スマートトラップ開発のhuntech、ジビエのトレーサビリティシステム「ジビエクラウド」提供開始

社会課題

LoveTech Media編集部コメント

近年、我が国では新たな食材として”ジビエ”が注目されている。

 

ジビエとは狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉を意味する言葉(フランス語)で、ヨーロッパでは貴族の伝統料理として古くから発展してきた食文化である。

 

鹿、イノシシ、鴨、山鳩、アナグマ。

「ジビエ 料理」などで検索すると、様々な料理レシピをチェックすることができるだろう。

 

このジビエ、2018年の日本政策金融公庫の「消費者動向調査」によると、認知自体は全体の6割に上る一方で、食べたことがある人は3割にとどまっている。さらに、2018年9月以降の豚コレラの流行により、ジビエ消費の落ち込みが報じられており、品質の向上と信頼性の担保が喫緊の課題となっている

 

そもそもジビエが注目された社会背景として、近年の野生鳥獣による農作物への深刻な被害がある。

それに伴い、イノシシ・シカの捕獲頭数が大幅に増加しているが、そのうちジビエとして食肉転用された割合は2016年度でわずか7%に留まっているという。

 

このようなジビエ事情から、狩猟関連機器・サービスの企画・開発・販売を行うhuntechは、ジビエ流通の安全性の向上と透明性の確保を目指して、ハンターや処理加工施設が、簡単に捕獲から加工情報の登録・管理ができるトレーサビリティシステム「ジビエクラウド」をリリースした。

 

ジビエを取り扱う食肉処理施設向けのクラウドサービスであり、農林水産省の定める「国産ジビエ認証制度」に準拠し、個体ごとの捕獲・加工情報の登録、製品ラベルに表示するためのQRコードの作成が可能だ。

 

そして最大の特徴は、同社が別で開発する「スマートトラップ」と連携している点。

 

獲物がかかると即通知、見回りの労力を軽減してくれるこのスマートトラップと自動連携することで、獲物の捕獲場所・捕獲日時や、性別・年齢などの個体情報、重量・解体日時・加工者などの加工情報を登録することができ、また通知後に即回収・処理することで高品質なジビエを安定的に調達することが可能になる。

 

さらに、捕獲~加工のプロセスが可視化されることで消費者からの信頼が上がり、捕獲場所まで保証されることで地域のブランディングに繋がるだけでなく、地域の一次資源の有効な活用と自律的・持続的な獣害対策も可能だ。

 

2019年末までに、40の処理場への納品を目指すという。

 

また、加工したジビエをレストラン・一般消費者に販売するためのプラットフォームの整備を進めるとともに、都内のレストランとの連携により、ジビエや一次資源を活用した地域ブランディングの支援事業を拡大していく予定だ。まずは、2019年度中に都内のレストランと連携したジビエイベントの開催や、ジビエクラウドに対して消費者・レストラン向けの情報配信・販売機能の追加を予定している。

 

現状の流通状況からして、ジビエはまだまだ未利用資源と言って良いだろう。

 

あなたの地元のスーパーに、良質なジビエ肉が並ぶ日も近いかもしれない。

 

以下、リリース内容となります。

リリース概要

狩猟関連機器・サービスの企画・開発・販売を行う株式会社huntech(本社:東京都目黒区、代表取締役:川崎亘、読み:ハンテック)は、2019年5月7日に、安全なジビエの流通管理を実現するトレーサビリティシステム「ジビエクラウド」の提供を開始いたします。本サービスは、ジビエを取り扱う食肉処理施設向けのクラウドサービスで、農林水産省の定める「国産ジビエ認証制度」(参考資料1)に準拠した形で、個体ごとの捕獲・加工情報の登録、製品ラベルに表示するためのQRコードの作成が可能です。登録した情報を開示することで、安全性を重視する消費者に信頼性の高いジビエを安定して供給することが可能になります。huntechでは、野生鳥獣被害が深刻な自治体等を中心に本サービスの導入を進め、2019年末までに、40の処理場への納品を目指します。

発売の背景

近年、野生鳥獣による農作物への深刻な被害を背景に、イノシシ・シカの捕獲頭数が大幅に増加する一方、そのうちジビエとして食肉転用された割合は2016年度でわずか7%にとどまります。農林水産省は2017年5月、捕獲鳥獣を地域資源として活用するため、ジビエ利用量を19年度に倍増させる目標を発表しました。2018年3月には、捕獲・搬送・処理加工・販売がつながったジビエ利用モデル地区を全国から17地区選定し、鳥害対策交付金を活用して他地域に広げる取り組みを実施するとともに、2018年5月には、より安全なジビエの提供を目的に、厚生労働省が定めた衛生管理の基準や食肉としての流通規格を順守している処理加工施設を認定する「国産ジビエ認証制度」を制定しました。(参考資料2)

一方で、2018年の日本政策金融公庫の「消費者動向調査」(参考資料3)によると、ジビエの認知は全体の6割に上る一方で、食べたことがある人は3割にとどまります。さらに、2018年9月以降の豚コレラの流行により、ジビエ消費の落ち込みが報じられており、品質の向上と信頼性の担保は依然として喫緊の課題です。

