アナフィラキシーやエピペン等への正しい理解を促進。製薬会社が「マイエピ」アプリをリリース

医療/福祉

記事の要点

・「エピペン」(アナフィラキシー補助治療剤であるアドレナリン自己注射製剤)を提供するグローバル医薬品企業・マイランの日本法人は、アレルギーやアナフィラキシーの理解を深めるためのスマホアプリ「マイエピ」を開発し、提供を開始。

 

・アレルギーやアナフィラキシーに関する医学的に正しい情報を提供する「情報メディア」として機能するほか、エピペンの適正使用を促進する国内初のアプリとして、エピペンを処方された患者やそのご家族、使用する可能性のある教職員・保育士・救急救命士に限定した機能なども提供。

 

・医学的な正確性を担保するため、アレルギー専門医である国立病院機構相模原病院の佐藤さくら先生によって監修。

LoveTechポイント

本人のみならず家族や周囲の方々含めた、「アナフィラキシー・リテラシー」向上のための機能を提供している点が、LoveTechだと感じます。

起こったらできるだけ早く適切な処置や治療をしないと、生命に危険が生じる可能性があるからこそ、処方薬のオペレーション含めた正しい知識が不可欠となります。

編集部コメント

アナフィラキシー。

 

体内にアレルゲン等が侵入することで、2つ以上の臓器に全身性のアレルギー症状が出て、生命に危機を与えうる過敏反応のことを示す言葉だ。

 

蜂に刺されることで、アナフィラキシーショック(※)が発症する、という事例ベースに認知している方も多いのではないだろうか。

 

もちろん蜂だけに留まらず、アナフィラキシーはアレルギー原因物質(アレルゲン)の誤飲・誤食などによっても引き起こされ、年間50~70名前後の方が亡くなっている。

 

このアナフィラキシー、極めて短時間で急激に症状が現れるので、発症後は迅速に対処する必要がある。故に、その発現危険性が高い人には、アドレナリン自己注射製剤である「エピペン」の処方が考慮される。

 

だが処方されたとしても、そもそも投与すべきかどうかを適切に判断できなかったり、手技に不安を感じて投与を躊躇するケースがあるという。また、その使用期限が切れても、医療機関で再処方を受けずに期限切れの薬剤をそのまま所有している例も見られるという。

 

このような背景のもと、「エピペン」を提供するグローバル医薬品企業・マイランの日本法人は、アレルギーやアナフィラキシーの理解を深めるためのスマホアプリ「マイエピ」を開発し、提供を開始した。

 

マイエピは、アレルギーやアナフィラキシーに関する医学的に正しい情報を提供する「情報メディア」として機能するほか、エピペンの適正使用を促進する国内初のアプリとして、エピペンを処方された患者やそのご家族、使用する可能性のある教職員・保育士・救急救命士に限定した機能なども提供している。

▼すべての人が使用できる機能

  • ノート機能:症状や食事などの写真を保存し、日々の症状や検査結果を記録できる。
  • ライブラリー機能:アレルギーのしくみやアナフィラキシーになったときの対処法など正しい情報が得られる。
  • Q&A:アレルギーの原因や症状、治療などに関する疑問に答えてくれる。

 

▼エピペンを処方された患者さまやご家族に限定した機能

  • エピペン交換リマインド機能:製造番号、使用期限の画像を読み込み、「重要なお知らせ通知プログラム」に登録すると、使用期限が切れる約1ヵ月前にお知らせを受け取ることができる。
  • エピペン携帯し忘れ防止アラーム:エピペン携帯のリマインダーとしてアラームを設定することができる。

 

▼エピペンを処方された患者さまやご家族、使用する可能性のある教職員・保育士・救急救命士に限定した機能

  • ナビゲーション機能:アナフィラキシー発症時に、症状を確認しながらエピペンの投与手順、投与後に取るべき対応について動画と音声でナビゲーションする。その他、エピペンの使い方や注意事項をまとめた動画・資材も閲覧できる。

 

ちなみにこのマイエピは、医学的な正確性を担保するため、アレルギー専門医である国立病院機構相模原病院の佐藤さくら先生によって監修されている。

 

身近に食物・蜂毒アレルギーの患者さんやその家族がいる方は、新しくリリースされた「マイエピ」を使ってみてはいかがでしょう。

 

有事の際の役に立つだろう。

 

以下、リリース内容となります。

LoveTechMedia編集部

「”愛”に寄りテクノロジー」という切り口で、社会課題を中心に、人々をエンパワメントするようなサービスやプロダクトを発信しています。

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