記事の要点
・東京理科大学発のベンチャー企業・イノフィスが提供する「マッスルスーツEvery」が、国際規格ISO 13482に基づく認証を取得したことを発表。第三者認証機関であるJQA(一般財団法人日本品質保証機構)が認証することで、国際規格による安全要求を満たしていることを客観的に証明。
・マッスルスーツとは、東京理科大学工学部 小林宏教授が開発した装着型作業支援ロボット。身体に負担のかかる作業をする際の動作をアシストし、「作業負担を軽減」させるとともに、「腰痛予防」に貢献してくれるもの。その最大の特徴は、アクチュエーターに“空気”を駆動源とする「人工筋肉」(McKibben 型人工筋肉)を使用していること。
・「マッスルスーツEvery」は、重量は3.8kgでマッスルスーツ最軽量を実現したもの。価格も、個人での購入が可能な136,000円と、圧倒的なコスパが人気となっている製品。
LoveTechポイント
介護・製造・物流・建設・農業などの作業現場や、家庭内の介護など、AI時代においても身体に負担のかかる作業は当面なくならないでしょう。
電力を一切使わない、エコで安全なアシストスーツで労働負担を軽減してくれる点が、非常にLoveTechだと感じます。
編集部コメント
東京理科大学発のベンチャー企業・イノフィスが提供する「マッスルスーツEvery」が、国際規格ISO 13482に基づく認証を取得したことを発表した。
マッスルスーツとは、東京理科大学工学部 小林宏(こばやし ひろし)教授が開発した装着型作業支援ロボット(以下、アシストスーツ)。人や重い物を持ち上げたり、中腰姿勢を続けるといった、身体に負担のかかる作業をする際の動作をアシストし、「作業負担を軽減」させるとともに、「腰痛予防」に貢献してくれるものだ。
その最大の特徴は、アクチュエーターに“空気”を駆動源とする「人工筋肉」(McKibben 型人工筋肉)を使用していること。そう、電力を使わないアシストスーツなのである。
これによって、なめらかで自然な動きでありながら、最大で25.5kg重という強い補助力を発揮するという。
2014年に初期モデルの販売を開始し、2020年1月末時点で累計出荷台数が7,000台を超えている。
これまで「マッスルスーツEvery」「マッスルスーツPower」「マッスルスーツ」「マッスルスーツEdge」の4種類を展開しているが、中でも2019年11月より発売開始した「マッスルスーツEvery」は、重量は3.8kgでマッスルスーツ最軽量を実現。
価格も、個人での購入が可能な136,000円と、圧倒的なコスパが人気となっている(既存モデルの「マッスルスーツEdge」は498,000円)(いずれも税抜価格)。
今回、マッスルスーツEveryが認証を取得したISO 13482(Robots and robotics device – Safety requirements for personal care robots)は、2014年に国際標準化機構(ISO)が発行した、パーソナルケアロボット(生活支援ロボット)の安全性に関する“唯一”の国際規格。
(左から)株式会社イノフィス 代表取締役社長 古川尚史氏、同 取締役 技術最高責任者 小林宏氏、一般財団法人日本品質保証機構 理事 浅田純男氏
第三者認証機関であるJQA(一般財団法人日本品質保証機構)が認証することで、国際規格による安全要求を満たしていることを客観的に証明してくれるものだ。
筆者も昨年11月、AgriTech & FoodTechカンファレンス「AG/SUM(アグサム)」にてリリースしたてホヤホヤの「マッスルスーツEvery」を体験してみたが、中腰姿勢やモノを持ち上げる時の負担が、圧倒的に軽い体験に衝撃を覚えた。
AG/SUMの展示ブースにて(2019.11.14) ※製品カラーは当時のもの
これまで体験したどのアシストスーツよりも、気軽に装着でき、身軽に移動して、重いモノをより負担なく持ち上げることができた。
人工筋肉の威力を思い知ったわけである。
電力を一切使わない、エコで安全なアシストスーツとして、今後は「一家に一台、マッスルスーツ」の時代になるかもしれない。
そんなことを予感させてくれるプロダクトであった。
介護・製造・物流・建設・農業などの作業現場はもちろん、家庭内での介護や家事、家庭菜園や冬の雪かきなど、さまざまなシーンでの利用が想定できるので、興味のある方はぜひ購入を検討してみてはいかがでしょう。
想像以上に、着心地が良い。
以下、リリース内容となります。