LoveTech Media編集部コメント
「便から生み出す健康社会」というミッションを掲げ、腸内環境研究を通じて世の中の「病気ゼロ」を実現することを目指すスタートアップ企業「メタジェン」から、新たに、最先端科学技術に基づく次世代腸内環境評価・層別化サービス「MGNavi®」が正式にリリースされ、医療機関や企業向けサービスとしての展開が本格的に開始された。
メタジェンでは設立当初から、個々人の腸内デザイン(腸内環境タイプに合わせた層別化医療・ヘルスケア)を推進すべく、企業や大学等との共同研究を通じて多くの人々の腸内環境を最先端科学技術に基づいて解析・評価し、またそこで得られた腸内環境データから科学的根拠を蓄積し、独自の腸内環境データベースを構築してきた。
特に同社が提供する、腸内環境の制御までを念頭においた腸内環境評価手法「メタボロゲノミクス®」は、「どのような細菌がどのくらいいるか」を調べる遺伝子解析(メタゲノミクス)と、「どのような代謝物質がどのくらいあるか」を調べる代謝物質解析(メタボロミクス)、そこから得られた情報の統合解析(バイオインフォマティクス)の技術、それぞれを統合した独自の腸内環境評価手法として、各々の技術単体では成し得なかった”腸内環境の制御”までを念頭に置いた腸内環境評価を可能にしている。
出典:株式会社メタジェン ホームページ
今回開始する医療機関や企業向けサービス「MGNavi®」では、患者や従業員、企業の商品ユーザーなどを対象に、独自に開発された便採取キット「MGキット」により採便し、メタボロゲノミクス®と行動変容を促す機械学習アルゴリズムにより、疾患時の腸内環境との類似度などを評価する。また、腸内環境改善のために行動変容を促す適切なフィードバックも実施することで、一人ひとりの将来的な健康維持・疾患予防につなげることも目指している。
このMGキット、メタジェン独自の技術(特許出願済み)により、世界で初めて変性剤などを用いずに、これまで不可能であった常温で便中の細菌叢遺伝子や代謝物質の保存を可能にする。
この技術により、腸内細菌の遺伝子解析だけでなく、代謝物質や生菌の分離・培養も可能であり、今後、便バンクや生菌を活用した事業にも応用予定だという。
ヒトの腸内は、地球上で最も高密度に細菌が存在する場所と言われており、そこに棲む「腸内細菌」は1人あたり数百~1000種類以上、数にして数十兆~100兆個と言われている。腸内細菌の群集を腸内細菌叢(そう)というが、その中身は生活習慣や食事など様々な要因で変化するため、人によって大きく異なる。
そして近年の研究から、腸内環境が健康維持や病気の発症と密接に関わっていることが次々と明らかになっており、どんな細菌群が腸内にいるかによって、腸内で産生される代謝物質も大きく変わるため、腸内環境に与える影響も異なってくるというのだ。つまり、腸内細菌の状況によって、私たちの健康状態が大きく変わる、とすら言える。
同社は、しっかりとしたエビデンスとともに、この腸内環境から人々の健康増進を進める、まさにLoveTechな会社である。
人類一人ひとりのQOL向上に寄与するプラットフォームとして、引き続きメタジェンに注目して参りたい。
以下、リリース内容となります。
リリース概要
株式会社メタジェン(本社:山形県鶴岡市、代表取締役社長CEO 福田 真嗣、以下「当社」)は、この度、最先端科学技術に基づく次世代腸内環境評価・層別化サービス(以下「当サービス」)を正式にリリースし、医療機関や企業向けのサービス展開を本格的に開始いたします。当サービスでは、自身の腸内環境情報を適切に知ることで、近い将来に腸内環境に基づく健康維持や疾患予防に役立てることを目指します。当サービス開始に伴って腸内環境データの収集・蓄積・解析が加速することで、まだ全貌が明らかになっていない腸内細菌研究を大きく発展させると共に、行動変容を促すきっかけになる適切なフィードバックを実現していきます。当サービスにより、将来的には人類一人ひとりのQOL向上に寄与することを目的としています。
本サービスの概要
当社では設立当初より、個々人の腸内環境タイプに合わせた層別化医療・ヘルスケア、すなわち「腸内デザイン」を推進すべく、企業や大学等との共同研究を通じて多くの人々の腸内環境を最先端科学技術に基づいて解析・評価してまいりました。更に、得られた腸内環境データから科学的根拠を蓄積し独自の腸内環境データベースを構築してまいりました。
今回開始する医療機関や企業向けサービスでは、各機関を通して採取した患者や顧客の便から、当社独自の腸内環境評価技術「メタボロゲノミクス®」を駆使して腸内環境情報を取得・解析し、そこから行動変容を促すAIシステムを用いて当社独自のアルゴリズムで疾患時の腸内環境との類似度などを評価し、健康維持・疾患予防を目的とした一人ひとりに適切なフィードバックを実施いたします。医療機関においては医師のサポートツールとして、企業においては、従業員の健康経営をはじめ、自社商品の効果的なマーケティングツールとしても活用可能です。
世界初、薬剤無しで便を常温保存可能な腸内環境評価検査キット(MGキット)
当社では、顧客の利便性と高精度の腸内環境データ取得方法を追求し、設立以来3年をかけて腸内環境評価検査キット(MGキット)を独自開発してまいりました。このMGキットには、腸内環境研究分野の第一線で研究開発を行ってきた当社メンバーの、腸内細菌に関する約20年のノウハウと、設立以来当社で数千検体の便を取り扱ってきた研究者の想いが詰まっています。MGキットは当社の独自技術(特許出願済み)により、世界で初めて変性剤などを用いずに、これまで不可能であった常温で便中の細菌叢遺伝子や代謝物質の保存を可能にします。この技術により腸内細菌の遺伝子解析のみならず、代謝物質や生菌の分離・培養も可能であり、今後、便バンクや生菌を活用した事業にも応用予定です。