ユーグレナ社とデンソー、双方の微細藻類を活用した事業開発で包括的提携

社会課題

LoveTech Media編集部コメント

微細藻類ユーグレナやクロレラなどを活用した機能性食品および化粧品等の開発・販売を行う株式会社ユーグレナと、自動車部品サプライヤーとしてグローバルに事業展開する株式会社デンソーが、微細藻類を活用した事業開発で包括的提携した。

 

包括提携項目は以下の4領域においてである。

1、バイオ燃料事業の開発
2、微細藻類培養技術の研究開発
3、藻類の食品・化粧品等への利用
4、微細藻類による物質生産

 

実は、デンソーでも微細藻類の研究開発を進めているのだ。

 

自動車部品のものづくりで培ったエンジニアリング技術、管理・カイゼンのノウハウを活かし、愛知県および熊本県天草市にて、”コッコミクサKJ”(旧名シュードコリシスチス)という、成長が速く丈夫で培養しやすい微細藻類の屋外における大量培養プロセスの研究開発を行っている。

 

ちなみにこのコッコミクサKJ、農林水産省委託事業において、国立大学法人京都大学とデンソーが共同で取得した微細藻類である。

 

両社は今回の包括的提携より、微細藻類に関する互いの技術を融合させ、地球環境の保護と人々の健康的な暮らしに貢献していくことを目的として、事業における提携を進めて行くという。

 

最近では微細藻類や昆虫など、これまで未利用資源として眠っていたものが積極的に産業活用されている。

 

今回の包括的提携を通じて、人と地球が共に健康になることを願っている。

 

以下、リリース内容となります。

リリース概要

 株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、代表取締役社長:出雲充、以下「ユーグレナ社」)と株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、代表取締役社長:有馬浩二、以下「デンソー」)は、双方の微細藻類に関する知見を持ち寄り、さまざまな事業の実用化に向けた包括的な提携をすることで基本合意したことをお知らせします。

 ユーグレナ社は2005 年に世界で初めて石垣島で微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功。「人と地球を健康にする」を経営理念とし、石垣島で生産した微細藻類ユーグレナ、クロレラなどを活用した機能性食品、化粧品等の開発・販売を行っています。

 デンソーは、先進的な自動車技術、システム、製品を、世界中の自動車メーカーに提供する自動車部品サプライヤーです。「新しい価値の創造を通じて人々の幸福に貢献する」ことを使命に、自動車関連分野を中心としながら、生活・産業関連機器など、自動車分野で培ってきた技術を応用し様々な事業を展開しています。

 両社は今回の包括的提携より、微細藻類に関する互いの技術を融合させ、地球環境の保護と人々の健康的な暮らしに貢献していくことを目的として、事業における提携を進めてまいります。

 なお、包括的提携の項目は以下の通りです。

1. バイオ燃料事業の開発
2. 微細藻類培養技術の研究開発
3. 藻類の食品・化粧品等への利用
4. 微細藻類による物質生産

1.バイオ燃料事業の開発

 “微細藻類から燃料を作る”という事業の確立は、世界でまだ誰も成し得ていない大きな挑戦です。
 ユーグレナ社は、2020年に向けた国産バイオジェット・ディーゼル燃料の実用化計画を牽引しており、微細藻類ユーグレナの低コスト大量培養技術の開発、および2018年10月末に竣工したバイオ燃料製造実証プラントによるバイオジェット・ディーゼル燃料の実証製造・供給を2019年より予定しています。また、2018年11月には「日本をバイオ燃料先進国にする」ことを目指し、「GREEN OIL JAPAN(グリーンオイルジャパン)」を新たに宣言しました。
 一方、デンソーは、2008年から微細藻類コッコミクサKJ(旧名シュードコリシスチス)を活用したバイオ燃料の研究に取り組み、藻体に占める油脂分の蓄積効率向上の研究および屋外大量培養技術の確立に向けた実証実験を行っています。
 本提携では、「GREEN OIL JAPAN」の目標であるバイオ燃料事業を産業として確立することを目指し、複数の微細藻類を原料としたバイオ燃料の製造を実現することで、将来的な原料調達の多様化と安定的なバイオジェット・ディーゼル燃料供給に向けた研究を加速させてまいります。具体的にはユーグレナ社のバイオ燃料製造実証プラントにおける原料の一部として、微細藻類ユーグレナの油脂に加えてコッコミクサKJから抽出される油脂を使用し、バイオ燃料を製造・供給することを目指しており、デンソーは製造されたバイオディーゼル燃料の一部を社内運行バスに使用することも検討しています。

