記事の要点
・Psychic VR Labが、岡山市の心療内科HIKARI CLINICと共同開発した遠隔心理カウンセリング ”HIKALY”をローンチ。
・予約から決済までをオンラインで完結でき、通院する必要がない、在宅での個人向け心理カウンセリングをVRで提供。
・今後、HIKALYのVRプラットフォーム上には、ゲシュタルト療法やクリエイティブ・アーツセラピーをはじめ、箱庭療法、集団精神療法、EMDR(トラウマ治療)の展開が予定されており、また患者だけではなく心理カウンセラーも募集することで、VRによる新たな遠隔治療文化圏の創造を推進していく予定。
LoveTechポイント
精神疾患は、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病と並び「5大疾病」とされています。
今後HIKALYのような遠隔カウンセリングサービスが広がり、通院に踏み出せない人や通院が難しい人が、自宅にいながら上質なカウンセリングを受けられるようになることを期待したいと思います。
編集部コメント
株式会社Psychic VR Labが、岡山市の心療内科HIKARI CLINICと共同開発した遠隔心理カウンセリング ”HIKALY”をローンチした。
”HIKALY”は、予約から決済までをオンラインで完結でき、通院する必要がない、在宅での個人向け心理カウンセリングをVRで提供するサービス。
開発に携わったPsychic VR Labは、「人類の超能力を解放する。」をミッションとし、ファッション/アート/カルチャー/音楽などライフスタイルに特化したXR(VR:仮想現実・ AR:拡張現実・ MR:複合現実の総称)制作ツールの提供と、配信プラットフォーム「STYLY」事業を展開している。
共同開発者のHIKARI CLINICは、精神医療とアート/カルチャーの接点を探求しているクリックであり、日本で唯一「アイソレーションタンク」を併設する心療内科である。
HIKALYではVR上でカウンセリングを行うためのプラットフォームとして、前述のSTYLYを採用。心の内面にひろがる空間をVRで表現。相談者とカウンセラーだけの安心できる空間で、心の赴くままに相談することができる。
ZOOMなどを用いた遠隔診療は定着しつつあるが、HIKALYでは、VRをさらに奥行きのある「心の空間」としてデザインし、現実世界でのカウンセリングと遜色のないカウンセリングが体験できる。
また、ひきこもりや不安障害など、外出や通院が難しいケースでも、自宅にいながら高いクオリティの心理・医療サービスを提供することも可能だ。
利用方法はシンプルで、まず事前にユーザー登録をし、完了後にオンライン診療アプリ「CLINICS」からカウンセリングを予約。
カウンセリング当日は、CLINICアプリからの呼び出しによりカウンセリングを開始。動画チャット画面でカウンセラーと対話しながら、指示に従ってHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を装着し、指定のカウンセリングルームに入室ができる。
HMD自体はレンタルすることもでき、通常のビデオチャットによるカウンセリングも選ぶことができる。
カウンセリングの概要は下記の通り。
・カウンセリング技法
来談者中心療法、精神分析的療法、認知行動療法
ACT(アクセプタント・コミットメント・セラピー)など。
・料金
面接時間:45分(基本)
料金:10,000円(税別)
カウンセリングは自費診療になります。
健康保険の適応にはなりません。
実際に利用したユーザーからは、以下の声が寄せられており、バーチャルならではの安心空間の創出に成功しているようだ。
「実際の相談者からは、どこか遠くのような、だけど心の奥底のような、自分にとって大切に思える場所が、一つ加わったような感覚」
「パニック障害があり外出が難しい私が、カウンセリングルームに定期的に通えるようになりました。人生の可能性が一つ増えたよう」
今後、HIKALYのVRプラットフォーム上には、ゲシュタルト療法やクリエイティブ・アーツセラピーをはじめ、箱庭療法、集団精神療法、EMDR(トラウマ治療)の展開が予定されており、また患者だけではなく心理カウンセラーも募集することで、VRによる新たな遠隔治療文化圏の創造を推進していくという。
精神疾患は、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病と並び「5大疾病」とされている。
今後HIKALYのような遠隔カウンセリングサービスが広がり、通院に踏み出せない人や通院が難しい人が、自宅にいながら上質なカウンセリングを受けられるようになることを期待したい。