LoveTech Media編集部コメント
クラウドサービス等ITを活用して社会課題を解決するスマートバリューが、行政サービスや手続きを電子化する住民ID基盤「 GaaS( Government as a Service )」の稼働を開始し、併せて石川県加賀市で、行政サービスをオンライン上で適切に提供するためのポータルサイト「 POTAL( ポータル )」を公開した。
GaaS( Government as a Service )。
昨今、多くのサービスでこの「aaS」モデルが勃興しており、クラウド上で展開する様々なサービスを自分で所有しなくとも、クラウドを通してサービスとしてその機能の一部ないしは全部を使うことができるという概念だ。
直訳すると「サービスとしての政府」。
as a Serviceの概念範囲がいよいよ、政府にまで広がってきたわけである。
今回の発表で言うGaaS とは、スマートバリューが昨日、2019年5月31日に石川県加賀市を第一弾として公開した、ブロックチェーン技術を用いた日本初となる、この住民ID基盤のことを示す。
同社はもともと、地域情報化プラットフォーム「 SMART L-Gov 」を基盤として、全国300超の自治体のウェブサイトやスマホアプリの提供を通じて「行政の透明性」を支援してきた。
ここで培ってきたノウハウをPOTALで活かし、新たなプラットフォームであるGaaSにおいて、LGWAN(地方公共団体を相互に接続する行政専用のネットワーク)内で取り扱われる行政サービスの各種データと利用者情報を適切なセキュリティレベルで結びつけることで、行政サービスをデジタル化し、ワンスオンリー・ワンストップで住民へと提供するという構想だ。
今年はまず、マイナンバーカード等の各種認証技術との連携実証を進め、加賀市における一部の行政手続きの電子化に着手していくと言う。
その後、3ヶ年の計画として、引き続き行政サービスの電子化による利便性の向上と行政コストの抑制を進めると共に、地域交通のデザインによる移動の制約の解消、ヘルスケア情報のパーソナライズ化による健康寿命の延伸、ラボの設立による実証フィールドと雇用・にぎわいの創出という、計4つのサービスを推進していくとのこと。
考え方としては、デジタル・ガバメントを推進するためのプラットフォームがGaaSであり、行政サービスを住民へ提供するためのインターフェースがPOTALということだ。
電子政府の考え方は国家のあり方そのものを変革する可能性のあるものであり、例えば居住地がどこであれ、別の法的管轄区域で事業を営むことができる。
また、そんなことは最初の一歩であり、将来的には医療・教育・福祉といった様々な領域を「国家サービス」として”販売する”といったことも始め、それが政府における中長期的な財政戦略の要となる可能性だってある。
つまり、カナダで医療を受け、ルワンダで子どもを教育し、スウェーデンで両親の福祉サービスを受ける、といった具合だ。
今回のスマートバリューと石川県加賀市による発表と取り組みは、地方都市によるデジタル・ガバメント推進の、我が国における最先端事例になるであろう。
まずは加賀市のまちづくりにおける実証実験の様子を注視して参りたい。
以下、リリース内容となります。
リリース概要
株式会社スマートバリュー( 証券コード:東証一部9417、本社:大阪市西区、代表取締役社長:渋谷 順、以下 スマートバリュー )は、行政サービス・手続きを電子化する住民ID基盤である「 GaaS( Government as a Service )」の稼働を開始いたしました。合わせて、2018年3月より共同でブロックチェーン都市プロジェクトを推進する石川県加賀市( 市長:宮元 陸、以下 加賀市 )において、行政サービスをオンライン上で適切に提供するためのポータルサイト「 POTAL( ポータル )」を公開したことを、2019年5月31日にスマートバリューと加賀市は共同して記者発表いたしました。
スマートバリューは、行政サービスを電子化する住民ID基盤を「 GaaS( Government as a Service )」と名付け、2019年5月24日に可決・成立したデジタルファースト法をはじめとするデジタル・ガバメントの潮流に適合した新たなプラットフォームとして全国展開いたします。
【 加賀POTAL 】https://kaga.potal.jp
「 GaaS( Government as a Service )」とは
「 GaaS( Government as a Service )」は、スマートバリューが2019年5月31日に石川県加賀市を第一弾として公開した、ブロックチェーン技術を用いた日本初となる住民ID基盤です。
