AI型タブレット教材「Qubena」導入の三田国際学園中学校、学習速度や平均点の向上など効果確認

育児/教育

記事の要点

・株式会社COMPASSが提供するAI型タブレット教材「Qubena(キュビナ)」を導入する学校法人戸板学園 三田国際学園中学校より、約半年間の利用を通しての一定の効果が報告された。

 

・効果としては大きく4点。学習速度の向上、テスト平均点の向上、演習量の増加、教員の授業中における生徒への個別対応増加による学習意欲の引き出しが、それぞれ確認された。

 

・特に「学習速度の向上」については、中学1年生の一部の生徒は、中1の全範囲の学習を1学期中に修了できており、3年生の2学期までに終わらせていたカリキュラムを、2年生の3学期までに全課程を終えるカリキュラムに変更するといった成果となっている。

LoveTechポイント

「生徒がQubenaの学習を通して自分自身の得意不得意を把握し、目標を立て、次の学習を行うというサイクルを通して『自律した学習者』育成を目指す」という方針を固める三田国際学園中学校は、一人ひとりの学びに寄り添うLoveTechな学校だと感じます。

同校の本活動における、中長期的な成果報告にも期待したいと思います。

編集部コメント

LoveTech Mediaで重点領域として多くの発信をしているEdTechトレンド。

 

今後の未来を担う全ての子ども達の教育をイノベーションするという流れは、今という激動の時代だからこそ体験できる貴重な“うねり”と言えるだろう。

 

グローバルな流れで見ても教育のアップデートは喫緊の課題であり、我が国においても、文科省・総務省に加えて、経産省も「未来の教室」というプロジェクトを立ち上げ、全国各地でのモデル校実証をはじめ、教育改革に向けた様々な土壌整備を進めている。

 

今回も新たに、EdTechを活用した学校による、ポジティブな中間報告がなされた。

 

東京都世田谷区にある学校法人戸板学園 三田国際学園中学校では、株式会社COMPASSが提供するAI型タブレット教材「Qubena(キュビナ)」を、指導の一環として採用・導入している。

 

同校では、各教科でトリガークエスチョン(※)から始まる相互通行型授業を学びの柱としており、「授業のスマート化」「基礎学力の定着」「自律した学習者の育成」を補うことを目的に、今年4月よりQubenaを導入している。

※トリガークエスチョン:あることへの探求の引き金となる意味ある有益な問いのこと

 

具体的には、同校の中学校1年生・2年生の計428人に対し、以下の内容についてQubenaを活用している。

  • 週6コマの数学の授業のうち3コマで、基礎の定着を目的としてQubenaで演習を実施
  • (45分の授業例:学習計画5分、Qubenaを使った個人演習15分、Qubenaを使ったグループ演習20分、学習計画の振り返り5分)
  • Qubenaのワークブック機能(先生が出題する範囲や問題を指定して配信できる機能)を使い、単元ごとの到達度テストを作成、実施
  • 朝学習の時間に、マスターモード(授業で解いた演習を元に自動で生成される復習問題が出題されるモード)で学習の定着を図る 

 

上記の内容でQubenaを導入してから半年。

主に4点のポジティブな効果が確認できたという。

 

学習速度の向上、テスト平均点の向上、演習量の増加、教員の授業中における生徒への個別対応増加による学習意欲の引き出し

 

特に「学習速度の向上」については、中学1年生の一部の生徒は、中1の全範囲の学習を1学期中に修了できており、3年生の2学期までに終わらせていたカリキュラムを、2年生の3学期までに全課程を終えるカリキュラムに変更するといった成果となっている。

 

COMPASSのQubenaは他にも様々な学校で実証をスタートさせており、先日当メディアでのEdvation x Summit 2019レポートでも報じた通り、千代田区立麹町中学校でも教科学習の効率化を検証すべく、英語と数学の2教科学習時間において、Qubenaを使ったアダプティブラーニング教材を導入し、知識や技能習得の効率化、具体的には学習時間の短縮化と学習効果の向上を検証している。

 

ここでも学習成果の向上と20%の時間短縮を目指しており、まだ途中経過ではあるものの、生徒の反応は良好であり、利用後初回の単元テスト結果では、早くも時間短縮と学習成果が現れ始めているという。

 

EdTech教材は教員の仕事を代替するものではなく、補完し、より「ワクワク」する授業を提供するための強力な武器になり得る。

 

そんなことを示唆してくれる事例と言えるだろう。

 

三田国際学園中学校における、中長期的な成果報告にも期待したい。

 

以下、リリース内容となります。

LoveTechMedia編集部

「”愛”に寄りテクノロジー」という切り口で、社会課題を中心に、人々をエンパワメントするようなサービスやプロダクトを発信しています。

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