岡山県×Omiai 自治体とマッチングアプリの初連携イベントレポート

インタビュー

 「8月25日、岡山県とOmiaiが組んで婚活パーティーをやります」

これを初めて伺った時は驚いた。これまで47都道府県の結婚支援事業をリサーチして来た筆者が調べた限りにおいて、これまで自治体とマッチングアプリが組んだという事例は、聞いたことがなかったからだ。

 

 岡山県・岡山盛り上げよう会・Omiai(株式会社ネットマーケティング)の3者で連携しての開催となる本取り組み。参加者はネットマーケティングの運営するマッチングアプリ「Omiai」ユーザー限定で募集がかけられた。

 男性は25~35歳、女性は20~35歳が参加条件。県外に出ている岡山出身者のみならず、岡山県に関心がある若い人たちに県の魅力を再確認してもらい、将来岡山県で暮らすきっかけにして欲しいと考え、企画された取り組みである。

 パーティー当日、会場となる東京・新橋のとっとり・おかやま新橋館「ももてなし家」には、男性28名・女性30名の、計58名が集まっての開催となった。

 

 Love Tech Mediaでは、自治体×マッチングアプリの初事例として、本婚活パーティーを取材させていただいた。

 パーティー当日の様子と、企画者へのインタビューをそれぞれお伝えする。

 

パーティー準備と受付開始

 

 今回の婚活パーティーのテーマは「岡山県」「Omiai」、そして「相性占い」。

 主催の岡山県県民生活部や岡山盛り上げよう会の皆様により岡山の魅力をたっぷりとお伝えしつつ、ゲッターズ飯田氏の一番弟子である”ぷりあでぃす玲奈”氏にゲストとしてお越しいただき参加者の皆様の相性占いをしていただくという、岡山と相性占いの両軸での贅沢なコンテンツが用意されていた。

 

 受付開始と同時にいらっしゃる参加者。岡山県マスコットの「ももっち」が出迎えてくれた。

ももっち

 

岡山を代表するヒーロー「桃太郎」をアレンジして誕生した「ももっち」。

平成17年開催の「晴れの国おかやま国体・輝いて!おかやま大会」を盛り上げるために登場。平成184月からは「岡山県マスコット」として、岡山県の魅力や県政情報などをPRしている。

 

 岡山産の野菜やお肉をふんだんに使った料理が並べられている。

 

 ビールやワインの他に、岡山の地酒「純米 美作(みまさか)」も用意されている。日本酒好きにはたまらないだろう。

 

参加者も集まってきたところで、本日のイベント・料理の説明と、マスコットキャラの紹介がなされる。

 

イベントスタートと乾杯

 

 お時間になったところで、イベントがスタート。早速、本日ゲストのぷりあでぃす玲奈さんが登場。本日の流れや相性占いの仕組みについて説明した。

 

 実は受付のタイミングで、参加者には封筒が渡されている。男性は青い封筒、女性は赤い封筒だ。

 

 この封筒の中には、ぷりあでぃす玲奈さんによる相性占いの結果が書かれている。

 お名前と生年月日から参加者全員の統計的な性格や恋愛体質を調べ、一人一人にとって最も相性の良い異性最大3人までを紹介しているという。

 30人×30人の相性パターンを調べるのは、相当大変だっただろう。ぷりあでぃす玲奈さん、大変お疲れ様でした。

 

 ちなみに封筒の中身には名前が書かれているわけではなく、受付の時に全員に渡された番号札が記載されている。該当の番号札をつけた異性を見つけていく、というマッチングの仕組みだ。

 封筒を開け、異性へのアプローチに活かしていただく。

 

 イベントの流れの説明とマッチングの仕組みを理解したところで、早速始めましょう。本イベントを共同企画した岡山県県民生活部の山田威夫さんに、乾杯の音頭をとっていただいた。

 

岡山及び皆様との出会いに乾杯!

 

歓談と岡山クイズ

 

 乾杯後は自由な歓談タイム。カード記載の番号を頼りに二人で話すケースもあれば、みんなで集まってワイワイ楽しむケースもある。楽しみ方は人それぞれだ。

 

 参加者の相性質問やアプローチ戦略に親身に答えるぷりあでぃす玲奈さん。直接相談できるのは非常に貴重だ。

 

 歓談タイムがしばらく続いた後は、岡山クイズタイムがスタート。

 

 一位の方にはなんと、一房3,500円相当の「シャインマスカット晴王」が贈呈されるとのこと。

なかなか普段口にできないものなので、優勝者が羨ましい。

 

クイズでは、岡山県に関する様々なテイストの問題が、○×形式で出題された。

出題者は、本イベントを共同企画した岡山盛り上げよう会代表の佐藤正彦さん。

 

Q1. 岡山県真庭市蒜山の「蒜山」の読み方は「ニラヤマ」である?

