母乳分析サービスのBonyu.lab、業界大手のピジョンから1.5億円の資金調達を実施

育児/教育

記事の要点

・世界初の母乳分析サービス「BONYU CHECK(母乳チェック)」を提供する株式会社Bonyu.labが、この度、ピジョン株式会社を割当先とする第三者割当増資(1.5億円)を実施したと発表。

 

・授乳関連市場のリーディングカンパニーであるピジョンとの資本提携によって、グローバルレベルで社会課題となっている“母乳育児”について、そのメカニズムや栄養の基準値、母乳と母子健康の相関などを解明し、社会課題や悩みを改善するサービスを確立していく。

 

・サービスサイトリニューアルは来年1月を、正式リリースは来年初旬を予定。

LoveTechポイント

「母乳育児か否か」という二項対立的な議論がしばしば発生してしまう状況の中、民間企業だからこそ発揮できる“スピード感”でこの領域のサイエンス面を解明し、育児ママ達の不安に寄り添う同社の姿勢が、非常にLoveTechだと感じます。

ピジョンとの協業という点も、非常に相性の良さそうな企業コンビだと感じました。

編集部コメント

世界初の母乳分析サービス「BONYU CHECK(母乳チェック)」を提供する株式会社Bonyu.labが、この度、ピジョン株式会社を割当先とする第三者割当増資(1.5億円)を実施したと発表した。

 

BONYU CHECKといえば、母乳の栄養を分析するだけではなく、母体や母乳・赤ちゃんのライフログや状態に関わる多様なデータを集積し、データ解析することによって相関を明らかにしていくという、世界でもまだ類を見ないサービス。

 

昨年11月にβ版をリリースし、これまで分析の技術や解明のプロセスなどの検討を重ねていき、いよいよ今回の資金調達を通じて事業開発を加速させるという。

 

サービスフローとしてはいたってシンプル。

 

購入者の自宅にキットが郵送されるので、母乳を採取した上でBonyu.labへと返送する。

 

届いた母乳は、同社の構築する独自プログラムを通じて栄養状態が分析され、さらに心と体に関する質問表の回答結果についてもデータ解析される。

 

そこで得られた解析結果をベースにして、助産師や管理栄養士などの専門家が監修した“必要な栄養と食事”のフィードバックを届けてくれるという流れになっている。

アプリモック(2020年3月ローンチ予定)

 

同社は今年の8月1日、通称「おっぱいの日」には、“授乳の多様性”について考えるイベントを主催しており、サイエンスベースの研究が進んでいない領域に対して授乳の価値観に風穴をあけるという取り組みがLoveTechだと感じ、当メディアでも取材させていただいた。

 

一方、割当先であるピジョンといえば、育児経験のある方ならご存知の方も多いだろう。

 

特に哺乳瓶のトップブランドとして名高い、ベビー用品全般を扱う日本のメーカーである。

 

授乳関連市場のリーディングカンパニーであるピジョンとの資本提携によって、グローバルレベルで社会課題となっている“母乳育児”について、そのメカニズムや栄養の基準値、母乳と母子健康の相関などを解明し、社会課題や悩みを改善するサービスを確立していくとのことだ。

 

ちなみに母乳育児における社会課題とは、妊娠中に9割の母親が希望しているにも関わらず、産後3ヶ月で母乳育児をできている人は5割超(厚生省調べ)という現状のことを示している。

 

当メディアでは先述のイベント取材を通じて、Bonyu.lab 代表取締役社長の荻野みどり氏にもお話を伺ったことがあるのだが、同社最大の魅力であり強みは、荻野氏のただならぬパッションだと感じている。

 

母乳という、ある種社会で声高にさけぶことがタブー視されている領域だからこそ、「Bonyu」というド直球の社名&サービス名で勝負をする。

 

そんな覚悟とポジティブな未来感を感じさせてくれる人物であった。

 

今回の資金調達によって、一気に事業開発を加速させていくことだろう。

 

サービスサイトリニューアルは来年1月を、正式リリースは来年初旬を予定しているとのことで、「BONYU CHECK」サービスに興味のある方は今のうちから要チェックだ。

サイトURL:https://bonyu.me/

 

以下、リリース内容となります。

LoveTechMedia編集部

「”愛”に寄りテクノロジー」という切り口で、社会課題を中心に、人々をエンパワメントするようなサービスやプロダクトを発信しています。

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