LoveTech Media編集部コメント
疾患治療用プログラム医療機器「治療アプリ®」の研究開発から製造販売を手がけるキュア・アップが、総額22億円の第三者割当増資実施を発表した。
治療アプリ®とは、スマホなどのモバイル機器を通じて得られる日々の治療データを、医学的知見を搭載したアルゴリズムが解析し、個々の患者様にパーソナライズドされたガイダンスを実施するスマホアプリ。
これまで医療者が関わることの難しかった診察以外の時間帯(院外、在宅・外出時など)に患者への治療介入を実現しており、個別化された医学的なフォローを行い意識・習慣に対して行動変容を促すことで、治療効果をあげる仕組みを構築している。
また例えば、通院と通院の間(院外・在宅)は2週間〜1か月もあることが多く、いわば「治療空白」となる期間が長期間ある。
これに対し、現状の医療機関では十分なフォローを行うのが難しいのが現状だが、治療アプリ®が院外・在宅の時間も患者様にサポートを行うことで、この空白期間を埋め、全体として医療の有効性・効率性を高めてくれる。
引用:株式会社キュア・アップ ホームページ
今回の増資は、治療アプリ®が医療財政の逼迫、医師の不足など日本の医療システムの大きな課題解決に資することに加え、弊社デジタルヘルスケア事業と幅広い産業との連携の可能性が評価され、実施に至ったという。
調達した資金により、現在薬事申請中で保険適用を目指すニコチン依存症治療用アプリ「CureApp禁煙」に続き、高血圧治療用アプリ「HERB」とNASH(非アルコール性脂肪肝炎)治療用アプリ「NASH App」の開発や臨床試験をさらに加速させる他、新たな疾患向けの治療アプリ®に関しても研究・開発を進めて行く予定とのこと。
株式会社キュア・アップ プロダクト一覧
また、2019年3月に米国法人( CureApp North America, Inc.)を設立しており、今後日本と並行して事業展開を進めて行く予定だ。
既存の薬物治療や医療機器による治療とはまた異なる、第3の治療法を確立することで、医療格差などの是正に繋がることが期待できる。
現役の医師が営む同社の、医療における社会的包摂に向けた活躍に期待したい。
以下、リリース内容となります。