丸紅×ムスカ、SDGsを志向した社会の実現に向け戦略的パートナーシップを締結

社会課題

LoveTech Media編集部コメント

大きな提携ニュースが飛び込んできた。

 

45年1,100世代に及ぶ選別交配を重ねたサラブレッドなイエバエの幼虫によって、生ゴミや畜産糞尿などの有機廃棄物を1週間で全て肥料と飼料に変える昆虫テクノロジーを提供する株式会社ムスカが、大手総合商社の丸紅株式会社と戦略的パートナーシップを締結したのだ。

 

Love Tech Mediaでは昨年末にムスカの宮崎ラボに伺い、同社のこれまでの取り組みから今後の未来までを伺ってきた。その際に2019年以降のビジョンを伺っており、「大手商社との提携」というお話も出ていた中で、早速発表された形だ。

 

当メディアではこれまで幾度となく同社の活躍を発信してきたのでご説明は不要かもしれないが、同社が長年に渡って選別交配してきたイエバエは、元々は旧ソ連が1960年から1970年にかけて米国と宇宙開発競争を繰り広げる中、宇宙船内で完結するバイオマス・リサイクルに適した生物技術として採用されたものだ。

 

その種を、ソ連崩壊後に日本人が買い付け、宮崎のラボで地道に選別交配が続けられていったというわけだ。

 

このイエバエ、何がすごいかというと、生ゴミや畜産糞尿、食料残渣といった有機廃棄物を、1週間足らずで100%飼料と肥料に変える力をもつ。

 

これら有機廃棄物の処理には通常、コストがかかるが、ムスカの場合は逆に有料で引き取ることになる。故に一般的なコストセンターが、ムスカだとプロフィットセンターになるという画期的なビジネスモデルだ。

 

直近では、このイエバエの幼虫による有機廃棄物処理工程を完全に自動化した「幼虫プラント」を建設し、このプラントを中心とする流通をパッケージ化して、ファイナンスリース提供する予定だという。

 

具体的には、自治体や組合、畜産事業者といった様々なオーナーの注文を受けてプラントを建設し、有機廃棄物処理依頼者から畜産糞尿や食品残渣などの有機廃棄物の処理依頼を受ける。届いた有機廃棄物が、プラント内のMUSCAシステムを通じて飼料と肥料に生成され、それぞれ飼料商社と肥料商社に出荷という流れになる。

 

そしてここに、丸紅が長年の穀物トレードを通じて築いた世界中の一次産業生産者(畜産、穀物等)へのネットワークを融合させることで、有機廃棄物の処理に悩む生産者、自治体、食品加工業者、食品小売業者などに、環境負荷と事業性を同時に改善し得るソリューションの提供が加速されるというわけだ。

 

まさに、持続可能な開発目標(SDGs)を志向する2社による強力な戦略的パートナーシップである。

 

ムスカは、全ての産業の前提にある飼料や肥料という大きな市場を「0.5次産業」と定義し、この領域における世界で最初の昆虫メジャーになろうとしている。

 

イエバエを使ったシステムはそのための最初の事業にすぎず、今後は米NASDAQなどの海外上場も狙っているという。

そのための大型パイロットプラント着工に向けても、着々と話が進んでいるとのこと。

 

2019年は昆虫ビジネス元年と注目されているが、その旗手は、間違いなくムスカになるだろう。

 

以下、リリース内容となります。

丸紅株式会社(以下、「丸紅」)は、株式会社ムスカ(以下、「ムスカ」)と、国連が2015年に採択した「持続可能な開発目標(SDGs)」を志向した社会、ビジネスの実現を目指し、戦略的パートナーシップを締結しました。

ムスカは、選別交配を重ねたイエバエの幼虫を用いて家畜排泄物や食料残渣等の有機廃棄物を分解し、その分解過程で有機肥料や蛋白原料等を生成する循環型バイオマスリサイクル技術を有しています。ムスカと丸紅は、ムスカの保有する技術と、丸紅の長年の穀物トレードを通じて築いた世界中の一次産業生産者(畜産、穀物等)へのネットワークを融合させ、有機廃棄物の処理に悩む生産者、自治体、食品加工業者、食品小売業者などに、環境負荷と事業性を同時に改善し得るソリューションを提供することで、SDGs推進に貢献していきます。

丸紅は今後も、ムスカのような社会課題に向き合い先進的な取組みをしているスタートアップとの連携を加速させ、穀物原料供給から食品製品販売のサプライチェーン各段階において、持続可能な社会の実現に貢献できるビジネスを構築していきます。

【ムスカ概要】
会社名 株式会社ムスカ
本社所在地 福岡県福岡市
設立 2016年
代表者 代表取締役 会長    串間充崇
代表取締役 暫定CEO 流郷綾乃
資本金及び資本金準備金等 4,501万円(2018年12月末)
ホームページ https://musca.info/

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