沖縄のMedTechスタートアップ、関節リウマチ用ジェネリック医療機器開発に向けクラファン開始

医療/福祉

記事の要点

・沖縄のレキオ・パワー・テクノロジー株式会社が、「関節リウマチ診療特化型のエコー」の開発を⾏うため、投資型クラウドファンディングサイト「セキュリテ」にて総額7,000万円の「リウマチ診療を万⼈に届けるエコーファンド」を開始。

 

・「関節リウマチ診療特化型のエコー」は、長崎大学大学院医歯薬学総合研究科先進予防医学共同専攻/日本リウマチ学会理事である川上純教授の発案によるもので、同社と長崎大学との共同開発により進めていく。

 

・プロダクトの価格は約100万円程度を予定しており、2020年9⽉まで公募を⾏った後、1年かけて医療機器認証を経て2021年ごろに販売する⾒込み。その際には、⽇本リウマチ学会から全国17,000件の整形外科及びリウマチ専門クリニックへ予約販売を⾏うとのこと。

LoveTechポイント

ジェネリック医療機器という観点に着目し、テクノロジーを活用して既存医療のペインポイントを解消しようとする点が、LoveTechだと感じます。

高額医療機器だけではない選択肢の提供に向け、レキオ・パワー・テクノロジーには引き続き、注目したいと思います。

編集部コメント

関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊されて関節の機能が損なわれ、放っておくと関節が変形してしまうという「関節リウマチ」。

 

自分の身体の一部を自分のものではないとして、これに対する抗体をつくって反応をおこしてしまい、このために関節液をつくる滑膜という組織にリンパ系細胞が集まって反応がおこる。

 

そして、滑膜はさまざまな破壊物質の産生工場となって、次第に自分の軟骨や骨を破壊。

重症の場合には、関節は固まったり、逆にゆるんで大きく変形したりし、最終的に関節が破壊されつくすと、変形を残して炎症がおさまるという。(公益社団法人日本整形外科学会ホームページより引用編集)

 

この「関節リウマチ」、原因としては遺伝的要因や細菌・ウイルスの感染などが考えられているが、正確なところはまだよくわかっておらず、早期診断と適切な薬物療法が有効となる。

 

ただし、この診断に必要なエコーが600〜800万円と⾼額であり、地域の整形外科 やクリニックには普及していないことが大きな課題となっている。

 

そこで今回、従来の6分の1以下の安価で良質な関節リウマチ診療特化型エコーを開発するプロジェクトが発足した。

 

仕掛け人は、「地球上から医療空白域をなくすこと」をミッションとして活動する沖縄のベンチャー企業、レキオ・パワー・テクノロジー株式会社。

 

特許の切れた技術をもとに低価格で開発・販売する「ジェネリック医療機器」を通じて、アフリカをはじめとする発展途上国を中心に、医療システムの普及を進めている、LoveTechな企業だ。

 

経産省主催のスタートアップ企業⽀援プログラム“J-Startup企業“の選定企業でもある。

 

今回発表されたプロジェクトは具体的には、ミュージックセキュリティーズ運営の投資型クラウドファンディングサイト「セキュリテ」にて、2020年9月30日までの募集期限で総額7,000万円の「リウマチ診療を万人に届けるエコーファンド」を開始しており、低価格で良質なジェネリック医療機器の開発と、地域医療機関への普及を図るという。

https://www.securite.jp/fund/detail/5478

 

この「関節リウマチ診療特化型のエコー」は、長崎大学大学院医歯薬学総合研究科先進予防医学共同専攻/日本リウマチ学会理事である川上純教授の発案によるもので、同社と長崎大学との共同開発により進めていくという。

川上純教授

 

以下、プロジェクトページに記載されている、川上教授のコメントだ。

『私はリウマチ膠原病内科が専門です。関節リウマチはリウマチ膠原病内科医にとっては最も診療する機会が多い疾患です。早期診断と早期治療が実現できるようになり、関節リウマチの予後は大きく改善しました。関節の炎症を正確に描出する関節エコー検査は関節リウマチ診療に欠かせない存在となり、世界的に非常に重要視されています。

大学病院で使うのはハイエンドの機種です。ハイエンドの機種は多種多様な機能がありますが、高額です。これは医療現場における普及においては、足かせになっていると感じることがありました。

 

今回の開発を共同で進めているレキオ・パワー・テクノロジー株式会社さんとの出会いは、そんな事を考えていた矢先でした。産学連携で長崎大学のコーディネーターの方から紹介していただいたのが始まりです。レキオ・パワー・テクノロジー株式会社さんは長崎大学の熱帯医学・グローバルヘルス研究科との連携もされていて、河村代表の話を伺うと、すでに発展途上国などに向けた医療機器生産技術も持たれていて、国内教育向けには教材としてエコー機器を提供されているバックグラウンドもあり、これならば私たちが目指すものができるのではないかと思い、今回の共同事業をやっていくことになったのです。

 

大手医療メーカーにも打診する機会はありました。超音波のハイテクノロジー、AI、全自動システムなど多々ご相談していたなか、関節だけに特化したものに踏み込むのは難しいというのがメーカーの本音のようでした。

 

超高齢化社会が進むなか、関節リウマチの患者さんも高齢化しており、身近な医療機関で関節エコー検査を用いた診療を受けられることが重要と思われます。コストパフォーマンスの観点と使い勝手から、シンプルな機能で関節リウマチに特化した安価なエコー機器の需要は大きいと考えています。レキオ・パワー・テクノロジーさんとならそれができると確信しています。

 

すでに試作品は出来つつあります。まだ道筋はこれからの部分もありますが、まずはローンチして市場から反応を見て、より最適化するためのバージョンアップをして行きたいと思います。ファーストモデルを作ることが大事ですね。性能自体は十分に勝負できると感じています

プロダクトの価格は約100万程度を予定しており、2020年9⽉まで公募を⾏った後、1年かけて医療機器認証を経て2021年ごろに販売する⾒込みだという。

 

その際には、⽇本リウマチ学会から全国17,000件の整形外科及びリウマチ専門クリニックへ予約販売を⾏うとのこと。

 

全国の地域医療機関へ普及することで、特に⼥性に多い関節リウマチの悪化を⾷い⽌める有益なツールとなり得ることから、我が国でもリウマチを起点としたジェネリック医療機器の流通が望まれる。

 

課題感を感じた方は、ぜひ、セキュリテから出資をされてみてはいかがでしょう。

 

1口金額は52,500円(出資50,000円+取扱手数料2,500円)となっている。

 

以下、リリース内容となります。

LoveTechMedia編集部

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