オランダ発・代替肉バーガーブランドが日本上陸。8/26「The Vegetarian Butcher」が池袋にオープン

食/地域/環境

記事の要点

・2020年8月26日(水)に、東京・池袋にPBMハンバーガーショップ「The Vegetarian Butcher」がグランドオープン予定。

 

・同店舗で提供される商品はすべてPBM(Plant Based Meat、植物を主原料にする代替肉)を使用しており、店内にはPBM専門の肉屋も併設。来店客は好みのPBMをグラム単位で必要な分だけ購入しながら、PBMとマリアージュさせたウェルカムワインをいつでも無償で飲める。

 

・店内には、来店客の食べ残しを積極的に持ち帰るよう推奨するTO GO(持ち帰り)や、フードシェアリングフリッジ(冷蔵庫)を設置。中にはレストランの余った商品や食材が入っており、無料で持ち帰ることができる。

LoveTechポイント

食肉による地球環境への負荷低減、動物愛護、コロナ禍による生活習慣病や免疫への意識の高まりなどの社会的背景もあり、PBMを含む「代替肉」への注目度が世界的に高まっています。

「The Vegetarian Butcher」は、PBMバーガーというアイコニックな商品の販売だけでなく、PBM専門の肉屋やフードシェアリングなど新たなトレンドを生み出す拠点となり得る点が、LoveTechだと感じます。

編集部コメント

2020年8月26日(水)に東京・池袋にハンバーガーショップ「The Vegetarian Butcher」がグランドオープンする。

 

ただのバーガーショップではない。

 

日本で初めて出店する、海外発のPBM(Plant Based Meat)ブランドだという。

 

「PBMって何?」と思う読者の方もいるだろう。欧米では市場開拓が進んで久しいが、国内ではまだまだ発展途上の領域である。

 

PBMとは、植物を主原料とする代替肉のこと。PBMをご存知でなくとも、ベジミートやフェイクミートなどと聞けば、お分かりの方も多いのではないだろうか。

 

そもそもだが、食肉文化というは様々な社会的課題を抱えている。

 

従来型の畜産業や漁業は多大なる環境破壊や薬剤大量投与を前提としており、肉を生産~輸送~消費する過程で、膨大な量の土地や飼料、水などの自然資源を消費する。また、その過程で放出される温室効果ガスも大きな問題であり、動物愛護の観点と併せて批判の声は大きい。

 

さらに最近では、コロナ禍の影響で健康維持の観点でも課題視されることが増えてきていることから、ヴィーガン文化等と併せて、PBMや培養肉、昆虫食(※)などの良質なタンパク質を摂取できる食習慣が注目を集めている。市場も、ジワジワと拡大している印象だ。

※間接昆虫食含む「昆虫食文化」について、当編集部でもこれまで様々な取材記事を掲載しているのでご関心ある方は是非ご覧いただきたい(記事一覧はこちら

 

「The Vegetarian Butcher」は、2011年にオランダで設立されたPBMのスタートアップベンチャーが発祥のブランド。2018年12月に英蘭ユニリーバが、市場の拡大を見越して同社を買収したことで注目された経緯がある。

 

その後2019年には、ご存知のバーガーチェーン「Burger King」とのコラボを実施して、ヨーロッパ25ヵ国で「REBEL WAPPER」の発売をスタート。現在は世界30ヵ国15,000店舗で販売されており、今、ヨーロッパで最も勢いのあるPBMブランドと言えるだろう。

 

店舗の運営会社である株式会社ベジタリアンブッチャージャパンは、同ブランドの日本国内における専売契約を締結しているというわけだ。

 

今回オープンする「The Vegetarian Butcher」で出されるお肉は、全て同ブランドのPBMを使用しており、店内にはPBM専門の肉屋も併設されている。肉屋は、一般的なイメージのそれとは異なり、クリーンで近未来的なデザインで構成。来店客は好みのPBMをグラム単位で必要な分だけ購入しながら、PBMとマリアージュさせたウェルカムワインをいつでも無償で飲めるというから、ワイン好きにはたまらないだろう。

また同店では、フードロスの削減にも積極的に取り組んでいる。

 

具体的には、来店客の食べ残しを積極的に持ち帰るよう推奨するTO GO(持ち帰り)や、フードシェアリングフリッジ(冷蔵庫)を設置。中にはレストランの余った商品や食材が入っており、無料で持ち帰ることができるという。その他にも、プラスチック製品を不使用としたり、売り上げの一部を日本ユニセフ協会に寄付するなど、サステナブルな取り組みを徹底している。

 

まさに、「未来型」のハンバーガーショップというわけだ

 

日本で、代替肉はどこまで普及するか。今年5月にはモスバーガーが原材料に動物由来のものを使わない「グリーンバーガー」を、7月にはローソンが大豆ミートを使ったハンバーガーや唐揚げを販売開始している。10月には、フレッシュネスバーガーが、大豆由来の植物肉原料を開発するスタートアップDAIZと組み、植物肉のバーガーを販売開始予定と発表するなど、国内でも話題が尽きない。


「The Vegetarian Butcher」の包括的な取り組みは、食肉回避への新たな呼び水となるか、注目していきたい

 

以下、リリース内容となります。

百谷伶奈

LoveTech Mediaライター。大企業~スタートアップの広報責任者まで、広報歴10年超。自身が妊娠・出産で苦労をしたこともあり、妊娠・出産・子育て領域...

プロフィール

ピックアップ記事

関連記事一覧