記事の要点
・生産者の課題解決やスマート農業の利活用を促進する団体「できる.agri」が、生産者の「のびしろ」や「強み」を診断するシステム「できる.agri 農業のびしろ診断β版」を発表。
・経営・販売・生産それぞれの現状について確認する設問が30問用意されており、それらに回答することで、何が自身の「強み」で、何が改善の余地がある「のびしろ」なのかが分かる。
・「のびしろ」で挙げられた項目については、診断実施後に、できる.agri参画の専門家に無料で相談することが可能で、生産者の課題に合わせた最適な課題解決方法を提案してくれる。相談会はZOOMを使って開催される。
LoveTechポイント
生産者の方にとって、自社の経営力・生産力・販売力について客観的に把握する機会はなかなかないでしょう。点数はあくまで目安ですが、大まかな自社の状況を把握するのに適していると言えます。
より持続力ある農業への第一歩となる点が、LoveTechだと感じます。
編集部コメント
事業を営んでいる方はもちろん、何かしらのプロジェクトを推進している方にとって、以下のような悩みはつきものだろう。
「自分の課題感がどこにあるか分からない」
「課題解決の優先順位が分からない」
「課題だと思っているものが、本当に解決すべき課題なのかがわからない」
これは農業も一緒。
様々なAgriTechソリューションが立ち上がり、安価で効率的な農業支援ツールを簡単に導入できるようになったからこそ、生産者の「課題設定力」なるものがますます問われてきている。
生産力を上げることに集中するべきなのか、販路開拓にリソースを割くべきか。もっと数字を読めるべきだとは思うが、具体的に何から始めるべきか。
そんな悩みに対し、生産者の課題解決やスマート農業の利活用を促進する団体「できる.agri」が、生産者の「のびしろ」や「強み」を診断するシステム「できる.agri 農業のびしろ診断β版」を開発・発表した。
もともと同団体では、全国各地の農家を支援するべく講座開催等を目的に全国ツアーを行っており、その過程で、「ITリテラシー × 売上規模」という軸で課題と支援内容の整理を進めていた。
画像:生産者のフェーズに合わせた支援の種類
今回発表された「農業のびしろ診断β版」は、これらを簡易化し、誰でも診断できやすく設計されたものである。
「決算書が事業の実態を反映できていない」「固定資産や資材の台帳管理ができていない」など、経営・販売・生産それぞれの現状について確認する設問が30問用意されており、それらに回答することで、何が自身の「強み」で、何が改善の余地がある「のびしろ」なのかが分かる仕組みだ。
回答後は、以下のように「強み」と「のびしろ」の簡単なコメントが記載され、経営・販売・生産それぞれの点数も弾き出される。
「のびしろ」で挙げられた項目については、診断実施後に、できる.agri参画の専門家に無料で相談することが可能で、生産者の課題に合わせた最適な課題解決方法を提案してくれるという。
できる.agriには食やテックに関わる様々な企業24社が参画しており、生産者の課題解決やスマート農業の利活用を促進していることから、具体的なアドバイスを享受することが期待できるだろう。
ちなみに、相談会は全てオンライン開催。ZOOMを活用して行われるという。
流動的な時代だからこそ、自身の経営リソースを棚卸しして強みと改善点を認識することは非常に重要だろう。
経営面で悩みのある生産者は、ぜひ一度、気軽に「農業のびしろ診断β版」を受診してみてはいかがでしょう。
以下、リリース内容となります。