記事の要点
・若年層向けEdTechプログラムを手がけるInspire Highが、シリーズプレAラウンドとして、池森ベンチャーサポート、Sony Innovation Fund、PR TIMES、ユナイテッド・マネージャーズ・ジャパン、鈴木達哉氏、梅田裕真氏、小柴正浩氏らを引受先とした約1.5億円の資金調達を実施。
・Inspire Highは、第一線で活躍する様々な大人からインスピレーションをもらう、13〜19歳のためのオンラインスクール。個人利用に加えて、中学・高校向けのEdTech教材として、各校独自のキャリア教育やSDGs教育などに幅広く利用されている。
・10代の累積利用者が2万人を突破し、昨年度に引き続き経済産業省が実施する『EdTech導入補助金2021』事業者としての採択も決定。
LoveTechポイント
「あの時、あの経験がなかったら今の自分はいない」とよく言われるように、若いときの経験は一生を左右することがあります。
活躍しているユニークな大人や、同年代とのフィードバックを通じたセレンディピティを創出して価値観の風穴を開けようとしている点が、非常にLoveTechだと感じます。
編集部コメント
世界中の創造力と10代をつなぐEdTechプログラム「Inspire High」提供する株式会社Inspire Highが、シリーズプレAラウンドとして、池森ベンチャーサポート、Sony Innovation Fund、PR TIMES、ユナイテッド・マネージャーズ・ジャパン、鈴木達哉氏、梅田裕真氏、小柴正浩氏らを引受先とした約1.5億円の資金調達を実施した。
同社は、「Expand Your Horizons.10代にインスピレーションを届ける。」をスローガンに、誰もが自分らしい人生を選ぶことができ、他者や世界とのつながりを感じながら生きている社会の実現を目指す、EdTechスタートアップ。クリエイティブな大人たちと「答えのない問い」に向き合う、13〜19歳のためのオンラインスクールInspire Highを提供している。
先日、新たな学習指導要領が「生きる力」を中心に改訂されたことからもお分かりのとおり、VUCAな時代における未来を生き抜くための21世紀スキルおよび非認知スキルの重要性が、ますます高まっている状況だ。
そんな中Inspire Highでは、ライブ配信講座で普段ふれあう機会の少ないアーティストや起業家、映画監督、漁師、科学者などクリエイティブに生きる大人たち(ガイド)と、「答えのない問い」について考え、同世代で共有し合う双方向型の学びを提供している。
具体的には、ガイドとなる人の専門領域の紹介や自身の哲学等を共有するガイドトークや、それに紐づく受講者の考えやアイデアを表現するアウトプット、そしてメンバー同士の作品を見て相手の気付きになるようなフィードバックを送り合うコンテンツで構成されている。
過去には、詩人の谷川俊太郎氏や台湾IT担当大臣のオードリー・タン氏、マサイ族長老のエマニュエル・マンクラ氏など、なんともユニークな人物がガイドとして出演している。
ちなみに、海外ガイドのライブ配信講座でも、日本語によるリアルタイムでの内容要約サポートがあり、日本語での参加が可能だ。
また、中学・高校・大学向けの双方向学習プログラムとして、「Inspire High for School」も提供。ここでも、一般的な講演会や動画視聴などといった一方通行なインプットとは違い、一人ひとりのクリエイティビティ(創造性)・クリティカルシンキング(批評的思考力)の育成とアウトプットを重視し、学びに対する内発的動機を醸成することを目指すように設計されているという。
同社は今回調達した資金により、さらに幅広く日本全国の中学・高校や学習塾への導入を進めるための営業活動、およびカスタマーサクセス、プログラム開発に力を入れていくという。
また同時に、2020年1月の事業開始から累積利用者の2万人を突破したこと、昨年度の経済産業省『未来の教室』実証事業と『EdTech補助金2020』への採択に加え、『EdTech補助金2021』にも交付事業者として採択も決定したことも発表。場所を選ばずスマホ一つで参加ができるInspire Highは、昨今、登校が難しい状況でも活用でき、さらなる成長が期待されている。
「あの時、あの経験がなかったら今の自分はいない」とよく言われるように、若いときの経験は一生を左右することもある。
テクノロジーと確かな教育理論に裏打ちされた仕組みを活用して、多感な10代の方々のインスピレーションを広げていくInspire Highを、今後も注視していきたい。