自動野菜収穫ロボットのinahoが新たな資金調達を発表、市場開拓やアライアンス強化等を加速

LoveTech Media編集部コメント
自動野菜収穫ロボットを開発するinaho株式会社が、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社、創発計画株式会社、株式会社ドフ、および複数の個人投資家から資金調達完了を発表した。
inahoといえば、収穫を代表とする「人の判断が必要な農作業」を、”AI”と”ロボティクス”でサポートし、ロボットが取得したデータを活用して人手不足や農業経営の課題解決を目指す、新進気鋭のAgriTech(※)スタートアップだ。
※AgriTech:Agriculture(農業)×Technology(テクノロジー)の造語
現在公開されている、自動野菜収穫ロボットの動きは以下動画をご覧いただきたい。
設定した通りに圃場を移動するので、無人×自動での収穫作業が可能となっている。
本社は鎌倉にあるが、今年1月には佐賀県にも拠点を設立しており、全国各地の農家が抱える課題への足がかりを一歩ずつ固めている印象だ。

現在の対応作物はアスパラガスのみだが、今後はキュウリやトマトなど、人の目で見て収穫適期かどうかを判断しなければならない“選択収穫野菜”に広く対応していく予定だという。
また農家の高齢化や人手不足は日本に限った課題ではなく、世界の国々でも同様の課題が起きており、同社は国内のみならず、グローバル展開も目指していくとのこと。
そのために、自動野菜収穫ロボットの製造及び対応作物の拡大、高度なエンジニア人材の採用、および市場開拓やアライアンス強化を目的としたマーケティング施策を加速させるべく、今回の調達資金を充当させる予定だという。
農業領域における各種課題に対応するべく、スタートアップおよび大手企業を問わず、様々な形でAgriTechプロダクトが展開されてきているが、その中でもinahoの取り組み内容と注目度は、頭一つ抜きん出ている印象だ。
それもそのはず。
同社代表である菱木豊氏のSNS発信を編集部でも都度チェックしているのだが、毎日のように全国各地の農家やその圃場を訪問し、課題となる「現場」を徹底的に、まずは人レベルで学習しているのだ。
「AIやロボットによる自動化によって生まれた時間で、人はより創造力を発揮することができる」
この基本姿勢をブラさず、世の非効率をテクノロジーで解消するinahoの躍進に、今後も期待したい。
以下、リリース内容となります。
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