あえての店頭受取で設計。野菜・果物の共同購入サービス「LOCAL FOOD SHARING」が誕生

食/地域/環境

記事の要点

・生産者から直接野菜や果物を共同購入できるサービス「LOCAL FOOD SHARING」では、現役の料理人である代表や各メンバーが、直接生産者のもとに足を運び厳選した野菜や果物を手にすることが可能。

 

・購入者はWebサイトから事前購入し、カフェや服屋などの「ピックアップスポット」へと商品を受け取りに行く。

 

・現在、ピックアップスポットとして設置されているのは、ノルウェー発のカフェ「FUGLEN TOKYO」と「FUGLEN ASAKUSA」。

LoveTechポイント

流通網やD2Cプラットフォームの増加に伴って、外出せずとも商品を受け取れる環境と文化が着々と醸成されており、その流れはコロナ禍によって加速しています。

そのようなトレンドの中、あえてピックアップスポットという「手間」の設計し、地域社会とのタッチポイントを創出している点が、なんともLoveTechだと感じます。

編集部コメント

東京・富ヶ谷から始まった野菜・果物の共同購入サービス「LOCAL FOOD SHARING」をご存知だろうか。

 

新型コロナウイルスの流行によって、ファーマーズマーケット等の生産者からの直接売買の機会が失われたことをきっかけに生まれた、野菜・果物の共同購入サービスだ。

 

取り扱われる野菜や果物は、現役の料理人でもある代表の横山太郎氏や、コーヒーショップのマネージャー兼バリスタの運営メンバーが直接生産者のもとに足を運び、味や生産方法を確かめて心からおすすめしたいと思えたものだけを選抜している。

 

商品そのものだけでなく、季節や天候ごとに、味の濃さや辛味・甘みのバランスといった味わいが変化する野菜や果物本来の魅力も届けることで、都心部や自宅でも自然の変化を感じることができるものとなっている。

また、これら野菜らの受け取り場所にも特徴がある。

 

「LOCAL FOOD SHARING」では、各家庭の近くにある「ピックアップスポット」へ野菜や果物を受け取りに行く仕組みとなっており、カフェや服屋といった、購入者が普段から足を運ぶ店舗や施設が該当スポットとして設置されているというのだ。

 

コロナ禍によって地域との接点が薄れやすい中で、「馴染み」の場所を持ち、地域に親しみをもっていただけるように、という想いが込められているという。

 

こうして生産者、利用者、ピックアップスポット(地域の店舗等)のそれぞれが、自分たちにできることを提供しあうことで、「LOCAL FOOD SHARING」サービスは成り立っている。

 

購入方法は、毎週1回、受取希望日の前々日の夜23時までにWebから事前購入し、受取日に指定された時間の中でピックアップスポットで野菜・果物を受け取る流れとなる。

 

 

季節の野菜が5〜6種類入って、価格は1回、税込み1,200円(2021年1月時点)。

野菜代800~900円, 物流コスト200円, Web/仕分け手数料等200円という内訳だ。

 

他の野菜宅配サービスが、1品目およそ400円程のものが多い中、共同購入することでこの価格を実現している。

 

現在、ピックアップスポットとして設置されているのは、ノルウェーのオスロから始まったカフェの日本国内1号店「FUGLEN TOKYO」と「FUGLEN ASAKUSA」の2つだが、利用者の増加に伴って今後拡大していく予定だ。

 

流通網やD2Cプラットフォームの増加に伴って、外出せずとも商品を受け取れる環境と文化が着々と醸成されており、その流れはコロナ禍によって加速している。

 

そのようなトレンドの中、あえてピックアップスポットという「手間」の設計をすることで、地域社会とのタッチポイントを創出している点が、なんともLoveTechなサービスである。

 

コロナ禍で自身の健康に気を遣うようになった方や、社会との接点が減ったと実感されている方は、ぜひ「LOCAL FOOD SHARING」でオーガニック野菜や果物を購入してみてはいかがでしょう。

 

LoveTechMedia編集部

「”愛”に寄りテクノロジー」という切り口で、社会課題を中心に、人々をエンパワメントするようなサービスやプロダクトを発信しています。

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