記事の要点
・子ども向けアプリ・タブレット教材開発・運営などを行うワンダーラボが各種ファンド等を引受先とした第三者割当増資による資金調達を実施。
・出資者は、株式会社旺文社ベンチャーズおよび株式会社EduLabのグループファンドであるEduLab Capital Partnersがそれぞれ運営するファンド。今回で、同シリーズの調達は総額3.1億円となる。
・同社は今回の資金調達によって、主にプロダクトの開発体制の整備や人材採用、プロモーションに投資して成長を加速させると共に、海外展開に向けた調査・体制整備も積極的に進めていく予定。
LoveTechポイント
2020年発生のコロナ禍において、同社は「シンクシンク」の有料コースを含む全コンテンツを全世界の子どもたちに無償提供しました。どれだけ多くの子ども達が有意義な時間を過ごしたかと考えると、なんともLoveTechな企業だと感じます。
今回の資金調達を経た、今後の展開を注視したいと思います。
編集部コメント
子ども向けアプリ・タブレット教材開発・運営を行うワンダーラボが、旺文社ベンチャーズおよびEduLab Capital Partnersがそれぞれ運営するファンドを引受先とした第三者割当増資による資金調達を実施した。
ワンダーラボといえば、2017年にリリースした思考力育成アプリ「Think!Think!」(以下、シンクシンク)と、STEAM教育領域の新しい通信教育「ワンダーボックス」を展開するEdtechスタートアップである。
2017年にリリースされた「シンクシンク」は、日本e-Learning大賞 Edtech特別賞やGoogle Play Awards 2017/2019 TOP5選出など、国内外で数多くの受賞歴を誇るプロダクト。10歳くらいまでに大きく伸びる「空間認識」「平面認識」と、何事に取り組むにも重要な要素である「試行錯誤」の分野に優先的に取り組める教材となっている。
また「ワンダーボックス」は、デジタルとリアルの良いところを“ハイブリッド”させて学びを進めるよう設計された通信教育キット。毎月届く紙ベースのキットと、週次・月次で変化が起こるアプリを組み合わせることで、常に新鮮なわくわくや驚きが続くようになっている。
一段と加速するVUCA時代に向けた学びへの姿勢を醸成できる、令和時代だからこその教材群と言えるだろう。
そんな同社は今回の資金調達によって、主にプロダクトの開発体制の整備や人材採用、プロモーションに投資して成長を加速させると共に、海外展開に向けた調査・体制整備も積極的に進めていくという。
同社は、2018年11月には、世界最大の教育ベンチャーのコンペ「Global EdTech Startup Awards (GESA)」の日本予選にて最優秀賞を受賞し、また世界的な教育フォーラムであるSXSW EDUでは日本代表として出展・登壇をしてきた、STEAM/STEM教材・思考力教材製作のパイオニアともいえる存在だ。
また、カンボジアではJICA・政府との協働案件として同国への思考力教育の導入を推進しており、一方で2018年には三重県と「教育振興のための包括協定」を締結して、同県全土への教材提供やアドバイスを行うなど、、国内外での産学連携した取り組みも行っている。
自分の子どもは、めまぐるしく変化する時代の変化に対応できるのか、今後子どもにはどんな能力が必要とされるのか。不安に思うことも多いかもしれない。
そんな親御さんに寄り添うワンダーラボの教育コンテンツに、今後も期待したい。