スマートバリューは、地域情報化プラットフォーム「 SMART L-Gov 」を基盤とし、全国300超の自治体のウェブサイトやスマートフォンアプリの提供を通じ、オープンガバメントの第一段階である「 行政の透明性 」を支援して参りました。培ってきた「 行政の透明性 」に関するノウハウを「 POTAL( ポータル )」で活かし、新たなプラットフォームである「 GaaS( Government as a Service )」において、LGWAN( 総合行政ネットワーク )内で取り扱われる行政サービスの各種データと利用者情報を適切なセキュリティレベルで結びつけることにより、行政サービスをデジタル化し、ワンスオンリー・ワンストップで住民の皆様へ提供いたします。
スマートバリューは、地域の主体となって「 GaaS( Government as a Service )」を展開することにより、行政コストが抑制されながらも行政サービスが維持・向上されている新たな社会システムの構築実現を目指します。
「 GaaS( Government as a Service )」の今後の展開
2019年5月31日時点では、SNSアカウントをはじめとするオープンIDによる本人認証と、そのセキュリティレベルに応じた行政情報の提供を目的として公開いたしました。今後、加賀市がブロックチェーン都市を形成するためのプラットフォームとして、連携する行政サービスの拡張を今後も推進します。具体的には、下記の4つのサービスを今後3ヶ年の計画として推進いたします。
1.マイナンバーカードなどと連携した行政サービスの電子化による利便性の向上と行政コストの抑制
2.地域交通のデザインによる移動の制約の解消
3.ヘルスケア情報のパーソナライズ化による健康寿命の延伸
4.ラボの設立による実証フィールドと雇用・にぎわいの創出
2019年度は、「 GaaS( Government as a Service )」とマイナンバーカードをはじめとする各種認証技術との連携実証を推進し、加賀市の協力のもと、一部の行政手続きの電子化に着手いたします。
スマートバリューは、デジタル・ガバメントを推進するためのプラットフォームである「 GaaS( Government as a Service )」と、行政サービスを提供するインターフェースとなる「 POTAL( ポータル )」を用いて、全国の自治体が抱える地域課題に応じたまちづくりを支援し、行政コストの抑制と行政サービスの維持・向上を目的とした展開を進めて参ります。
「 POTAL( ポータル )」の特徴
1.ブロックチェーンを用いた住民ID基盤によって利用者情報を管理
2.地域に関する行政サービス情報を収集し自動で更新
3.利用者情報におうじて行政サービス情報をマッチング
住民IDを用いて「 POTAL( ポータル )」へログインすることにより、様々なニーズや属性を持つ利用者( 住民、観光・訪問客、法人関係者など )が、行政機関・企業により提供される様々な地域サービスにアクセスでき、地域での活動の利便性向上を図ります。さらに今後は、マイナンバーカードをはじめとする各種認証技術とも連携し、より多くの行政サービスをワンスオンリー・ワンストップで住民の皆様へ提供します。
「 TOTAL( 全体の、総力的な ) + PORTAL( 表玄関、入口 )= POTAL( いろいろな情報を知ることができる入口 )」といった意味を持つ造語となります。
ブロックチェーン都市の形成を目指して
スマートバリューと加賀市は、2018年3月16日に「 ブロックチェーン都市 」の形成を宣言いたしました。ブロックチェーンとICT技術を中核として、「 新たな産業・経済の創出 」・「 教育・雇用の創出 」・「 電子行政の推進 」を通じて、自律・自走する地域のモデルとなることを目指しております。第一弾として公開した「 GaaS( Government as a Service )」・「 加賀POTAL 」を基盤とし、さらなるサービスや事業の拡充を通して、住民、観光・訪問客、法人関係者にとって住んでみたい、行ってみたいまちづくりを推進しております。
株式会社スマートバリューの概要
社名:株式会社スマートバリュー
代表者名:渋谷 順
所在地:大阪市西区靭本町2丁目3番2号
設立年月日:1947年6月
資本金:959,454千円
事業内容:クラウドソリューション事業・モバイル事業
ホームページ:https://www.smartvalue.ad.jp/
- 加賀市へのお問い合わせ先
加賀市 政策戦略部 イノベーション推進課
石川県加賀市大聖寺八間道65番地( かが交流プラザさくら3階 )
TEL:0761-75-7368
メールアドレス:innovation@city.kaga.lg.jp
- 本リリースに関するお問い合わせ先
株式会社スマートバリュー
つながる創造グループ 光田 直之
お問い合わせフォーム:https://www.smartvalue.ad.jp/cgi-bin/inquiry.php/1
メールアドレス:info@g.smartvalue.ad.jp