また、2015年の関東農政局による「獣肉加工処理施設の現況調査アンケート」(参考資料4)では、独立予算で継続可能な処理加工施設は46%にとどまっており、持続可能な獣害対策を実現するには、安定的な稼働と安全性・地域色によるブランディングが必要と考えられます。

これに対し、huntechは、ジビエ流通の安全性の工場と透明性の確保を目指し、ハンターや処理加工施設が簡単に捕獲から加工情報の登録・管理が可能なトレーサビリティシステム「ジビエクラウド」を開発しました。

機能概要

・個体ごとの捕獲・加工情報の登録

獲物の捕獲場所・捕獲日時や、性別・年齢などの個体情報、重量・解体日時・加工者などの加工情報を登録することが可能です。スマートトラップを利用している場合は、捕獲情報はスマートトラップから自動連携されます。

・QRコードを用いた消費者向けの情報配信

製品ラベルに表示するためのQRコードを作成し、一般的な汎用シールプリンターで簡単に印刷し、商品に貼り付けることができます。消費者は、QRコードを読み取ることで、手軽に個体情報を確認することが可能です。

「ジビエクラウド」の特徴

1. 捕獲情報と自動連携し、肉の品質・価値向上

ジビエにおいて、捕獲後のプロセスは品質に大きな影響がありますが、スマートトラップとの連携を活用し、通知後に即回収・処理することで高品質なジビエを安定的に調達することが可能になります。さらに、捕獲~加工のプロセスが可視化されることで消費者からの信頼が上がり、捕獲場所まで保証されることで地域のブランディングに繋がるだけでなく、地域の一次資源の有効な活用と自律的・持続的な獣害対策も可能です。huntechでは、19年度中に都内のレストランと連携したジビエイベントの開催や、ジビエクラウドに対して消費者・レストラン向けの情報配信・販売機能の追加を予定しています。

2. 簡単に導入・操作が可能で現場スタッフへの負荷が小さい

画面や操作方法がシンプルなので、スマートフォンやPCの操作に慣れていない人でも簡単に導入することができます。また、専用アプリやシステムのインストールが不要でWebブラウザから利用可能なため、パソコン・携帯電話・タブレットなどの環境を問わずに利用可能です。また、スマートトラップの捕獲データを自動で連携することから個体情報の登録の手間がかかりません。QRコードは専用の出力機を必要とせず、家庭用のシールプリンターで印刷が可能な上に、「国際ジビエ認証制度」で必要な書類の作成も容易です。

3. 行政とのデータ連携が容易

現在、獣害対策の各施策について、データがアナログで管理しにくいことは大きな問題になっています。ジビエクラウドでは、ユーザーの権限管理が容易なため、行政が一括購入したり、購入した加工処理施設が閲覧権限を行政担当者に付与することで、リアルタイムでのデータの共有が可能です。デジタルデータを共に活用することで、捕獲事業者・加工処理施設・行政が一丸となった施策の実行が可能となります。

製品概要

・製品名:「ジビエクラウド」
・発売日:2019年5月7日
・初期費用:50,000円/処理施設(税抜)
・月額費用:4,000円/処理施設(税抜)
※ 処理施設内のアカウント数には制限なし

今後の展開

huntechでは、野生鳥獣被害が深刻な自治体等を中心に本サービスの導入を進め、2019年末までに、40の処理場への納品を目指します。また、加工したジビエをレストラン・一般消費者に販売するためのプラットフォームの整備を進めるとともに、都内のレストランとの連携により、ジビエや一次資源を活用した地域ブランディングの支援事業を拡大します。

「スマートトラップ」について

「スマートトラップ」は、市販の罠に設置することで野生鳥獣の捕獲をリアルタイムで管理者に通知し捕獲情報を独自のデータベースに記録ができるIoT機器です。
製品ページ: https://huntech.jp/product/

参考資料

1. 農林水産省:「国産ジビエ認証制度」の制定について(平成30年)
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/tyozyu/180518.html

2. 農林水産省:捕獲鳥獣のジビエ利用を巡る最近の状況(平成30年10月)
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/yaseidobutu/pdf/shiryo2403-3.pdf

3. 日本政策金融公庫:平成29年度下半期消費者動向調査
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/topics_180322a.pdf 

4. 関東農政局:獣肉加工処理施設の現況調査アンケート
http://www.maff.go.jp/kanto/seisan/nousan/chojyu/pdf/kakousyori.pdf

会社概要

会社名:  株式会社 huntech
設立:   2017年9月26日
資本金:  210万円
代表者:  代表取締役 川﨑 亘(かわさき わたる)
所在地:  東京都目黒区目黒本町5-7-11 三幸ビル401号
事業内容: 狩猟関連機器・サービスの企画・開発・販売
ウェブサイト: http://huntech.jp/

株式会社huntechは、テクノロジー活用による地方創生を目指し、野生鳥獣の捕獲・流通プロセスの改革による、一次産業の強化と地域資源の有効活用を推進します。

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