形式で掲載できるため、透明性の高い情報開示と広報につながる。また、それに対して学生は「いいね」やコメントをつけることができるので、学生関心度の可視化につながり、またそのような学生にダイレクトメッセージを送ることも可能だ。
リリース時点(2021.5.18)で掲載されている企業は下記の6社。引き続き掲載企業を募集していくという。
- 株式会社丸井グループ
- 株式会社メンバーズ
- 株式会社Yanekara
- 株式会社4Nature
- レコテック株式会社
- 株式会社ボーダレス・ジャパン
ここ数年で学生が企業に求めることは大きく変化してきており、最近では企業規模や年収だけではなく、働きやすさや社会的意義を重視する傾向も高まっている。それに伴い、例えば働き方や福利厚生内容から企業を検索できる「Clarity(クラリティ)」のようなサービスも登場してきており、学生の企業選びも多様化している状況だ。
一方で、コロナ禍に見られるような不安定な世の中においては、改めて、大企業への就職へのニーズの揺り戻しも起こっているように見受けられる。
そのような時勢の中で、「エシカル就活」はどこまで学生の選択肢として認知されるか。今後の動きに注目したい。