記事の要点
・モバイル向け医療支援ソフトウェア等を提供するエクスメディオが、医師のための臨床互助ツール「心不全相談 ハトミルさん」に、心電図サポート機能「ハトミル(心電図)」を追加。
・「心不全相談 ハトミルさん」は、匿名で循環器専門医に診断・治療のアドバイスを受けることができる医師同士の遠隔相談サービス。
・今回、心電図の画像相談が可能な機能「ハトミル(心電図)」を追加。
編集部コメント
モバイル向け医療支援ソフトウェア等を提供するエクスメディオによる、医師のための臨床互助ツール「心不全相談 ハトミルさん」。今回、ハトミルさんに心電図の画像相談が可能な機能「ハトミル(心電図)」が追加された。
ハトミルさんとは、全科の医師が、匿名で専門医に診療のアドバイスを受けることができる、医師同士の遠隔相談サービスである。問診フォームに沿って、スマホアプリから簡単に相談することができ、「皮膚科 ヒフミルくん」や「眼科 ミメルちゃん」など、8つの領域をカバーするサービスを展開している。
同社がハトミルさんで目指すのは、循環器領域における課題の解決だ。
最もクリティカルな課題は、患者数に対する専門医・指導医の不足が挙げられる。日本循環器学会が公開しているデータによると、専門医数は2018年4月1日時点で14,529名(※1)。専門医在籍施設は地域に隔たりがあり、また診断治療から緩和ケアまで網羅的に対応できる施設・医師が、まだまだ少ないようだ。
またご存知のとおり、医療費の逼迫も深刻である。平成28年度 傷病分類別医科診療医療費30兆1853億円のうち、循環器系の疾患が占める割合は、最多の6兆782億円(19.7%)となっている(※2)。
※2. 平成 28 年度 国民医療費の概況 – 厚生労働省より
無料でいつでも専門医に相談ができる仕組みと、精度の高いアドバイスにより、上記の課題解決の一助を担うのが「ハトミルさん」というわけだ。
今回、心電図の画像相談が可能な機能「ハトミル(心電図)」が新たに追加されたことで、医師は心電図の所見について、経過観察が可能かだったり、精査が必要かなどといった疑問を、非専門医心電図の画像と共に専門医に相談ができることになる。
日常の診療における疑問を気軽に専門医に相談ができる本サービス。コロナ禍で移動自体がリスクとなるなか、このようなDtoD(医者to医者)遠隔サービスがますます必要とされるであろうことは想像に難しくないだろう。