「あるがまま」の地球の本質を表現。海士町が新たなブランドサイト「ないものはない」を開設

食/地域/環境

記事の要点

・島根県の北に浮かぶ隠岐諸島のまち、海士町が、新たなる街のブランドサイト「ないものはない」を開設。

 

・「ないものはない」というのは、「ないものはなくていい」「大切なものはすべてここにある」 という意味を示すスローガンで、デザイナーの梅原真氏との対話の中から生まれた言葉。

 

・海士町では「自立・挑戦・交流」を町政の経営指針に掲げ、「ないものはない」を合言葉に、島嶼地域であるが故の価値や生き様を島内外に発信しながら、様々な分野で島の生き残りをかけた挑戦を続けている。

LoveTechポイント

ないものはない、けどそれでいい。バカボンのパパの言葉「これでいいのだ」が説く「あるがまま」の真理が、海士町では日々の暮らしの中で体現されている。そんなことを感じるブランドサイトです。

「ない」ことを嘆くのはなく、「あるもの」で工夫して楽しむ。そんな地球の本質を付いている点が、LoveTechだと感じます

編集部コメント

島根県の北に浮かぶ隠岐諸島のまち、海士町が、新たなる街のブランドサイト「ないものはない」を開設した。

 

海士町といえば、島根県本土からおよそ60km離れた隠岐諸島の中にある、有人の4つの島のうち2番目に小さな島で、人口は約2,200人である。

 

同町では「自立・挑戦・交流」を町政の経営指針に掲げ、「ないものはない」を合言葉に、島嶼地域であるが故の価値や生き様を島内外に発信しながら、様々な分野で島の生き残りをかけた挑戦を続けている。

 

この「ないものはない」というのは、「ないものはなくていい」「大切なものはすべてここにある」 という意味を示すスローガンで、デザイナーの梅原真氏との対話の中から生まれた言葉だ。梅原氏は、同島のお土産品のひとつ「島じゃ常識・さざえカレー」をデザインした人物である。

島内では、菱浦港の『島じゃ常識商店』で販売されている(画像:海士町ホームページより)

 

 

コロナ禍で人の生き方を一から考え直さねばならないような時代となった今、海士町という小さな離島から、『ないものはない』という価値観を世界に発信していくため、梅原氏のデザインディレクションのもと、今回のブランドサイトを立ち上げに至ったという。

 

サイトの構成は、 「コンビニない。デパートない。シネマない。」といったように、『ないものはない』を感じさせる言葉を掲載しながら、海士町の特産品や様々なエピソードなどがまとめられている。

 

例えばサイトをのぞいてみると、海士町が2005年に導入をした「CAS(Cells Alive System )」についてのエピソードが書かれていた。

 

 

CASとは特殊な凍結技術のことで、凍結庫内に微弱エネルギーを作用させて、食材の水分子を微小かつ均一化させ、マイナスまで一気に温度下降させて凍結するシステムを示す。

 

急速冷凍物を解凍すると、一般的には旨み成分や水分が流出する「ドリップ現象」が起きまてしまうが、CASで凍結させた冷凍品は解凍しても味が落ちず、長期間にわたって鮮度と美味しさを保つことができ、また冷凍焼けが起きない、酸化が抑制される、食材に存在する寄生虫を死滅させて食中毒菌の増殖を防止する、といった優れた特徴がある。

 

海士町では地場産業振興の切り札として、2005年にこのCASを導入したことで、水揚げされた白イカや岩がきなどの魚介類を、鮮度をそのままに遠く離れた都会の消費者にも届けることができるようになったというわけだ。

CASを活用した各種商品は、町の第3セクターとして立ち上がった「株式会社ふるさと海士」の通販ブランド『島風便』で、国内外へ広く販売されている(画像データ:島風便Webページより)

 

 

「ないものはない」。これでいいのだ。

 

バカボンのパパが説く「あるがまま」の真理が、海士町では日々の暮らしの中で体現されていると感じるサイトである。

 

「ない」ことを嘆くのはなく、「あるもの」で工夫して楽しむ。そんな地球の本質を感じたい方は、今回のブランドサイトはもとより、実際に海士町に足を運んでみるのも良いだろう。

 

長岡武司

LoveTech Media編集長。映像制作会社・国産ERPパッケージのコンサルタント・婚活コンサルタント/澤口珠子のマネジメント責任者を経て、2018年1...

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