モンドデザインから廃ビニール傘由来のハットが登場。製品を通じてプラスチック削減を目指す

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記事の要点

・モンドデザインが、クリエイター齊藤明希氏との共同開発で、捨てられたビニール傘をそのままの状態で再利用するブランド「PLASTICITY(プラスティシティ)」から、国内の帽子職人の手により作られた新製品「アンブレラ バケットハット」を販売開始。

 

・PLASTICITYでは、世界的な問題であるプラスチック廃棄量の削減、およびユーザーへの環境意識のさらなる拡大を目指している。

 

・アンブレラ バケットハットは、傘のビニール部分を何層にも重ねてプレスをする事により、強度と防水性を兼ね備えた独自素材を利用。汚れても水拭きが出来るメンテナンスのしやすさはもちろん、水から頭を守ることができる。

LoveTechポイント

今回発表された製品のおしゃれさはもちろん、その開発の背景にあるストーリーも素敵ですね。

身に付けることで思わず周囲に話したくなり、結果として環境意識の機運を高めるであろう点が、LoveTechだと感じます。

編集部コメント

「日本にも、環境に優しいデザイン」をコンセプトに、洗練されたデザイン・機能を持つリサイクル製品を販売する株式会社モンドデザイン。

 

破棄されたタイヤチューブを回収し、素材の特性を最大限活かしたバッグや靴などを販売するブランド「SEAL」をご存知の方も多いのではないだろうか。

 

一つひとつ素材感が異なるため、全く同じものは二つとして無い「唯一無二」のSEAL製品は、モノにこだわりがある人、他の人とはちょっと違うモノを持ちたいと思う人に最適なブランドだと言えるだろう。

 

 

今回、モンドデザインが新たに発表したのが、廃棄ビニール傘を使った帽子だ。

 

クリエイターである齊藤明希氏との共同開発から生まれたもので、捨てられたビニール傘をそのままの状態で再利用するブランド「PLASTICITY(プラスティシティ)」から発表された「アンブレラ バケットハット」である。

 

素材となるビニール傘だが、日本では、1年間に消費さビニール傘のうち、大多数である8,000万本の傘が廃棄され、分解のしにくさからリサイクルが難しく、多くが埋め立て処理や焼却処分されているという。

 

世界的にみてもプラスチックの消費量が多い日本だが、プラスチックを使うビニール傘の廃棄問題も、この状況の要因の一つとされているといわけだ。

 

そこで同社は、そのリサイクルが難しい素材を使い、製造工程にも可能な限り環境負荷のかからない方法を模索。防水性や汚れに強いなどといったビニール傘の特性を活かして、特殊な技術により幾重にも重なる層に圧着をする方法にたどりついたのだ。それで生み出されたのが、同社独自素材の「Glass rain」である。

独自の素材「Glass rain」(画像:PLASTICITY 公式ホームページ

 

 

PLASTICITYブランドでは従来よりバックをメインに販売しているなか、今回、京都の帽子職人の手によりGlass rainが一つひとつ丁寧に縫い重ねられ、バケットハット「アンブレラ バケットハット」が形成されていった。

 

濡れても水拭きが出来るメンテナンスのしやすさはもちろん、さすがは元ビニール傘ということで、一切水を通さない仕様であるため、梅雨時期などにもしっかりと水から頭を守ることができる。

 

 

PLASTICITYでは、「PLASTIC」 の問題を抱える​「CITY」 にフォーカスを当て、今後解決されるべき環境問題が近い将来に解決される、という思いを込めて「10年後になくなるべきブランド」を宣言している。

 

 

製品概要としては以下のとおり。

 

【製品概要】

  • 製品名 : アンブレラ バケットハット
  • 価格 : 11,000円(税込)
  • サイズ : Free 58cm
  • 重さ : 85g
  • 販売場所 : 公式オンラインストア
  • 販売開始日: 2021年5月27日(木)※受注生産の為、お届けに30日程かかる予定

 

ブランドが語るストーリーやアップサイクルの仕組みに共感される方は、ぜひ、公式オンラインストアを眺めてみてはどうだろう。

LoveTechMedia編集部

「”愛”に寄りテクノロジー」という切り口で、社会課題を中心に、人々をエンパワメントするようなサービスやプロダクトを発信しています。

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