Q2. 世界最古の旧閑谷学校、創立当時、小学1年生の生徒は今年で享年348年生である?

Q3. デニムのまち 児島駅 便座はデニムである?

Q4. 岡山県倉敷市の人口は千葉県浦安市より多い?

Q5. 「もんげ〜バナナ」は1本100円である?

※答えは記事の最後に記載

 

 比較的マニアックな質問が多い。筆者は5問中2問しか当たらなかった。

 ちなみに最後の問題に出てくる「もんげ〜バナナ」は、皮ごと食べられるという驚きのバナナ。筆者自身、初めて知った。

 

 全5問を終えた優勝者が決まり、「シャインマスカット晴王」がももっちから贈呈される。

何度もしつこいようだが、優勝者が羨ましい。

 

特別相性占いと閉会

 

 イベントも終盤に近くなり、最後はぷりあでぃす玲奈さんによるマッチングカップルの相性占い。会場で仲良くなった男女2人に対し、限定3組でがっつりとした相性占いをしてくれるとのこと。

 

 カップルで相性を占っていただいた3組、それぞれが大満足そうだ。

 

 全てのコンテンツが終了し、閉会の時間。

今回のパーティーをきっかけに岡山県に興味をもたれた方向けに、移住定住に関するパンフレットがお土産として渡された。

 

 ももっちもこれにて退場。

 

 企画運営に関わった皆様、初めての取り組みで色々と大変だったと思いますが、お疲れ様でした!

 

 会場を去られる前に、参加者何名かにイベント参加後の感想を伺った。

 

男性1Omiaiは使い始めて半年くらいだと思います。実家が岡山でして、改めて地元のことにフォーカスしたイベントに参加できて、楽しかったです。具体的に移住となると、今は仕事があるので難しいですが、将来的にはいずれ戻りたいなと思っています。

 

女性1「昔岡山に3年ほど暮らしていたことがあり、今回のイベントに興味を持って参加しました。住みやすい場所だったので、将来的に住むのはアリだなと思います。今日は出会いもそうですが、料理が美味しくて嬉しかったです。Omiaiは、まだ登録したばかりです。2ヶ月ほどですね。

 

男性2「祖母が岡山に暮らしていて、数年に一度のペースですが岡山に行ってます。そういう意味で馴染みのある土地なので、今回のイベントでさらに興味が深まりました。この後はパーティーで仲良くなった女性と食事に行ってきます!

 

女性2「岡山は旅行で倉敷に行ったことがあるくらいでしたが、今日、岡山盛り上げよう会さんのお話を伺って、移住もいいなと思いました。仕事はどこでもできますからね。まだまだ結婚はこれからですが、今後も情報を確認していきたいと思います。

 

 イベント終了後に、岡山県県民生活部・岡山盛り上げよう会・Omiai(株式会社ネットマーケティング)それぞれに、一言ずつコメントをいただいた。

 

岡山県県民生活部インタビュー:長期的なスパンで岡山のことを好きになってもらいたいです

 まずは岡山県 県民生活部 中山間・地域振興課 移住促進班 総括参事の山田威夫(やまだ たけお)氏に、イベント実施後の感想を伺った。

 

今回の取り組みは、岡山盛り上げよう会様からOmiaiのネットマーケティング様をご紹介いただき、実現しました。

自治体が開催する婚活パーティーの多くは自然動態(※1)を増やすことを目的にしていますが、私たちの目的は社会動態(※2)を増やすこと。あくまで本日のイベントを通じて岡山に興味を持っていただき、将来的な結婚や子育てのタイミングで岡山のことを思い出してもらい、移住を検討していただくための取り組み、と考えています。さすがに本日のイベントに参加して、明日岡山に行きます!という方はいらっしゃらないでしょうからね。あくまで長期的なスパンでの効果を狙っています。

そんな中、我々自治体だけですとこういったイベントの認知向上にはどうしても限界がありますが、今回のようにOmiaiや岡山盛り上げよう会と連携して取り組み発信していくことで、想定以上の多くの方に興味を持っていただけました。2週間ほどの短い募集期間で60名以上が興味を持って応募してくれたことは、有難いですね。

本日の取り組みを経て、今後さらに具体的に岡山への移住・定住に興味のある方への説明会や体験会への参加につなげていけたらと考えています。

 

