国産トラウトサーモン養殖への挑戦、ウミトロンの新スマート給餌機がマルハニチロ養殖場で稼働開始

リリース概要

ウミトロン株式会社（所在地：東京都港区、代表取締役：藤原謙、以下ウミトロン）は、マルハニチロ株式会社(所在地：東京都江東区、代表取締役社長：伊藤滋、以下マルハニチロ)が実施する国産トラウトサーモン養殖において、スマート給餌機「UMITRON CELL2」を提供し、この度稼働を開始しました。

国産トラウトサーモン養殖への挑戦

トラウトサーモンの生育には比較的低めの水温が適していると言われています。日本の漁場においてトラウトサーモンを養殖する場合、春の水温が上がる時期までに全ての個体を出荷する必要があるため、飼育期間は冬のごく短い間に限定されます。

したがって、この限られた期間でいかに魚体重を増やし市場が要求する出荷サイズを満たせるかが、採算性を担保したトラウトサーモン養殖経営のための課題となっています。この課題解決の鍵の一つが、餌やり方法の工夫です。餌の頻度、量、タイミングなどを工夫することにより効果的な魚体重アップが見込めます。

ウミトロンは前年度、スマート給餌機「UMITRON CELL1」によって

遠隔からの生簀内の魚の様子のモニタリング
給餌量データの自動蓄積
給餌タイミングや給餌量のリアルタイムなきめ細かい調整

等を実現し、マルハニチロが佐賀県（（有）玄海養魚）で実施している国産サーモントラウト養殖の実証実験において、最適な給餌オペレーションの確立に貢献しました。

さらにウミトロンは、前年度より改良を重ね量産型として今年新たにリリースしたUMITRON CELL2の同社への提供を開始しました。中でも、魚の餌食いの様子をAIが自動評価する新開発のアルゴリズム、UMITRON FAI(Fish Appetite Index)によって、魚の食欲レベルに合わせたきめ細やかな給餌方法を可能とし、環境負荷の削減や現場労務負荷の軽減といった更なる課題解決に貢献します。

(UMITRONアプリによる給餌/モニタリング)

UMITRON CELLを活用した各環境・各魚種における最適育成モデルの検証

UMITRON CELLは、様々な環境的・生態的な要因によって変化する生簀の魚の様子を細やかに察知し、給餌のタイミング・量・スピード等へ柔軟に反映させることにより、各現場における最適な給餌オペレーションの確立に貢献します。

また、人力では手間暇のかかるこのようなきめ細やかな給餌管理は、UMITRON FAI(Fish Appetite Index, 機械学習による魚の餌食いを自動評価するアルゴリズム)が、より低い労力で効率的・継続的に行えるようサポートします。FAIについての詳細は関連プレスリリースをご参照ください。

UMITRON CELLは現在、愛媛県愛南町を始めとした四国・九州エリアや南米ペルー・チチカカ湖などの漁場にて既にご利用いただいておりますが、現在サービスエリアを拡大し、水産養殖を営まれるパートナー事業者様を広く募集しております。ご興味・ご関心がおありの方はウミトロンお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

ウミトロンについて

ウミトロンは、成長を続ける水産養殖にテクノロジーを用いることで、将来人類が直面する食料問題と環境問題の解決に取り組むスタートアップ企業です。シンガポールと日本に拠点を持ち、IoT、衛星リモートセンシング、機械学習をはじめとした技術を用い、持続可能な水産養殖のコンピュータモデルを開発しています。私たちは世界中の養殖ノウハウを集積したコンピュータモデルを開発・提供することで、より安全で、人と自然に優しい「持続可能な水産養殖を地球に実装する」ことを目指しています。

－お問合せ先－

事業連携について：UMITRON サービス担当窓口 Email：info@umitron.com