VRで認知症を疑似体験 坂戸市初の認知症研修実施報告

福祉

LoveTech Media編集部コメント

徘徊問題など様々な社会問題の引き金となっている認知症。

 

その認知症を体験できるVRコンテンツを、日本高齢者アタッチメント協会が提供している。

 

コンテンツでは、映像を360度頭を動かして認知症で見られる『体験される障害』を体験可能。「頼んだことができなくなる」「生活上のことがわからなくなる」など、代表的な認知症の状態ごとに体験することができるそうだ。

 

今回は供から大人まで共生をテーマとした施設の運営を行う民間福祉施設 元気な亀さんが、埼玉県坂戸市で初めて、このVRコンテンツを使った研修を実施した。

 

認知症を正しく理解しているのと理解していないのでは、生活や人生が大きく変わってくる。「認知症」や関わり方を理解すれば、回避できるトラブルは少なくない。

 

受けた人に「本当に目からウロコが落ちました」と言われるこのセミナー。

 

ぜひ、あなたもご体験して見てはいかがだろう。

 

以下、リリース内容となります。

介護保険にとらわれず、子供から大人まで共生をテーマとした施設の運営を行う民間福祉施設 元気な亀さん(所在地:埼玉県坂戸市、代表:瀧本 信吉)は、埼玉県坂戸市で初めて日本高齢者アタッチメント協会が提供するVR認知症体験セミナーにて職員研修を実施いたしました。

実施概要

日時:平成30年8月17日 13:00~15:30

場所:元気な亀さん(埼玉県坂戸市小山83-1)

主催:元気な亀さん

協力:日本高齢者アタッチメント協会

VR認知症体験セミナーとは

認知症の状態を体験するVRコンテンツを作成し、ヘッドセットとスマートフォンを使ってご覧いただきます。本コンテンツでは、映像は360度頭を動かして認知症で見られる『体験される障害』を体験可能。「頼んだことができなくなる」「生活上のことがわからなくなる」など、代表的な認知症の状態ごとに3つのエピソードを用意しました。

例えば、「頼んだことができなくなる」では、自身が79歳の架空の人物となり、ソファーに座っていると娘に用事を頼まれます。しかし、物事を理解できない状態になってしまい、自分のいらだちと娘のいらだちを体験していただきます。

日本高齢者アタッチメント協会代表 林は、2015年に本コンテンツを制作しました。もともとあった講座に加え、VRにて実写版を作成し、一般から介護職、専門職向けのセミナーで公開しています。

認知症による『体験される障害』(認知機能障害)は周囲から見えづらく、他人からは理解されにくい。そこで、本コンテンツで認知症への理解を深めることを目的としています。

そしてVRにて認知症による記憶障害や認識の変化を体験することで、主体的に(好奇心を持って、認知症や認知症介護を学ぶ、また自ら良好な関係性の構築方法について思考、判断、表現する)学んでいただけます。その理解のためにVRという手段を使っています。

講座で認知症について学び、映像では認知症の人、介護者が登場し、やり取りを行うVRを見ます。第三者の視点(対話的な視点)からも、認知症の人との適切なコミュニケーションを学ぶことができます。つまり、このような認知症の人との日常生活にありがちな細かいシチュエーションをVRに取り入れ、認知症を理解しその先にある「認知症の人とのコミュニケーションをどうしたらいいのだろうか」と言うところまでを主体的・対話的に学ぶことを目的としています。

※目からウロコの認知症セミナー+VR認知症体験セミナー

http://ninchishoucare.jp/wp/vr-seminar/

VR認知症体験認知症セミナーを研修に取り入れる意義

2012年に462万人だった認知症の人は、2025年には1.5倍の700万人になると推定され、65歳以上の5人に1人が認知症になると言われています(内閣府発表による※)。しかし、認知症による認知機能障害は周囲から見えづらく、他人からはなかなか理解できません。

今後認知症の人が増加していく中、施設や介護職員が担う役割は、自身で介護を提供するだけにとどまらず、在宅での介護や、認知症があっても住みやすい地域づくりのための拠点になる必要があります。介護職員が認知症を疑似体験し、認知症の理解を深め、偏見を減らすための活動ができるようになることは、これからの社会において、必要であると考えております。

※参考資料

http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/html/gaiyou/s1_2_3.html

研修を導入しての印象

今回のVR研修を通して、認知症の人とのコミュニケーションの取り方を自ら学びシェアしていました。

一方的な研修では、わかっているようでも実際のコミュニケーションに活かされないことも多いですが、自分で気づくことで、実際のコミュニケーションに活かせるようになると感じます。

また、その日ちょうどご利用者様が自分の息子を見て「弟が来た」と言ったそうですが、それを研修内容と結び付け学ぶことができていました。

人間関係の見当識障害は知っていたはずですが、自分の経験として認知症の状態が理解できたのだと感じます。

経験することで、記憶に残り、さらに良い介護を提供してもらえたらと考えています。

また自分の言葉で表現できるようになることで、ご利用者様の家族にも、認知症について伝えていけるようになると考えています。

そして、それぞれの学びを共有でき、自分以外の人の考えや気づきを知れたこともとてもよかったと思います。

職場の性質上、一回で全員の研修を行うのは難しいですが、今後もVRなどを取り入れて、職員と、ご利用者様のQOLが向上する研修を取り入れていこうと思います。

研修を受けた介護職員の声

介護する側は正しいことを言うかどうかよりも、歩み寄ろうとする態度が伝わるかどうかが大切かもしれないと感じました。

母と同居していますが、時々(VRに登場する)花子になってしまっているかも…と感じました。仕事中も、もしかしたら花子になってるかも…?!

お互いに笑顔になれるような接し方ができればと、あらためて思いました。

Tさま

介護をする上で、常に言葉がけを心がけていますが、VRを見てからは、認知症の人にはもっともっと丁寧にわかりやすい言葉がけをしようと思います。

忘れてしまうことや不安を抱えることは恐怖だと思うので。

介護する側がイライラしている口調だと、相手もイライラする口調になることを再認識しました。

Oさま

介護する側の物言いは大事だなと思いました。普通に言っているつもりでもキツい言い方に聞こえたり、わからないのにガンガン言われるのは辛いことですね。

一つ一つの言葉を丁寧に、と思いました。

Iさま

認知症になると、思っていた以上に物事がわからなくなっていることがわかった。セミナーを受けて認知症の方の気持ちがわかった。

介護者が怒っていても、認知症の人本人には「なぜ怒られているかがわからない」から怒っても仕方ない。怒ることは悪影響でしかないと思った。

「思い出して」とか「考えればわかる」という言葉がけも意味がない事と学んだ。やってはいけないことをVRを通して学んだ。

Yさま

民間福祉施設 元気な亀さんについて

「収容・隔離・管理・拘束を否定し、大家族的雰囲気の下、個々人の意志を尊重し、より人間的生き方を追求しながら、思いやりの精神でそれを実践し、社会に貢献する」を基本理念とした幼児からお年寄りまでのふれあい家族 民間福祉施設です。年齢も障害の有無も関係なく、家族で笑ったり泣いたり食べたり遊んだり、そんな普通の生活を過ごせることが大事です。ご利用いただくみなさまに家族として過ごしていただけるよう私たちは務めています。それこそが福祉であると考えてサービスを提供しています。

その取り組みは新聞やテレビなどのメディアで何度も取り上げられ、3本の映画にもなりました。

http://genkinakamesan.sakura.ne.jp/index.html

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