2.微細藻類培養技術の研究開発

 大規模かつ安定的に、そして従来と比較してより安価で微細藻類を生産することは、両社共通の課題です。ユーグレナ社は、沖縄県石垣市での微細藻類ユーグレナやクロレラの大量培養生産に加え、三重県多気町の藻類エネルギー研究所において燃料用ユーグレナの屋外大量培養技術に関する研究開発を行っています。
 デンソーは自動車部品のものづくりで培ったエンジニアリング技術、管理・カイゼンのノウハウを活かし、愛知県および熊本県天草市にて、コッコミクサKJの屋外における大量培養プロセスの研究開発を行っています。
 本提携では、両社がこれまでに培ってきた微細藻類の育種・培養・回収・抽出などの工程に関する技術・ノウハウの相互補完により、さらなる微細藻類の生産性向上を進めていきます。

3.食品・化粧品等への利用

 ”微細藻類という自然素材で健康的な生活を社会に届ける” ことにも、両社は取り組んでいきます。ユーグレナ社は、微細藻類ユーグレナが持つ植物性と動物性両方の豊富な種類の栄養素をバランス良く含むという特徴を活かした食品や化粧品等の製造・開発・販売を行っています。
 デンソーは、コッコミクサKJが有する機能性成分のヒトの免疫力向上や、インフルエンザ、ノロ、ヘルペス等のウィルス抑制効果について研究を実施してきました。また、優れた保湿成分を持つボトリオコッカスという藻のオイルを使用した「モイーナ」というハンドクリームを2014年より販売しています。
 本提携では、ユーグレナ社が有する研究開発力および商品の企画・開発・販売力を活かし、コッコミクサKJの機能性成分の食品・化粧品等への利活用を共同で検討していきます。

4.微細藻類による物質生産

 ユーグレナ社は、市場で求められる機能性成分の研究開発に関する知識やノウハウと、藻類が生産する物質の代謝解析技術を保有しています。
 デンソーは、燃料研究の成果として微細藻類の遺伝子を改良する技術を有し、また遺伝子改良を高速かつ自動で行うことのできる設備を開発・保有しています。
 本提携では、両社の先端技術の融合により、微細藻類の特性を利用して有用な物質を効率的に生産することを実現し、社会への貢献を目指します。

 ユーグレナ社とデンソーはこれらの活動を通じて、SDGs(持続可能な開発目標)のうち、「GOAL3:すべての人に健康と福祉を」「GOAL7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに」「GOAL9:産業と技術革新の基盤をつくろう」「GOAL13:気候変動に具体的な対策を」への貢献に取り組んでまいります。

微細藻類ユーグレナについて

 微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)は、植物と動物の両方の特徴を持ち、ビタミン類やミネラルなど豊富な種類の栄養素をバランス良く含む藻の一種です。2005年に株式会社ユーグレナが世界で初めて食用屋外大量培養に成功しました。

微細藻類コッコミクサKJについて

 コッコミクサKJ(旧名シュードコリシスチス)は、農林水産省委託事業において、国立大学法人京都大学とデンソーが共同で取得した微細藻類で、成長が速く、丈夫で培養しやすいのが特徴です。

 

以上

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