※1 自然動態:一定期間における出生・死亡に伴う人口の動き(自然増加数=出生数-死亡数)

※2 社会動態:一定期間における転入・転出に伴う人口の動き(社会増加数=転入数-転出数+その他増減)

 

岡山盛り上げよう会インタビュー:自治体と民間企業それぞれの得意分野を活かすような橋渡し役です

 

 次に、岡山盛り上げよう会代表の佐藤正彦(さとう まさひこ)氏に、イベント実施後の感想を伺った。

 

当団体では日々、岡山への移住促進活動をしていまして、これまでとは異なる”婚活”の要素を入れた移住イベントを開催したいと考え、ネットマーケティング様とのご縁をいただきました。

私自身、実は岡山出身ではないのですが、移住をしてその魅力を受け取るだけではなく多くの人に知って欲しいと考え、このような団体を運営するに至っています。

そんな背景の中、日頃”移住”を意識していない若い層へのPRをする上で、Omiaiを使っている方々への告知は非常に有効的でした。個人情報の徹底的な管理はもちろん、東京だけでなく全国レベルで圧倒的なユーザー数があり、一人一人の趣味嗜好も管理されていらっしゃるので、まさにピンポイントでターゲット層にPRすることが出来ました。

今後も今回の取り組みのように、自治体と民間企業それぞれの得意分野を活かすような橋渡し役として、移住相談会や移住ツアー等の各種企画への集客などで連携していきたいと考えています。特にマッチングアプリは色々な可能性を秘めているので、今後もOmiaiとは様々なフェーズでご一緒していきたいですね。

まずは本日のイベントが無事に終わってホッとしています。そして参加者の皆様が大いに岡山に興味を持ってくれて、本当に嬉しかったです!

 

Omiaiインタビュー:人と地域の出会いに貢献できたことは大きな発見でした

 

 最後に、株式会社ネットマーケティング執行役員 メディア事業本部本部長 柿田明彦(かきだ あきひこ)氏に、イベント実施後の感想を伺った。

 

これまでOmiaiではリアルな婚活パーティーを2回開催しているのですが、自治体と組んでの開催は本イベントが初めてです。今回は岡山県出身者やゆかりのあるOmiaiユーザー様に絞って募集を行いました。人数がちゃんと集まるか不安がありましたが、無事に満員御礼で開催することができ、嬉しく思います。岡山にゆかりのある方だけにご参加いただけたことで共通の話題が前提としてあり、より会話が弾まれている印象でした。

私自身地方出身者で、現在は東京で働いていますが、いずれは地元に戻りたいという気持ちがあります。今回の取り組みが、参加者の皆様の中にある「地方暮らしをしてみたい」「地元に戻りたい」という思いから、実際に行動する第一歩のきっかけとなってくれたらいいな、と感じます。

Omiaiではこれまで「男女の出会い」を応援するサービスでしたが、今回の取り組みを通じて「地域との出会い」も応援できると確信しました。

実際に成果が出るまでには時間がかかるかもしれませんが、官民一体となって、長期的な視点で取り組んでいけたらと思います。

県でも市区町村でも、OmiaiはUターン/Iターンのきっかけづくりや人と地域の出会いづくりに貢献できると感じています。少しでも興味のある自治体の方がいらっしゃいましたら、ぜひ気軽にお声がけいただきたいです。

 

編集後記

自治体×マッチングアプリという初めての連携事例を取材できて光栄でした。

 

「移住・定住」というキーワードですとどうしても、興味が顕在化した方にしかPR訴求ができません。

一方、「男女の出会い」という軸から地域の魅力をPRすることは、より潜在的な興味を喚起できるので、これまでリーチできなかった層への訴求が可能と感じます。

 

非常に未来を感じる取り組みでした。

 

47都道府県の結婚支援事業をリサーチした筆者として、ぜひこのようなスキームが広がってもらいたいと感じます。

「岡山クイズ」の答え合わせ

 

Q1. 岡山県真庭市蒜山の「蒜山」の読み方は「ニラヤマ」である?

×(正解は「ヒルゼン」)

 

Q2. 世界最古の旧閑谷学校、創立当時、小学1年生の生徒は今年で享年348年生である?

(創立は1670年)

 

Q3. デニムのまち 児島駅 便座はデニムである?

×(さすがに便座は普通でした)

 

Q4. 岡山県倉敷市の人口は千葉県浦安市より多い?

(倉敷市や約48万人、浦安市は約17万人)

 

Q5. 「もんげ〜バナナ」は1本100円である?

×(正解は「1本648円」)

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