写真が、親と子双方の自己肯定感を上げる。写真を飾って子どもを褒める「ほめ写」調査結果

育児/教育

記事の要点

・写真でほめる子育て習慣を啓蒙する「ほめ写プロジェクト」が、「ほめ写」を行うことによる、親子間のコミュニケーションや親の子育てに対する効力感等を調査。

・「ほめ写」を実践することで、親から子どもへのコミュニケーション量が増え、子どもと話し合うなかで子育てに対する効力感(子育てをしっかりできている感覚)が高まり、さらには親の自己肯定感も向上することが判った。

・親の自己肯定感と子どもの自己肯定感には相関関係があることも判明。

LoveTechポイント

コロナ禍によって家族との時間が増え、親子の関係性に様々な影響が出ている家庭が多いことと思います。

いずれの家庭においても、24時間365日子どもにとって良き親でいることは難しいと思いますが、写真というLoveTechなツールを通して子どもを褒めることが習慣づけば、そのわずかな時間だけはせめて良き親でいられたと自信がつき、徐々に子どもと笑顔で過ごせる時間が増えるのではないかと思います。

編集部コメント

写真を飾って子どもを褒めることで、子どもの自己肯定感を向上させる習慣「ほめ写」。

 

今回、この「ほめ写」を啓蒙するプロジェクト(以下、ほめ写プロジェクト)から、新たな調査結果が出たので紹介をしたい。

 

そもそもほめ写プロジェクトは、プロジェクトリーダーである教育評論家の親野智可等(おやのちから)氏が2018年8月に発足したもの。

 

小学校教師として多くの子どもたちと接してきた中で感じた「自己肯定感の高い子どもの家庭には、写真が飾られていることが多い」ことに着目し、発達心理学者の岩立京子氏や脳科学者の篠原菊紀氏らの協力のもとで、子どもと親の自己肯定感に関する意識調査やほめ写の実証実験と脳活動測定等を実施。写真を飾ってほめることが、子どもの自己肯定感を向上させる可能性があることを発表している。

 

[ほめ写のやり方・3ステップ]

  1. 「撮る」:子どもが楽しそうにしている、活躍している、頑張っている時の写真。また家族といっしょのシーンなど、愛されていることを実感しやすい写真。
  2. 「飾る」:子どもが楽しそうにしている、活躍している、頑張っている時の写真。また家族といっしょのシーンなど、愛されていることを実感しやすい写真。
  3. 「ほめる」:写真を見ながら「この時はがんばったね」「よくできたね」と努力や成果をほめる。また、「生まれてきてくれてありがとう」「あなたは宝物」「大好きだよ」など、子どもの存在そのものを肯定する言葉を掛ける。

 

今回新たに発表された調査結果では、ほめ写が写真を通じて子どもの自己肯定感を高めるだけでなく、親の自己肯定感の向上にもつながることが分かったという。

 

実施された調査は2種類。ほめ写を3週間実践することで、前後でどのような変化が起こるのかを調べる「ほめ写」実証実験と、自己肯定感に関するアンケートによる実態調査である。

 

ほめ写の実証実験に参加したのは、幼稚園児から小学生(4~12歳)とその親276組。いずれもほめ写を実施したことのない家庭だ。

 

3週間の実証実験前後でアンケート調査が実施され、意識や行動の変化が分析された。有効回答数263組から、事後調査でほめ写実証実験の期間中にほめる行為を行うことができたと回答した202組が、ほめ写を正しく行えた群と定義されている。

まずは家庭でほめ写を3週間行った結果、親から子どもへのコミュニケーション量が増えることが判った。頑張った姿を褒めるなど、子どもに対する肯定的感情を表現する機会となり、「ほめ写」を続ける中で日常的にポジティブなコミュニケーションが生まれたと考えられる。

「ほめ写」実証実験 前後の親から子へのコミュニケーション量(コミュニケーション量に関する設問は5問/7段階評価(35点満点)、p<0.05以下の場合、有意差あり)

 

 

また、ほめ写は親の子育てに対する効力感が高めることも判った。過去の心地よい出来事を思い出し、経験を共有し振り返ったり、それについて子どもと話し合う機会が増え、親の子育てに対する効力感の高まりにつながったとみられる。実際に、実験協力者から「怒ってばかりいる自分に気が付いて少し反省した」などの声もあったとのことで、親としての自分を見つめ直す機会にもなっていると推測できる。

「ほめ写」実証実験 前後の親の子育てに対する効力感 (子育てに対する効力感に関する設問は11問/5段階評(55点満点)、p<0.05以下の場合、有意差あり)

 

 

さらに、親の自己肯定感に関するアンケート項目のスコアにも上昇が見られ、10項目中8項目で有意差が見られたという。子どもを褒めたりポジティブなコミュニケーションを取る中で、子どもとの良い関わり方が生まれ、親自身の自己肯定感が高まると推測される。

「ほめ写」実証実験 前後の親の自己肯定感に関するアンケート結果(各評価4段階評価のうち肯定的な評価のTop2の合計%、p<0.05以下の場合、有意差あり)

 

 

一方で、幼稚園児から小学生(4~12歳)とその親333組が参加した「自己肯定感に関するアンケートによる実態調査」では、親と子どもの自己肯定感には相関関係があることなども導き出されている。

親と子の自己肯定感の相関関係(自己肯定感に関する設問は10問/4段階評価(40点満点)、調査対象親子333組中、有効回答数329組、幼稚園児は親が代理聞き取りでアンケートを回答)

 

 

親と子どもの自己肯定感の高まりが互いに相互作用するというわけだ。

 

調査結果とあわせて、親野智可等氏も以下の通りコメントを寄せている。

「ほめ写」プロジェクトリーダー 小学校教師/教育評論家 親野智可等氏

 

「外出自粛が続き、親としてもっとできることがあるのではないかと思いつつ、なかなか思うようにいかないことがストレスになるなど、非常に大変な時期だったと思います。自己肯定感はほめることで伸びますが、ついつい叱ってしまうことでお子さまの自己肯定感が下がってしまう可能性があることが懸念されます。「ほめ写」は、写真を通じて子どもの自己肯定感を向上させるだけでなく、親子での会話のきっかけや子どもとの楽しかった思い出を振り返るきっかけにもなると思います。子どもの存在、大切さなども実感できると思いますので、自粛期間中に少しギスギスしてしまった親子関係の回復や、子どもたちの自己肯定感を高める一助になればと思います

2020年も残すところあと2か月強。

 

家族時間が未だかつてなく日常の基盤となる昨今、四六時中「完璧な親」でいることは難しくても、「ほめ写」のように“この時間だけは子どもに全力で集中”というマイルールをつくることで、罪悪感なく、就寝することができるのかもしれない

 

以下、リリース内容となります。

百谷伶奈

LoveTech Mediaライター。大企業~スタートアップの広報責任者まで、広報歴10年超。自身が妊娠・出産で苦労をしたこともあり、妊娠・出産・子育て領域...

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