記事の要点
・日本発となる民間企業によるネット/スマホ/ゲーム依存回復支援サービス『MIRA-i(ミライ)』がリリース。
・認知行動療法をベースに本人がネットとうまく付き合う方法を学び身に付けていき、また家族に対しても、親子のコミュニケーションのあり方や家族自身のこころの健康を取り戻す術を一緒に考える。
・家族同士が相談し合い、交流できる場として家族会の運営を定期的に行う。第1回家族会は2019年10月8日(火)に吉祥寺で開催予定
LoveTechポイント
若い段階で心身ともに健康な生活を送るために、ゲームやネットとの適切な関係を目指す点が非常にLoveTechだと感じます。
WHOによる国際疾病認定がなされてからまだ日が浅いこともあり、ほとんどの方が対応に窮している状況だからこそ、このようなサービスの認知向上が鍵だと感じます。
編集部コメント
近年、オンラインゲームやSNSなど、インターネットに依存する人々の増加が世界的に社会問題化している。
世界保健機構(WHO)は2018年に、病気の名称や症状を示す「国際疾病分類(ICD)」の最新版に「ゲーム障害」を追加し、今年5月にスイス・ジュネーブで開催した年次総会で承認した。
つまり、ゲームのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム障害」を、ギャンブル依存症などと同じ国際疾病として正式に認定したわけだ。
具体的には2022年1月から発効される予定となっている。
国内でも10代の若者の増加が顕著で、厚生労働省研究班(代表・尾崎米厚鳥取大教授)が昨年8月に、病的なインターネット依存が疑われる中高生が5年間でほぼ倍増し、全国で実に93 万人に上るという推計を発表している。
これは、中高生全体約650 万人の7人に1人に当たる計算だ。
一方で、ネット依存に対応できる専門医療機関は数少なく、初診まで半年以上待つケースもある状況。
民間団体ではネット依存を専門にした支援機関自体がなく、身近に治療や支援を受ける体制づくりが課題となっている。
このような社会的背景のもと、新たにネット依存の本人とその家族を支援するためのサービス『MIRA-i(ミライ)』がスタートした。
日本発となる民間企業によるネット/スマホ/ゲーム依存回復支援サービスである。
MIRA-iでは、独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター主催のネット依存研修を修了した専門の心理師が、本人とその家族に対するカウンセリングを実施する。
カウンセリングでは、依存症の治療に効果(エビデンス)がある心理療法として用いられる「認知行動療法」をベースに、本人がネットとうまく付き合う方法を学び、身に付けていく。
また家族に対しても、親子のコミュニケーションのあり方や家族自身のこころの健康を取り戻す術を一緒に考え、家族同士が相談し合い、交流できる場として家族会の運営を定期的に行う。第1回家族会は2019年10月8日(火)に吉祥寺で開催予定であり、心理師によるミニ講座や相談・交流会が予定されている。
ゲームに夢中になること自体は悪いことではないが、その状況が依存的になり、他の日常生活よりもゲームをすることが優先され、否定的な結果が生じているにもかかわらずゲームの使用が持続またはエスカレートしているとしたら、問題である。
我が子がゲーム依存であるか否か、悩ましい場合は、今回発表されたMIRA-iを活用してみてはいかがでしょう。
以下、リリース内容となります。