記事の要点
・腸内フローラ検査提供のサイキンソーが、医療機関向けサプリメントブランド「Cykin’s(サイキンズ)」を発表。第一弾商品として「Cykin’s Lacto3(サイキンズ ラクトスリー)」の提供を2021年7月に開始予定。
・同時に、素材提供パートナーとしてカネカとの提携も発表。Cykin’s Lacto3に同社のIBS(過敏性腸症候群)向け乳酸菌素材である「Floradapt®乳酸菌i3.1™」を採用。
・Lacto3に引き続き、Cykin’sのシリーズとして、女性の年齢にともなう揺らぎに応えるサプリメントなどを構想しており、段階的なリリースを予定。
LoveTechポイント
コロナ禍において食生活や生活習慣の乱れ、新たな環境下によるストレスなど、様々な要因で身体の不調をきたすケースも増えていることでしょう。
セルフメディケーションへの関心が高まるなか、サイキンソーの手がける腸内フローラの分野は、今後、さらに注目を集めると感じます。
編集部コメント
腸内フローラ検査のリーディングカンパニーである株式会社サイキンソーが、医療機関向けサプリメントブランド「Cykin’s(サイキンズ)」をローンチした。こちらは、菌叢(きんそう)データから「次世代のライフスタイル」を提案し、人々を健康にするための取り組みとして、新たに開始された医療機関向けサプリメントブランドだ。
第一弾商品は、「Cykin’s Lacto3(サイキンズ ラクトスリー)」という名称で、2021年7月に提供を開始する予定だという。
そもそも腸内フローラ(腸内細菌叢)とは、腸内に棲みついている微生物集団のことで、人体の健康に様々な影響を与えていると考えられている。
腸内細菌に関する研究は日々進んでおり、大腸がんや大腸ポリープなどの腸に関わる病気だけでなく、糖尿病やアレルギー疾患など、様々な病気との関わりも分かってきており、特に、免疫機能の調整や、うつ病・ストレスなどの精神状態にも腸内細菌が影響している可能性が指摘され、注目を集めている。
日頃から腸内フローラのバランスを整え、良い腸内環境を保つ活動=「腸活」をすることで、病気予防・健康長寿に繋がることが期待され、世間的にも腸内フローラとその役割について認知されつつあり、多くの企業からサプリメントやヨーグルトなど、関連する商品が販売されている。
今回、サイキンソーが販売を予定しているCykin’s Lacto3は、株式会社カネカの開発したIBS(過敏性腸症候群)向け乳酸菌素材である「Floradapt®乳酸菌i3.1™」を、日本で初めて採用していることが大きな特徴だ。
IBS(過敏性腸症候群)とは、お腹の痛みや調子がわるく、それと関連して便秘や下痢などのお通じの異常(排便回数や便の形の異常)が数ヵ月以上続く状態で、大腸に腫瘍や炎症などの病気がない場合に疑われる病気である。
疾患者数は女性の方が多く、年齢とともに減ってくることがわかっており、命に関わる病気ではないものの日常生活に支障をきたすことが多く、日本の成人の約15%がかかっているとも言われている病気だ。
腸の収縮運動とそれを感じとる知覚機能は、脳と腸の情報交換によって制御されているが、ストレスにより不安状態になると腸の収縮運動が激しくなり、また痛みを感じやすい知覚過敏状態となる。その状態が強いことがIBSの特徴であるが、IBSになる原因はわかっていない。
参考:日本初夏器病学会ガイドラインhttps://www.jsge.or.jp/guideline/disease/ibs.html
そんなIBS向け乳酸菌素材である「Floradapt®乳酸菌i3.1™」を含むCykin’s Lacto3は、消化器内科を中心とする医療機関において、お腹の症状に悩む患者向け、特にIBS患者に提供される予定となっている。
取り扱いを検討する医療機関には、無料サンプルを配布しているとのことだ。(サンプル希望はこちらから登録とのこと)
コロナ禍において食生活や生活習慣の乱れ、新たな環境下によるストレスなど、様々な要因で身体の不調をきたすケースも増えていることだろう。場合によっては、IBSを疑っても良いかもしれない。
このようなセルフメディケーションへの関心が高まるなか、サイキンソーの手がける腸内フローラの分野は、今後、さらに注目を集めそうだ。