LoveTech Media編集部コメント
ケーブルテレビ大手のジュピターテレコム(以下、J:COM)が、家庭のテレビを活用した遠隔医療の実証実験を行うという。
遠隔医療と聞くと、スマートフォンやタブレット、パソコン端末を通じた診断をイメージされるだろう。
今回は、より普段の生活に慣れ親しんだテレビデバイスを活用しての実証実験ということで、ケーブルテレビのインフラを使用した国内で初めての実証実験となる。
J:COMが開発する遠隔医療システム(オンライン診療アプリ)と、国内主要オンライン診療サービスであるインテグリティ・ヘルスケア社「YaDoc (ヤ―ドック)」とMICIN社「curon(クロン)」をシステム連携させた上で、慢性疾患を抱える60歳以上の患者を対象に、自宅テレビ画面上でのビデオ通話による診察や服薬指導、医療機関の予約や問診などを行う。
また、J:COMスタッフが患者宅を訪問し、機器設置や初期設定、操作説明といったサポートも継続的に実施するという。
今回の実証実験エリアは、福岡市、東京都足立区、葛飾区、練馬区の4都市。
それぞれ2つの期間に分かれて行われる。
2019年9月〜同年10月にかけては福岡市にて「YaDoc」を活用してのオンライン診療と遠隔服薬指導が、2019年10月〜2020年1月にかけては都内3区にて「curon」を活用してのオンライン診療が、それぞれ行われる予定だ。
J:COMケーブルテレビには約551万世帯が加入しており、その強力なインフラを医療領域で活用できる可能性は、非常に頼もしい。
オンライン診療や健康相談、バイタルデータ管理などを含む総合ヘルスケアサービスの提供を検討し、2021年度の商用化を目指すという。
高齢者のITリテラシーの底上げが最小限で済む可能性のある遠隔医療基盤として、今回の実証実験結果に期待したい。
以下、リリース内容となります。